1.世界の人口規模とその趨勢 1.

2015
1.世界の人口規模とその趨勢
(1)世界の人口規模<表8.1 (86ページ)を参照>
人口増加は当初,極めて緩やか。後に加速度化。
・年平均人口増加率
・倍増期間
人口増加のピーク:(
)あたり。
人口増加に歯止め:(
)年に入って。
⇓
世界人口が(
)し始めたのは人類史上,つい最
近のことでしかない。
第5講
(テキスト第8章)
経済発展と人口問題
2
1.世界の人口規模とその趨勢
1.世界の人口規模とその趨勢
(2)人口増加の地域別動向と人口分布
・人口増はどこで起きたか:世界各地で(
)生じ
た現象ではない
・世界人口増のピーク時の人口増加率<表8.2を参照>
→先進国:( )%前後
発展途上国:( )%を超える水準
・1950年以降の人口増は(
)が主因
→(
)が顕著に変化してきている
1950
2000
先進国
1/3
1/5
1/8
発展途上国
2/3 (66%)
4/5 (80%)
7/8 (88%)
図 2012年の日本の人口ピラミッド
(単位:1000人)
男
男
2,000
女
1,000
7,000
3,000
85 -- 89…
80 -- 84…
75 -- 79…
70 -- 74…
65 -- 69…
60 -- 64…
55 -- 59…
50 -- 54…
45 -- 49…
40 -- 44…
35 -- 39…
30 -- 34…
25 -- 29…
20 -- 24…
15 -- 19…
10 -- 14…
5 -- 9…
0--4 years old…
4,000 3,000 2,000 1,000
4
1.世界の人口規模とその趨勢
(単位:1000人)
100~
95~99
90~94
85~89
80~84
75~79
70~74
65~69
60~64
55~59
50~54
45~49
40~44
35~39
30~34
25~29
20~24
15~19
10~14
5~ 9
1~ 4
0
7,000
3
図 1920年の日本の人口ピラミッド
)
発展途上国:(
)型
年齢が上がるにつれて人口が減少する。
若年層が最も多く,高齢化社会とは無縁である。
=人口問題にも無縁といえるか?
2050
女
2,000
(3)従属人口負荷
・人口ピラミッド
→先進国:「釣り鐘型」から「(
)型」へ
若年層が少なく,高齢者層が多い。=(
0
5
・従属人口負荷
①概念
・生産年齢人口が非生産年齢人口を扶養する負担
→非生産年齢人口/生産年齢人口
②考え方
・負担が低下する:人口(
)
→生産年齢人口の拡大
・負担が上昇する:人口(
)
→発展途上国:若年層の規模が相対的に大きい
先進国:高齢者層の規模が相対的に大きい
6
1
2015
図8.1(88ページ) 従属人口負荷の推移(単位:%)
2.人口急増のメカニズムと意味
100.0
90.0
80.0
日本
70.0
60.0
(1)人口転換モデル
・人口増加の要因
①自然増加=出生(しゅっしょう)ー死亡
②( )海外移住
海外移住の日
<日本の例>
2008年:ブラジル移民100周年
政府による国策移住
→ブラジル移住第1陣として781人(明治41年6月18日)
低賃金労働者,農園開拓者として
行き先:ハワイ,北米,中南米,樺太,中国等
人数:大戦終了までに各20万人
OECD加盟国
50.0
東アジア太平洋諸国
40.0
30.0
(
20.0
サブサハラアフリカ
)
ラテンアメリカ・カリブ
海諸国
10.0
0.0
1920
1930
1940
1950
1960
1970
1980
1990
2000
2010
(注)東アジア太平洋諸国,サブサハラアフリカ,ラテンアメリカ・カリブ海諸国は発展途上国のみ
(出所)総務省統計局『日本の長期統計系列』およびWorld Databankより作成
・日本の人口オーナス期はいつ頃であったか?
・他のOECD諸国は?
・東アジア,ラテンアメリカ諸国は?
・サブサハラアフリカ?
