3学期演習その2

中学2年 代数 3学期 演習その2 ⋆ 基本 ⋆ ⋆ 標準 ⋆ ⋆ ⋆ 応用
中学 2 年
1
組
番 氏名
次の 2 次不等式を解け.ただし a,b は定数で,b ̸= 0 とする.(⋆)
(1) x2 − 4x − 5 ≦ 0
(2) −x2 − 8x − 12 < 0
(3) x2 + 3x − 1 < 0
(4) 3x2 − 10x + 3 ≧ 0
(5) x2 + 4x + 5 ≦ 0
(6) −x2 + 6x − 9 < 0
(7) x2 − 3x + 4 ≧ 0
(8) −2x2 − x + 2 ≦ 0
(9) x2 − (3a − 1)x + a(2a − 1) < 0
(10) bx2 − 5bx − 14b > 0
2
次の条件を満たすような定数 a の値の範囲を求めよ.ただし,a ̸= 0 とする.(⋆ ⋆)
(1) ax2 − 2ax + 3a − 1 > 0 がすべての実数 x について成り立つ.
(2) ax2 + 3ax − 2a − 1 > 0 を満たす実数 x が存在しない.
3
2 つの不等式 x2 − 10x − 24 > 0 · · · ⃝
1 ,x2 − (a + 6)x + 6a ≦ 0 · · · ⃝
2 を同時に満たす整数 x
がちょうど 2 個存在するような定数 a の値の範囲を求めよ.(⋆ ⋆)
4
−2 ≦ x ≦ 3 を満たすすべての実数 x に対して,x2 − 2ax − 2a + 3 ≧ 0 が成り立つような定数
a の値の範囲を求めよ.(⋆ ⋆)
5
実数 x に対して,x を超えない最大の整数を [x] で表す.次の問いに答えよ.(⋆ ⋆)
(1) n2 − 5n + 5 < 0 を満たす整数 n をすべて求めよ.
(2) [x]2 − 5[x] + 5 < 0 を満たす実数 x の範囲を求めよ.
(3) x は (2) で求めた範囲にあるものとする.x2 − 5[x] + 5 = 0 を満たす x をすべて求めよ.
6
実数 r に対して,r を超えない最大の整数を [r] で表す.次の等式を満たす実数 x の値の範囲を
求めよ.
[
]
(1) 31 x + 2 = 1
[
(2)
]
1 x + 2 = [x]
3
(⋆)
(⋆ ⋆ ⋆)
中学2年 代数 3学期 演習その2 解答
1
次の 2 次不等式を解け.ただし a,b は定数で,b ̸= 0 とする.(⋆)
(1) x2 − 4x − 5 ≦ 0
(2) −x2 − 8x − 12 < 0
(x − 5)(x + 1) ≦ 0
x2 + 8x + 12 > 0
−1 ≦ x ≦ 5
(x + 2)(x + 6) > 0
x < −6, − 2 < x
(3) x2 + 3x − 1 < 0
(4) 3x2 − 10x + 3 ≧ 0
x2 + 3x − 1 = 0 を解くと,
√
x = −3 ±2 13
√
√
∴ −3 −2 13 < x < −3 +2 13
