第5章 昇進管理 D班 今西・日高・石井・川辺・天野・大谷 昇進管理の3つの側面 • ①育成 ―より難しい仕事を経験、キャリア形成 • ②選抜 ―トーナメント形式、育成の意味合い • ③動機づけ ―権限拡大、賃金増大 選抜方法① • 資格昇格選抜 =下位の職能資格から上位の職能資格への異動 ★決定要因 -必要滞留年数の充足 -人事考課の結果が一定水準に到達 ★問題点 人事考課が絶対評価ではなく、相対評価で行われる。 選抜方法② • 役職昇進選抜 =下位の職能資格に対応する役職から上位の職能資 格に対応する役職へ異動 ★決定要因 -ライン管理職からの役職昇進申請 ★問題点 ライン管理職に個別の人事を委ねると適正配置が損な われる。 そのため、ライン管理職と人事部門は分業関係である。 日本企業の昇進選抜における特徴 ①同一年次で行われる。 ②「長期の競争」に基づいて行われる。 ・多くの情報に基づいて選抜 ・多くの従業員の意欲を維持 ③格差が「賃金」「資格」「役職」と拡大していく。 ・日本では「同一年次同時昇進」が大半 「長期の競争」の問題点 ①人件費コスト ・ある時期までは差がつかずに昇進・昇格するため ②従業員の意識 ・潜在能力の高い従業員の意欲低下を招く可能性が あるため ⇒近年「ファスト・トラック」(短期の競争) を導入する企業増 ◎幹部候補生の早期選抜制度 ⇒優秀な人材を定着させ、本人に明確な意識 付けを行うため ★問題点 ①選ばれなかった者のモチベーション低下 ②エントリーされた者の離脱 ③エントリーされていることの認知拡大 (ヘッドハンティングの可能性増) 昇進格差の拡大と役職初任年齢の遅れ □管理職ポスト不足 ・・・同一年次内で管理職ポストに就けない者が増大 →同一年次内昇進格差の拡大 ・・・上位役職に上がりきる期間が遅れることで、下 の年次で初任年齢が遅れる →役職初任の遅れ ・・・従業員の能力開発や動機づけの点でマイナス 職能資格制度と管理職層 ①資格は供給に制限がない ②職務遂行能力は年齢と共に向上 ③各資格の職能要件は一般的・抽象的な表現 □資格昇格選抜は、役職昇進選抜に比べて緩やか →職能資格制度によって供給された人材は超過傾向 BUT 管理職ポストに就く者の数は一定 ↓ 管理職層の増大=役職に就かない管理職の増大 ↓↓↓ 処遇困難、人件費に見合った貢献を期待できない人の増大 「役職に就かない管理職」の増大と企業の対応 ①非管理職から管理職への資格選抜参入を制限 ・・・職能要件の明確化、資格ごとの人員枠の設定 ②「退出」の促進 ・・・出向、転籍、早期退職優遇制度など ③専門職制度の活用 ・・・「役職に就かない管理職」の新たな職務開発 ④賃金と貢献とのアンバランス是正 ・賃金カーブを能力に見合う形に調整 ・賃金に見合った貢献を可能にするための能力開発 □専門職の仕事内容 高度専門職:優れた創造性によって、 付加価値を生み出す 熟練専門職:企業の各部門の独自ノウハウ、 高度専門職が生み出した 創造性を継承する □専門職の処遇 従業員の処遇:職能給 専門職の処遇:職務給 仕事の価値に応じて給与を支払う →企業内労働市場の分割が起きる 理由 ①社外から専門職調達を容易にする ②単一の職能資格制度では難しい しかし職務構造の多様化は、分割だけでなく 雇用形態の多様化も考えられる。 □専門職の育成 個人の自己研鑽が中心で、 企業は側面から援助するのが役割 →企業は従業員の要望を丁寧に叶え ることが必要 その結果、処遇・人材育成の両方の面 から「企業内労働市場の分割」は避けら れない 4.ポジティブアクション • ポジティブアクション 「雇用管理における男女の機会および待遇の均等確保に積 極的に取り組み、女性の能力発揮を促進し、その能力を活 用できる条件整備を行う」 ① 雇用管理における男女の均 等を阻害している要因を発見 解消 ② 男女の機会、待遇が原因で おこる女性の能力活用の 遅れ 解消 ★企業の人材活用を性別でなく、従業員の能力・適性・希望に応じる ポジティブアクション5つの領域 1. 性別にとらわれない募集、採用 →企業内での女性活用 2. 男女の業務の配置を平等に →女性が配置されていない業務をなくす 3. 昇進、昇格においての男女均等 →昇格、昇進に必要な能力を培えるように 4. 生活と仕事の両立を支援する →ファミリーフレンドリー企業 5. 意識改革など職場環境、職場風土の改革 →管理職の意識改革
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