夢と志をもち あしたを拓く 心豊かな児童の育成 自己肯定感を高め,より

平成27年度 研究構想図
学校教育目標
夢と志をもち あしたを拓く 心豊かな児童の育成
【めざす児童像】
学びを活かし,つながり伸びようとする子ども
☆ のびる子
自らを磨き,伸びようとする子
☆ つながる子
人とつながり,共に生きる子
☆ ひろがる子
自分の考えを持ち,それを伝える子
研究主題
自己肯定感を高め,よりよい生き方を考える児童の育成
~つながり合いを通して,自他のよさに気づかせる授業づくり~
研究仮説
道徳の時間と他教科や体験活動を関連させ,つながり合いを大切にした授業改善や評価のあり
方を工夫すれば,自他のよさに気づき,自己肯定感を高めることができるであろう。
小
中
連
携
に
よ
る
授
業
づ
く
り
自己肯定感の高まり
児童同士のつながり合いを大切にするための
道徳の時間の授業づくり
道徳的実践の場の設定
豊かな体験活動
同学年・異学年・全校・地域・家庭とのつながり
行動の価値づけ
豊かな心を育むための環境作り ~可愛っ子7つの約束の定着~
家
庭
・
地
域
社
会
と
の
連
携
2 研究の基本的な考え
(1)研究主題
自己肯定感を高め,よりよい生き方を考える児童の育成
~つながり合いを通して,自他のよさに気づかせる授業づくり~
(2)主題設定の理由
今日,核家族の家庭もあり,遊びも個々でゲームをすることが増え,他者とのかかわりが希
薄になり,コミュニケーションが一方的になってしまい,他者に対して共感する力や思いやる
心が十分に育っていない様子が見られる。広島県「基礎・基本」定着状況調査の質問紙におい
ては,本市小中学校とも,
「自分にはよいところがあります」
「自分のよさはまわりの人から認
められています」の項目は,年々下降傾向にあり,平成26年度は小学校において県平均を下
回る結果となっている。
本校の児童は,学校生活において,学習中のグループ活動や日常の係,委員会活動など決め
られた場面では,他者とかかわって協力したり,集団の一員として責任ある行動をとったりす
ることはできる。しかし,休憩時間などでは,そのことが生かされにくい児童もおり,トラブ
ルが生じている現状もある。本校は,年2回(5月・1月)
,道徳アンケートを実施しているが,
昨年度の道徳アンケート結果から次のようなことが読み取れる。
・低学年において 20%程度の児童の自己肯定意識が低い。
・学年が上がるにつれて,自己肯定意識が上昇している。
・高学年において少数であるが,1回目より2回目の自己肯定意識が低い児童がいる。
・被受容意識が低く,被害意識の高い児童が 15%程度いる。
このような実態から,次のことが課題としてあげられる。
・日常生活や学校生活において達成感を十分に感じられていない。
・
「自分は友達に受け入れられていない」と感じ,対話がしっかりとできていないこ
とで,心のすれ違いがおきている。
・道徳アンケートでは比較的望ましい傾向にある児童が,日常生活や学校生活におい
て,道徳的心情や実践意欲,態度,道徳的判断力が十分に発揮されていない。
本校は昨年度までの7年間,算数科の実践を積み重ね,評価を生かした授業の工夫改善に取
組んできた。児童の実態を把握し,児童の課題に焦点をあて,評価をもとに指導改善を行うこ
とで,児童の学力の向上を目指してきた。平成26年度は,
「思考力(数学的な考え方)
・表現
力の育成~『学びをつなぐ』授業づくりを通して~」と設定し「学びをつなぐ」
「個と個をつ
なぐ」学びの研究を進めてきた。
本年度は,これまでの算数科で研究してきたことを生かし,自他のよさに気づかせる授業づ
くりの研究に取り組みたい。また,本校のある地域は,多様なひと・もの・ことに出会う場面
に恵まれており,児童は,様々な学ぶ機会をもっている。それらの地域・家庭・学校での生活
場面と教育活動全体で得る様々な体験を通して,児童が気づいたことや考えたことを道徳の時
間とつなげて考えることを仕組みたい。これらのことをふまえ,道徳の時間と他教科や体験活
動とを関連付け,つながり合いを大切にし,児童の自己肯定感を高め,よりよい生き方を考え
る道徳教育の研究について取組むこととし,研究主題を「自己肯定感を高め,よりより生き方
を考える児童の育成~つながり合いを通して,自他のよさに気づかせる授業づくり~」とした。
(3)研究仮説
道徳の時間と他教科や体験活動を関連させ,つながり合いを大切にした授業改善や評価の
あり方を工夫すれば,自他のよさに気づき,自己肯定感を高めることができるであろう。
(4)検証の方法
① 学校独自の児童アンケート
② 学校独自の教職員アンケート
③ 広島県「基礎・基本」定着状況調査の自己肯定感に係る項目
④ 公開研究会参加者アンケート
3 研究内容
(1)児童同士のつながり合いを大切にするための授業改善
① 自己や他者との対話を深めるための発問の工夫
② 問題解決的な学習など指導方法の研究
③ 道徳の時間における評価の研究
(2)日常における道徳的実践の場の設定
① 「道徳の時間」と他教科や体験活動とを関連させた豊かな体験活動の設定
② 自己肯定感が高まる評価の工夫(行動の価値づけ)
③ 「私たちの道徳」の活用
(3)豊かな心を育むための環境作り
① 道徳コーナーの設置
② 可愛っ子7つの約束の定着