行動情報論研究・同演習 - 大阪市立大学 大学院経済学研究科・経済学部

科目№
EMACJ1609/1610
EDACJ1709/1710
科目名
Course Title
講義2単位
行動情報論研究・同演習
Information Study for Human Behavior
担当教員氏名
演習2単位
橋本 文彦
分野科目
後期開講
【講義の主題と目標】
Tversky & Kahneman に代表される行動経済学は、実験経済学や脳神経経済学、経済心理学な
どの諸分野をも巻き込みながら、さまざまな情報が与えられた場合の人間の意思決定プロセスを,
実験や調査を通して解明しようとしてきた。
この講義・演習では、従来の経済学における「合理性」の概念を批判的に検討した上で、現実
の人間の意思決定プロセスを実験・調査する手法を学び、あらためて人間の行動を記述するため
の「合理性」とは何かを検討していく
【講義の概要】
基本的にテキストに沿った形でトピックを扱い、同時にそのトピックに関する最新の論文を確
認していく。また、講義担当者自身の最新の成果をも紹介した上で、その手法や結果について、
受講者とともに批判的に検討していく。
【講義計画】
第 1 回 イントロダクション
第 9 回
第 2 回 意思決定とは何か
第 10 回 投資家の自信過剰
第 3 回 確率と不確実性
第 11 回 コントロール幻想とプロスペクト
第 4 回 選好と選好逆転
第 12 回 心理学実験的アプローチ
第 5 回 期待値と期待効用
第 13 回 シミュレーションアプローチ
第 6 回 期待効用理論のアノマリー
第 14 回 意思決定のプロセス
第 7 回 プロスペクト理論
第 15 回 意思決定の様々なモデル
コントロール幻想
第 8 回 プロスペクト理論を越えて
【評価方法】
毎回の報告資料と討論時の論理性に、授業終了後のレポートの内容を加味して評価する。
【テキスト又は参考書】
「心理学が描くリスクの世界」 広田すみれ他 慶應義塾大学出版会
または、
「行動意思決定論 経済行動の心理学」 竹村和久 日本評論社
のいずれかを、受講者と相談して決める。
【コメント】
講義に参加する前に、「行動経済学」「経済心理学」等に関して、学部卒業程度の予備知識を備
えていることが必要である。
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