(5) x2 + 4x + 5 ≦ 0
(3x − 1)(x − 3) ≧ 0
x ≦ 31 ,3 ≦ x
(6) −x2 + 6x − 9 < 0
(x + 2)2 + 1 ≦ 0
x2 − 6x + 9 > 0
常に (左辺) > 0 なので解なし
(x − 3)2 > 0
よって,x = 3 を除く任意の実数が解
(7) x2 − 3x + 4 ≧ 0
(
)2
x − 32 + 74 ≧ 0
よって,任意の実数が解
(9) x2 − (3a − 1)x + a(2a − 1) < 0
(8) −2x2 − x + 2 ≦ 0
2x2 + x − 2 ≧ 0
2x2 + x − 2 = 0 を解くと,
√
x = −1 ±4 17
√
√
∴ x ≦ −1 −4 17 , −1 +4 17 ≦ x
(10) bx2 − 5bx − 14b > 0
(x − a) {x − (2a − 1)} < 0
b(x2 − 5x − 14) > 0
(i) a < 2a − 1,つまり a > 1 のとき
b(x − 7)(x + 2) > 0
a < x < 2a − 1
(i) b > 0 のとき
(ii) a = 1 のとき
x < −2,7 < x
不等式は (x − 1) < 0 となるので,
(ii) b < 0 のとき
解なし
−2 < x < 7
2
(iii) a < 1 のとき
2a − 1 < x < a
2
次の条件を満たすような定数 a の値の範囲を求めよ.ただし,a ̸= 0 とする.(⋆ ⋆)
(1) ax2 − 2ax + 3a − 1 > 0 がすべての実数 x について成り立つ.
⃝
2 より,a(2a − 1) > 0
∴ a < 0, 12 < a · · · ⃝
の放物線で x 軸と共有点をもたなければよい.
2′
ax2 − 2ax + 3a − 1 = 0 の判別式を D とする ⃝
1 と⃝
2 ′ の共通範囲を求めて,
a > 12 · · (
· 答)
と,
a が満たすべき条件は,
 a > 0 ···⃝
1
 D < 0 ···⃝
2
y = ax2 − 2ax + 3a − 1 のグラフが下に凸
D
4
= (−a)2 − a(3a − 1)
= −2a2 + a
= −a(2a − 1)
(2) ax2 + 3ax − 2a − 1 > 0 を満たす実数 x が存在しない.
与えられた条件は,
「ax2 + 3ax − 2a − 1 ≦ 0 がすべての実数 x につ
D
いて成り立つ」
= (3a)2 − 4a(−2a − 1)
と言い換えられる.ゆえに y = ax2 + 3ax − 2a − 1
= 17a2 + 4a
のグラフが上に凸の放物線で x 軸との共有点がた
= a(17a + 4)
だ 1 つ,あるいは存在しなければよい.ax2 +3ax−
2a − 1 = 0 の判別式を D とすると,a が満たす
べき条件は,

