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演習解答(1/3)
6-1
1. 共通の辺 e から辺をたどり,はじめ
て2つの閉路が分かれる点を a と
b
a
e
する.a から一方の閉路をたどり,
はじめてもう一つの閉路と合流する
点を b とする.右図より,a と b を結
ぶ a, b 以外の頂点がすべて異なる道が2つ存在し,
それは辺 e を含まないので,e を含まない閉路(赤)が存在する.
2. G が半オイラーグラフ
⇔ G の辺をすべて含む閉路ではない小道が存在
⇔ G は辺を一つ追加してオイラーグラフにできる … (*)
⇔ G には奇数次の点が2つだけ存在
注意:(*)で,追加する辺は,半オイラー小道の始点と終点を
結ぶ辺であり,これは,2つの奇数次の点を結ぶ辺.
6-2
演習解答(2/3)
3. 頂点数が n の完全グラフ Kn の頂点の次数は n – 1 であるから,
頂点数が奇数の完全グラフがオイラー・グラフである.たとえば,
K3,K5.
K3
K5
K2 が半オイラー・グラフである.
2つの点のみが奇数次の点で,残りの点は偶数次の点であるも
のが,半オイラー・グラフである(問題2より).K2 はこの条件を満
たす.しかし,n ≥ 3 の Kn はすべての頂点(3つ以上)が奇数また
は偶数となりこの条件を満たさない.
6-3
演習解答(3/3)
4. u に戻ったのであるから,この時点で残っているグラフにおいて,
すべての点の次数は偶数である.
v が橋 vw に接続しているとする(下図).vw を除去した場合,w
が含まれる成分のグラフを K とする. vw を除去する前はすべて
の点の次数が偶数であるから,K においては,w の次数のみが
奇数である.これは系4-2に矛盾する.
v (=u)
K
w