平成 27 年度 全国学力学習状況調査分析

平成 27 年度
全国学力学習状況調査分析
羽曳野市立白鳥小学校
《国語科》
<成果>
国語A、国語B共に平均正答率は全国平均を上回っている。また、領域別正答率も上回
っている。今年度は、特に、記述式の回答方式の問題の正答率が上昇した。物語文におい
て、登場人物の気持ちの変化を想像しながら読みなどして工夫しながら読めるようになり、
なぜそのような読み方をするのかという理由を記述できるようになっている。図書館司書
と協力しながら読書活動を進めてきた成果として、多くの本を読んでいる。6 年生の児童
は、「読書が好きですか」の質問で、約 82%の児童が肯定的な回答を示していることにも
表れている。
<課題>
国語Aの新聞のコラムを読んで、表現の工夫を捉える問題、国語Bの目的や意図に応じ、
取材した内容を整理しながら記事を書く問題、文章と図を関係付けて自分の考えを書く問
題に課題があった。授業の中で、例えば、新聞記事を書く際に、事実と感想、意見などを
区別して整理したり、目的や意図に応じ、伝えたい内容を相手に十分伝えることができる
ように内容を整理していく力が必要である。また、取材した内容を取捨選択し、伝えたい
ことを読み手に伝えることができる力をつけていくことが必要である。また、図やグラフ
などを読み、効果的に用いることも大切である。文章と図やグラフ・表を関連付けて自分
の考えを整理し、自分の考えの根拠が図やグラフ・表のどこにかかれているかなどを明確
にして説明できるようにしていく必要がある。
「新聞を読んでいますか」という質問で、肯
定的な回答をしたのは約 20%であった。日常的に新聞を読むことや、新聞を活用した授業
も取り入れていく必要がある。
《算数科》
<成果>
算数A、算数Bともに平均正答率、領域別正答率は全国を上回っている。本校は、4 年
生 5 年生のときに、算数科で少人数分割授業を実施し、個に応じたきめ細かい指導を行っ
ている。「算数の勉強は好きですか」の質問で、約 82%の児童が肯定的な回答を示してお
り、「算数の授業の内容はよくわかりますか」の質問で、約 92%の児童が肯定的な回答を
示していることからも、少人数分割授業を実施している成果が表れている。算数Aの「数
と計算」領域と、「数量関係」領域は、特に成果があり、正答率は 90%ある。
<課題>
示された 2 組の道のりが等しくなる根拠として図形を見いだし、その図形の性質を記述
する問題や長方形の面積を 2 等分する考えをもとに、分割された二つの図形の面積が等し
くなる理由を記述する問題などのように、数学的な考え方を示すことや記述式の問題に課
題がある。
今後の授業の中で、多くの情報の中から、必要な情報・正しい情報・条件に応じた情報
を的確に判断し取り出す力を育成していくことが必要であり、また、自分の考えや理由の
根拠を明確にして、論理的に説明できるようにしていくことが大切である。授業中の児童
同士の話し合いの中で、論理的に説明できるように互いに高めていく必要があり、友達が
説明している内容が正しいことなのかどうかを吟味できるようにしていきたい。
《理科》
<成果>
平均正答率、領域別正答率ともに全国平均を上回っている。特に「知識」に関する問題
で成果がある。本校では、理科専科を配置しており、担当教員が観察や実験をよく取り入
れた授業の展開を行っていることが、成果として表れていると考えている。そのため、顕
微鏡の名称を書く問題や顕微鏡の適切な操作方法を選ぶ問題に特に成果が表れている。
「理科の勉強はすきか」の質問で、91%の児童が肯定的な回答を示している。
「理科の授業
では、理科室で観察や実験をどのくらい行いましたか」の質問に約 80%の児童が週 1 回以
上と回答している。
「理科の授業で学習したことを普段の生活の中で活用できないか考えま
すか」の質問に約 79%の児童が肯定的な回答をしている。
<課題>
正しい方法で実験や観察を行っているが、実験などがうまくいかなかった場合に、何が
原因でうまくいかなかったのか、何が原因で結果が出なかったのかなどを吟味し、改善し
ながら実験を進めていく力をつけていく必要がある。
≪質問≫
<生活習慣・学習習慣>
○ 全体的に生活習慣が確立している児童は多い。生活習慣だけでなく、テレビやビデオ
の視聴時間が短いなど、家庭での約束が確立され守っている児童ほど正答率は高い傾
向にある
○ 読書時間・図書館に行く回数が多い児童の方が、正答率が高い傾向にある。
<自尊感情や将来への展望>
○ 昨年と比べ自尊感情は高くなっている。
○ 「将来の夢や目標を持っている」質問で、
「当てはまる」に回答した児童は、全国平均
と比べ約 10%低い。→キャリア教育などで将来への関心や多様な職業を知る経験も必
要である。