 a < 0 ···⃝
1
 D ≦ 0 ···⃝
2
3
⃝
2 より,a(17a + 4) ≦ 0
4 ≦ a ≦ 0 ···⃝
∴ − 17
2′
⃝
1 と⃝
2 ′ の共通範囲を求めて,
4 ≦ a < 0 ··(
− 17
· 答)
2 つの不等式 x2 − 10x − 24 > 0 · · · ⃝
1 ,x2 − (a + 6)x + 6a ≦ 0 · · · ⃝
2 を同時に満たす整数 x
がちょうど 2 個存在するような定数 a の値の範囲を求めよ.(⋆ ⋆)
⃝
1 より,
(ii) a = 6 のとき
(x − 12)(x + 2) > 0
x < −2,12 < x · · · ⃝
3
⃝
2 より,(x − a)(x − 6) ≦ 0
(i) a < 6 のとき
⃝
2 の解は a ≦ x ≦ 6
これと⃝
3 の共通範囲に含まれる整数 x がちょうど
2 個であるためには,−5 < a ≦ −4 でなければな
らない.
⃝
2 の不等式は (x − 6)2 ≦ 0 となるので,この解は
x = 6.これは⃝
3 に含まれないので,⃝
1 と⃝
2 を
同時に見たす整数 x は存在しない.
(iii) a > 6 のとき
⃝
2 の解は 6 ≦ x ≦ a
これと⃝
3 の共通範囲に含まれる整数 x がちょうど
2 個であるためには,14 ≦ a < 15 でなければな
らない.
(i) ,(ii), (iii) より,
−5 < a ≦ −4, 14 ≦ a < 15 · · (
· 答)
4
−2 ≦ x ≦ 3 を満たすすべての実数 x に対して,x2 − 2ax − 2a + 3 ≧ 0 が成り立つような定数
a の値の範囲を求めよ.(⋆ ⋆)
f (x) = x2 − 2ax − 2a + 3 とおく.f (x) = (x − a)2 − a2 − 2a + 3
(i) a < −2 のとき
y = f (x)
f (−2) ≧ 0 であればよいので,
y
4 + 4a − 2a + 3
≧ 0
a
≧ −
7
2
a < −2 なので,− 72 ≦ a < −2 · · · ⃝
1
O
3
x
−2
(ii) −2 ≦ a ≦ 3 のとき
y = f (x)
y
y = f (x) の頂点の y 座標が 0 以上であればよいので,
−a2 − 2a + 3
≧ 0
a2 + 2a − 3
≦ 0
(a + 3)(a − 1)
≦ 0
−2
−3 ≦ a ≦ 1
O
3
x
−2 ≦ a ≦ 3 なので,−2 ≦ a ≦ 1 · · · ⃝
2
(iii) a > 3 のとき
y = f (x)
f (3) ≧ 0 であればよいので,
9 − 6a − 2a + 3
a
y
≧ 0
3
≦
2
これは a > 3 を満たさない.
以上より,⃝
· 答)
1 と⃝
2 の範囲を合わせて,− 72 ≦ a ≦ 1 · · (
−2
O
3
x
実数 x に対して,x を超えない最大の整数を [x] で表す.次の問いに答えよ.(⋆ ⋆)
5
(1) n2 − 5n + 5 < 0 を満たす整数 n をすべて求めよ.
√
n2 − 5n + 5 = 0 を解くと,n = 5 ±2 5
√
√
ゆえに不等式を解くと, 5 −2 5 < n < 5 +2 5
√
√
√
7 < 5 + 5 < 4 である.よって,n = 2,3 · · (
2 < 5 < 3 なので,1 < 5 −2 5 < 3
,
· 答)
2
2
2
(2) [x]2 − 5[x] + 5 < 0 を満たす実数 x の範囲を求めよ.
[x] は整数なので,(1) より [x] = 2,3
したがって,2 ≦ x < 4 · · (
· 答)
(3) x は (2) で求めた範囲にあるものとする.x2 − 5[x] + 5 = 0 を満たす x をすべて求めよ.
(i) [x] = 2 のとき
x2 − 5
(ii) [x] = 3 のとき
=
x =
2 ≦ x < 4 なので,x =
以上より,x =
6
0
√
± 5
√
5
x2 − 10 =
x
0
√
= ± 10
2 ≦ x < 4 なので,x =
√
10
√ √
5, 10 · · (
· 答)
実数 r に対して,r を超えない最大の整数を [r] で表す.次の等式を満たす実数 x の値の範囲を
求めよ.
[
]
(1) 31 x + 2 = 1
(⋆)
· 答)
1 ≦ 13 x + 2 < 2 であるから,これを解いて,−3 ≦ x < 0 · · (
[
(2)
]
1 x + 2 = [x]
3
(⋆ ⋆ ⋆)
[
]
1 x + 2 = [x] = k (k は整数) とおく.このと 整数であるから,k = 2,3 を得る.
3
(i) k = 2 のとき
き,

 k ≦ 1x + 2 < k + 1 · · · ⃝
⃝

2 より,2 ≦ x < 3
1
3
⃝

1 ′ より,0 ≦ x < 3
 k ≦ x < k + 1 ···⃝
2
これらの共通範囲は 2 ≦ x < 3 · · · ⃝
3
が成り立つ.⃝
1 より,3k − 6 ≦ x < 3k − 3 · · · ⃝
1′
(ii) k = 3 のとき
⃝
1 ′ と⃝
2 を同時に満たす実数 x が存在するための
k についての条件は,

 k + 1 > 3k − 6
⃝
2 より,3 ≦ x < 4
⃝
1 ′ より,3 ≦ x < 6
 k < 3k − 3
これらの共通範囲は 3 ≦ x < 4 · · · ⃝
4
7
である.これを解くと, 3
2 < k < 2 となる.k は
(i) ,(ii) より,⃝
3 と⃝
4 を合わせて,
2 ≦ x < 4 ··(
· 答)