経営学第1問解説付き

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受験番号シール貼付欄
平成 27 年度論文式本試験解答・経営学・第1問
第 1 問 答案用紙<1>
(経 営 学)
問題 1
問 1
統治的
問 2
コスト
問 3
新しい組織の実現
新しい財貨の生産
問 4
ドラッカーは、組織構成員の生産性を向上させるため、利潤を追求するための肉体労働の生産性
よりも、社会的器官として企業を維持・存続させるための知識労働の生産性を重視した。
問 5
非営利組織
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受験番号シール貼付欄
平成 27 年度論文式本試験解答・経営学・第1問
第 1 問 答案用紙<2>
(経 営 学)
問題 2
問 1
限定された合理性
機会主義的行動
問 2
(A)不確実性
(B)資源
問 3
米国でコングロマリット型の多角化が増加した理由は、独占禁止法によって関連多角化が
難しくなったからである。そこで、リスク分散効果もある無関連多角化への意識が高まり
コングロマリット型多角化が増えていった。
問 4
TOB
問 5
(C)インテグラル
問 6
囚人のジレンマ
(D)モジュラー
評点
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平成 27 年度論文式本試験解答・経営学・第1問
第 1 問
全体講評
全体的なセットとしては、近年の出題のうち、過去最高難易度だったと思われます。公認会計士試験出
題範囲の要旨のうち、どの部分から出題したのだろうという印象です。
経営学は、全科目のうち、本来最も範囲の広い科目です。法や基準などが存在しないため、無限に範囲
を広げることも可能なのです。そこで、出題範囲の要旨に沿って学習することとなります。とはいえ、こ
の出題範囲の要旨もまだまだ範囲が無限に拡大し得るので、通常は他の国家資格や試験委員の著書が知識
の外延になります。
今回は、ドラッカーというビジネス書レベル(もちろん、私はドラッカーを 15 年以上前から読んでま
すし、ビジネス書だとは思っていませんが、一般的な認識はビジネス書でしょう)の出題があったことか
ら、一般の受験生にとっては努力が報われにくいものになってしまいました。
しかし、今後の対策として、ドラッカーその他の経営関連の有名書籍に手を出してはなりません。あく
まで主要科目に力を入れ、経営学は費用対効果を考えて基本を身につける学習をブレずに続けてください。
合格ライン
問題 2
を中心に、2 割から 3 割できればよいでしょう。ICO式論述対策で、どの程度的確な用語を選択
できたかによって、さらに何割か上ブレが期待できるでしょう。
解
説
問題 1
問題 1
Aランク:確実にとりたい問題
問題 2
問 4、問 5、問 6
Bランク:できればとりたい問題
問 3、問 5
問 1、問 2
Cランク:できなくてよい問題
問 1、問 2、問 4、
問3
問 1
「経済的機能、社会的機能、(
)機能」と書いてあるので、「的機能」がまず確定します。
次に、
「統合されると考えた。」とあるので、「統合」が入れられるでしょう。以上まとめて、
「統合的機
能」が現実的な解答になります。もし、これをヒントに「統治的機能」が思いついた方は、得点上ブレで
す。
問 2
利潤という言葉の対比でコスト・費用が思いつけばよいですが、難しいでしょう。さらにヒントになる
のは、「原資とみなされた。」の部分になりますが、原資=コスト・費用と思いつければ得点上ブレです。
問 3
シュンペーターの 5 類型は知識問題ですが、創造的破壊の言葉と密接に関連する人物であることから、
破壊的イノベーションと書いた方も多いかもしれません。「新しい財貨の生産」「新しい生産方法の導入」
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平成 27 年度論文式本試験解答・経営学・第1問
「新しい仕入先の獲得」
「新しい販売先の開拓」「新しい組織の実現」のうち 2 つが正解です。
問 4
「ドラッカーはどのような生産性を重視したか」とあるので、~知識労働を重視した。と解答しましょ
う。その際、従来の生産性概念と比較して述べると、解答のようになるでしょう。ドラッカーの著書を読
んだことがある人は簡単だったでしょうが、前述の通り、そんなヒマがあったら主要科目をやりましょう。
問 5
非営利組織、これもドラッカーの著作のタイトルにもあるくらい有名ですが、読む必要はありません。
「企業だけでなく」→「営利組織だけでなく」と読み替えることができれば、「非営利組織」と解答す
ることも不可能ではないでしょう。
問題 2
問 1
これは標準レベルの知識です。限定された合理性、機会主義的行動のうち、どちらか 1 つは解答したと
ころです。
問 2
これも標準レベルの知識です。Aは確実に解答したい問題です。
問 3
これは、できなくてよいです。とはいえ、部分点はとれるでしょう。米国でコングロマリット型多角化
が増加した理由が聞かれてますから、あくまで理由を答えてください。その際、コングロマリットという
のは無関連多角化の一種だという知識はあるはずなので、どうして関連ではなく無関連多角化が増えたの
かという点に思考を集中します。無関連多角化の長所短所を考えれば、(長所)同時不振のリスクの軽減、
(短所)新たな挑戦のため失敗の可能性が思いつきます。関連する法律を明記とあるので、関連事項への
多角化がNGだということですから、独占禁止法だと気づけるかもしれません。あとはうまくまとめて解
答のようになるかと思います。
問 4
答練・授業でやった通りです。
問 5
答練・授業でやった通りです。
問 6
ゲーム理論は経済学の分野ですが、一般常識としてご存じの方も多いでしょう。
とはいえ、純粋な経営学選択者のことを考えると、本問も「出題範囲の要旨」のどの部分に属するのだ
ろうという大きな疑問が残ります。
以
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上