間断灌漑を行い、根の活力を維持! 出穂前から“花水”をしっかり確認!

米 づ く り 技 術 情 報 NO.6
平 成 27年 7月 21日
間断灌漑を行い、根の活力を維持!
出穂前から“花水”をしっかり確認!
オールやまがた米づくり日本一運動本部
水 稲 作況ほの生育(平坦部県内8カ所 品種:はえぬき)
◎
【平坦部 はえぬき 8カ所】
生育概況
草丈 cm
80
7月21日現在の平坦部「はえぬ
本年 葉数
平年 葉数
70
き」は、草丈はやや短く、茎数は多
本年 草丈
60
平年 草丈
く、葉数はやや多く、葉色は平年並
本年 茎数
50
平年 茎数
みの良好な稲姿になっています。
40
幼穂の発育状況からみた出穂期は、
30
「はえぬき」は平年並みから3日早
20
く、「つや姫」「あきたこまち」は平
8.0 7.6
10
6.2 5.9
5.0 4.3
年より1日早い予想です。
茎数 本/㎡
800
700
600
500
400
300
200
9.5 9.1
10.510.4
6/30
7/10
11.811.6
100
0
5/30
6/10
6/20
0
7/21
成熟期
平坦部はえぬきの生育(7月21日)
(概況)
平年比・差
項目
調査値
平年値
草 丈
65.2 cm
68.3 cm
96
やや短い
茎 数
678 本/㎡ 579 本/㎡ 117
多い
葉 数
11.8 L
11.6 L
0.2
やや多い
葉 色
40.0
40.1
-0.1
並み
(平坦部はえぬき平均値:農業技術普及課調べ)
予想出穂期(7月21日現在、農総研センター調べ)
品種名
はえぬき
つや姫
あきたこまち
◎
場所
予想出穂期 平年出穂期
平年差
山形市みのりが丘
8月5日
8月5日
±0
鶴岡市藤島
8月1日
8月4日
-3
山形市みのりが丘
8月9日
8月10日
-1
鶴岡市藤島
8月11日
8月12日
-1
鶴岡市藤島
7月28日
7月29日
-1
当面の技術対策
気象庁7月16日発表の異常天候早期警戒情報によると、7月21日頃からの1
週間は、かなりの高温になると見込まれております。
高品質でおいしい米を生産するため、引き続き、気象変動に十分注意しながら、
状況に応じたきめ細かな栽培管理を行いましょう。
(1)きめ細やかな水管理 ~間断灌漑で根の活力維持~
出穂前までは間断灌漑により土壌を酸化的に保ち、根の活力を維持します。
ただし、やませ等による低温やフェーン現象による高温が予想される場合は、一
時的に湛水して稲体を保護します。また、出穂・開花期は、水稲にとって最も水を
必要とする「花水」の時期であり、2~5cmの水深を保つように管理します。
なお、今後の水管理を効率的に行うためにも、出穂前に作溝の手直しを行います。
(2)斑点米カメムシ類の発生に注意 ~引き続き警戒~
斑点米カメムシ類の発生は、平年よりやや多く、7月9日に注意報が発表されま
した。今後、出穂前後にやむをえず草刈りを行う場合は、草刈り後、速やかに薬剤
防除を行うか、水田の薬剤散布計画に合わせて草刈りを行いましょう。薬剤による
防除は、出穂状況を確認し、穂揃期及び穂揃期7~10日後の2回を基本とします。
その後は、すくい取り調査を行い、補完防除の必要性を判断します。
(3)いもち病の防除 ~早期発見・早期防除~
今後、いもち病の発生が懸念されます。圃場をよく観察し、早期発見・早期防除
を徹底します。
穂いもちの薬剤防除は、穂ばらみ後期と穂揃期の2回防除を基本とします。葉い
もちが多い圃場や出穂後にくもりや雨の日が続いた場合は、散布間隔が開きすぎ
ないように注意します。
生育情報
「つや姫」の出穂は、農業総合研究センター(山形市みのりが丘)では8月9日頃(平
年8月10日)、水田農業試験場(鶴岡市藤島)では8月11日頃(平年8月12日)
と見込まれています。引き続き、きめ細かな水管理により、高い品質・食味の米の生産
に努めます。
つや姫の生育(7月21日)
項目
調査値
平年値
草 丈
65.7 cm
70.6 cm
茎 数
555 本/㎡ 501 本/㎡
葉 数
11.5 L
11.2 L
葉 色
36.4
38.1
7月20日の指標値:内陸
庄内
平年比・差
(概況)
93
111
0.3
-1.7
短い
多い
やや多い
やや淡い
草丈70cm、茎数460本/㎡、葉数11.2枚、葉色36
〃 64cm、 〃 520本/㎡、
〃
〃
熱中症や農作業事故に注意しよう!
暑い時期に入ってきました。農作業は、休憩を十分にとりながら、水分や塩分の
補給を行い、余裕を持って複数人数で行いましょう。 STOP農作業事故!