7
8
図8.2 (86ページ) 人口転換モデル
50
出生率・
死亡率
2.人口急増のメカニズムと意味
(‰)
現在では,海外移住は
一国の人口増加の要素として
大きな意味はない。
→自国民の( )を奪う
社会の(
)を助長する
移民受け入れに消極的
(
)を目指す移民は激減
⇓
一国の人口増加=自然増加
出生率B
40
30
出生率A
20
死亡率B
死亡率A
10
(
)
第1段階
1900
第3段階
第2段階
1965―70
1950
10
9
図 日本の人口転換(単位:‰)
2.人口急増のメカニズムと意味
40.0
35.0
・人口増加の段階
<第1段階>
多産多死→衛生環境の不備等
<第2段階>
多産少死→医療支援,旧来の観念の残存
⇒(
)
<第3段階>
少産少死→問題は依然として多産少死の途上国
30.0
25.0
20.0
出生率
死亡率
15.0
10.0
5.0
0.0
1872
1882
1892
1902
1912
1922
1932
1942
1955
1965
1975
1985
1995
2005
(出所)総務省統計局『日本の長期統計系列』および『日本統計年鑑』より作成
11
12
2
2015
図 世界の人口転換(単位:‰)
2.人口急増のメカニズムと意味
(2)人口急増の開発に対する含意
<人口急増の原因と結果>
・一国の人口急増の主因は(
)でほぼ一致
↕
・人口急増の結果はいかに解釈されるべきか
→相反する2つの見解がある
13
(出所)総務省統計局『日本の長期統計系列』および『日本統計年鑑』より作成
14
2.人口急増のメカニズムと意味
2.人口急増のメカニズムと意味
35
30
25
①人口急増が「原因」となって開発問題が引き起こされる
開発問題
人口急増
(劣悪な住居,河川の汚染,道路
の渋滞,不十分な公共サービスな
ど社会的なひずみ)
⇓
問題解決には原因に対処する
⇓
人口抑制策が求められる→マルサス(T. Malthus):
「(
)の父」
・マルサスの論理
→人口増加と食糧増産のペースは異なる
⇓
急増する人口(=食糧需要)に
食糧増産(=食糧供給)が追いつかない
⇓
(
)
20
15
10
5
0
算術級数
幾何級数
人口は幾何級数的(y=aX)、
食糧は算術級数的(y=ax)
にそれぞれ増加する。
⇓
飢餓を回避するため人口抑制が必要
15
2.人口急増のメカニズムと意味
2.人口急増のメカニズムと意味
②人口急増は開発問題が引き起こした「結果」である
開発問題の
存在=貧困
・基本的論理
農村の主要産業:農業
伝統的な農法:焼き畑式農業(例:ラオスの農業),灌漑施設
なし,肥料施さない,畜力のみ
⇓
食糧増産(
)には(
)を増やすことが
重要
⇓
貧困撲滅により人口増(
)の必要性なくなる
→人口抑制策は(
)を招く
人口急増
⇓
原因は貧困である。
⇓
貧困を克服する労働力を増やす。
⇓
産児制限は必要ない
16
17
18
3
2015
2.人口急増のメカニズムと意味
2.人口急増のメカニズムと意味
③双方の見解をどう評価するか
<第1の見解>
・技術進歩は?
・豊かになると子供が増える?
<第2の見解>
・人口は加速度的に増加!
・生活環境の悪化!
⇓
何もしないは極論→置換水準を要考慮
19
3.人口政策の在り方
3.人口政策の在り方
(1)ピンポイント型政策―人口抑制策―
人口急増という現象それ自体に何らかの手を打つこ
とは必要。(
)を期待する政策。
1960年以前
アジア太平洋
60年代前半
60年代後半
70年代前半
70年代後半
インドネシア,
マレーシア,シ
ンガポール,
台湾
バングラデシュ, ベトナム
フィリピン,タイ
ラテンアメリカ・
カリブ海
バルバドス,ド
ミニカ共和国
コロンビア,
メキシコ
アフリカ
エジプト,ガー
ナ,ケニア,
ボツワナ
全体
インド
中国,韓国,
パキスタン
1
4
18
9
(3)置換水準
①概念
1組の夫婦から生まれる子供が2人の状態
②導かれる含意
出生と死亡が(
)単位でバランス
→しかし,(
)単位ではまだバランスしない
⇓
カギは0から14歳までの若年層の規模
→結婚適齢期になると現在より多くの(
)が成立
20
子供も増える(たとえ1組に2人としても)
グアテマラ
80年代
・奨励措置:
①「一人っ子証」を持つ夫婦に
補助金
②七優先(保育,小学校,医
療,就職,学生募集,都市住宅,
農村の住宅用地の配分)
ホンジュラス,
ペルー
アルジェリア,
ガンビア,ルワ
ンダ,ジンバブ
エ
2
・「一人っ子政策」
→原則:晩婚・晩産・少生・希・優性
1組の夫婦に認められる子供は1人に限定
13
21
・罰則措置:
①優遇措置の取り上げ
②罰金
ただし,例外措置あり
・問題点:
①出生性比
②無戸籍児
③高齢化
22
(出所)『トダロとスミスの開発経済学』p.359より作成
3.人口政策の在り方
3.人口政策の在り方
図 中国の人口ピラミッド(2010年),(単位:1000人)
男
(2)貧困撲滅のための経済・社会開発政策
・「人口急増は結果である」という見解を踏まえた措置
・貧困撲滅を目指す(
)観点からの政策
→雇用政策(雇用創出)
教育政策(識字率を高め,労働力の質を向上させる)
農村部での開発プロジェクト(農村開発)
エンパワーメント(女性の社会進出)
女
0
10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000
100~
95~99
90~94
85~89
80~84
75~79
70~74
65~69
60~64
55~59
50~54
45~49
40~44
35~39
30~34
25~29
20~24
15~19
10~14
5~ 9
1~ 4
70,000 60,000 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000
0
23
24
4
2015
3.人口政策の在り方
(3)対発展途上国支援政策
先進国は傍観者ではいけない
発展途上国の貧困撲滅に寄与すべき
⇓
(
)保護の撤廃
技術援助,開発援助
25
5