微分積分 I 2015/06/19 1/3 問題 次の関数の増減表を書き、極大値、極小値、最大値、最小値について調べ、グラフの概形を描け。 (1) f (x) = x2 − 2x − 3 (定義域:[−1, 4]) (2) g(x) = x − 6x + 9x − 3 (定義域:[−2, 6]) (3) h(x) = x2 (1 − 2x) (定義域:(−2, 4)) 3 2 解答 関数 y = f (x) のある閉区間における最大値・最小値を求めるには次の点における関数 f (x) の値を比較すればよい。 f ′ (x) = 0 となるような点 x 区間の端点 微分可能でない点 (1) f (x) = x2 − 2x − 3 に対して、 f ′ (x) = 2x − 2 f ′ (x) = 0 を解くことで、 f ′ (x) = 2(x − 1) = 0 ∴x=1 x = 1 が定義域 [−1, 4] の中にあり、増減表は、 −1 x f ′ (x) f (x) ··· − 0 ↘ 0 ··· 1 4 + −4 ↗ 5 0 í4 í2 x^2 í 2 * x í 3 2 4 となり、グラフの概形は、以下のようになる。 í1 0 1 2 3 4 x よって、定義域が区間 [−1, 4] であるから、 1/3 微分積分 I 2015/06/19 2/3 x = −1 のとき、f (1) = −4 極小値は よって、最小値は、x = 1 のとき、f (1) = −4 x = −1 のとき、f (−1) = 0 極大値は x = 4 のとき、f (4) = 5 よって、最大値は、x = 4 のとき、f (4) = 5 (2) g(x) = x3 − 6x2 + 9x − 3 に対して、 g ′ (x) = 3x2 − 12x + 9 g ′ (x) = 0 を解くことで、 g ′ (x) = 3x2 − 12x + 9 = 3(x2 − 4x + 3) = 3(x − 1)(x − 3) = 0 ∴ x = 1, x = 3 x = 1 と x = 3 は定義域 [−2, 6] の中にあり、増減表は、 x −2 g ′ (x) g(x) ··· + −53 ↗ 1 ··· 3 0 − 0 1 ↘ −3 ··· 6 + ↗ 51 20 0 í20 í40 x^3 í 6 * x^2 + 9 * x í 3 40 となり、グラフの概形は、以下のようになる。 í2 0 2 4 6 x よって、定義域が区間 [−2, 6] であるから、 極小値は x = −2 のとき、f (−2) = −53 x = 3 のとき、f (3) = −3 よって、最小値は、x = −2 のとき、f (−2) = −53 極大値は x = 1 のとき、f (1) = 1 x = 6 のとき、f (6) = 51 よって、最大値は、x = 6 のとき、f (6) = 51 2/3 微分積分 I 2015/06/19 3/3 (3) h(x) = x2 (1 − 2x) = x2 − 2x3 に対して、 h′ (x) = 2x − 6x2 = 2x(1 − 3x) h′ (x) = 0 を解くことで、 h′ (x) = 2x(1 − 3x) = 0 x=0とx= 1 3 ∴ x = 0, x = 1 3 は定義域 (−2, 4) の中にあり、増減表は、 −2 x h′ (x) h(x) ··· − 20 ↘ 0 ··· 1/3 0 + 0 0 ↗ 1/27 ··· 4 − ↘ −112 0.4 0.2 í0.1 í100 0.0 0.1 x^2 * (1 í 2 * x) 0.3 í40 í60 í80 x^2 * (1 í 2 * x) í20 0.5 0 20 となり、グラフの概形は、以下のようになる。 í2 í1 0 1 2 3 4 í0.4 í0.2 x 0.0 0.2 0.4 0.6 x なお、左のグラフは定義域 (−2, 4) についてのもので、右のグラフは区間 [−1/2, 1/3] についてのものである。 よって、定義域が区間 (−2, 4) であるから、 極小値は x = 0 のとき、f (0) = 0 極大値は x = 1/3 のとき、f (1/3) = 1 27 定義域 (−2, 4) の端点の値は定義されていなく、対応する値がないので、最大値と最小値は存在しない。 グラフ描画は、統計解析ソフト R を用いています。 3/3
© Copyright 2025 ExpyDoc