平成 27 年 6 月 25 日 財政学 第 2 回宿題 提出期限 7 月 9 日(木)講義中に回収 100点満点(各 20 点) 問 1:個人は 1 単位の時間を有し、これを余暇か労働Lにあてる。よって、L単位(時間) 働いたときの余暇消費は1-Lである。個人の効用関数を U= (1.1) (1 − L)1−δ C 1−δ +β 1−δ 1−δ (δ>0) 予算制約式は C=wL で与えられているとする。 * (1)労働供給関数 L =L(w)を求めよ。 (2) 賃金に対して税率tで課税を行う(よって課税後賃金率は w(1-t))ならば、労働供 給はどのように変化するか計算せよ。 問 2:2 期間(t=1、t=2)モデルを想定する。代表的家計は第 1 期に所得 W を稼得するもの と仮定する。第 2 期は引退している。今期の消費は C1 、来期の消費は C 2 、市場利子率は rで与えられているとしよう。この個人の生涯効用関数は (2.1) U= C11−δ C 1−δ +β 2 1− δ 1− δ (δ>0) に等しい * (1) 貯蓄関数 S を求めよ (2) 利子所得に対して税率tで課税が行われるとする。よって課税後の利子率は r(1-t) に等しい。この利子所得課税が貯蓄に及ぼす効果について説明せよ。 問 3 完全競争的な労働市場について考える。この労働市場の需要関数と供給関数は下記の ように与えられているとしよう。 (3.1) LD = a − bW D ; W D =企業の労働コスト (3.2) LS = c + dw S ; w S =労働者の手取り賃金 [1] 労働一単位あたりに対する社会保険料Tが雇用主負担であったとする。よって、企業コ D S ストは W = w +T。このとき、労働市場における均衡雇用量、労働コスト、労働者の手 取りの賃金率を計算せよ。 1 [2] 社会保険料Tが全額、労働者が負担することになった。労働者の手取りの賃金は w = S W D ―T。このとき、労働市場における均衡雇用量、労働コスト、労働者の手取りの賃金 率を計算せよ。 [3] 社会保険料Tを労使で折半することになった(各々が T/2 だけ負担する)。このとき、 労働市場における均衡雇用量、労働コスト、労働者の手取りの賃金率を計算せよ。 問 4:完全競争的なある財貨市場を考える。この財貨市場の需要関数、供給関数は以下のよ うに与えられているとしよう。 (4.1) (4.2) D(q ) = a − bq S ( p ) = cp a>0, b>0 c>0 ただし、p=生産者価格、q=消費者価格。 [1] 税金がないとき(p=q) の均衡取引量、均衡価格を求めよ。 [2] この財貨一単位あたりに税率 T で課税がなされたとする。よって、q=p+T が成り立つ。 課税後の均衡における消費者価格、生産者価格、均衡取引量を求めよ。 [3] 課税による消費者価格、生産者価格の変化額を計算せよ。 問 5:完全競争的なある財貨市場を考える。この財貨市場の需要関数、供給関数は以下のよ うに与えられているとしよう。 (5.1) D(q ) = Aq −ε ;ε>0 (5.2) S ( p ) = Cp δ ;δ>0 ただし、p=生産者価格、q=消費者価格。 [1] 税金がないとき(p=q) の均衡取引量、均衡価格を求めよ。 [2] この財貨一円あたり税率tで課税(「従価税」)がなされたとする。よって、q=p(1+t) が成り立つ。課税後の均衡における消費者価格、生産者価格、均衡取引量を求めよ。 2 [3] 課税による消費者価格、生産者価格の変化額を計算せよ。微分(dt)による近似で構わな い。 3
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