愛知環境賞 金賞 Aichi Environmental Award 受賞の ポイント 日本ガイシ株式会社 連 絡 先 愛知環境賞 日本ガイシ株式会社 http://www.ngk.co.jp/ 名古屋市瑞穂区須田町2番56号 052-872-7178 株式会社不二機販 金賞 ® NAS 電池電力貯蔵システム 独自の高度なセラミック技術により、大容量の電力貯蔵を可能とするNAS電池を世界で初めて実用化し、電力需要 株式会社不二機販 http://www.fujikihan.co.jp 名古屋市北区丸新町471番地 052-902-2930 世界初の金属成品の表面改質熱処理に画期的な WPC処理技術を活用した大幅なCO2削減 Aichi Environmental Award 受賞 の ポイント の平準化、非常用電源、再生可能エネルギーの変動吸収など様々なニーズに対応したシステムを提供したことは、 環境負荷の低減に大きく貢献するものと高く評価された。 概要 連絡先 独自の革新的な技術により新たな金属表面処理手法を開発し、機械部品や工具などの強度や耐摩耗性を高めることに より、長寿命化や小型・軽量化を実現したことは、省エネルギーと省資源に大きく貢献するものと高く評価された。 概要 NAS電池は、 2002年の事業化以降、多くの電力を使用する工場や商業施設などでの負荷平準化や非常用に利用できる大容量蓄電池 WPC処理は、微粒子ショットにより得られる高い噴射密度での衝撃 として使われてきた。近年、 とくに震災以降は、再生可能エネルギーの大量導入や、マイクログリッド、スマートグリッドの実用期を迎え、 力(微粒子ショットによる表面層への塑性変形の仕事量の大部分は 電力需要と発電とのマッチングを図る調整電源としての機能が求められるようになった。また、震災を契機にしたBCP (事業継続計画) 熱に変わる) により、表面層に急速加熱、急冷の瞬間熱処理が繰り返 への関心の高まりを受け、非常用電源や瞬低対策など、商用電源の信頼性を補完する用途も注目されている。 されてナノ結晶を均一に生成させる (写真左は従来ショット法、その 負荷平準化に関しては、改正省エネ法にて求められる、夏と冬の電力需要のピークを直接削減する機器として認められた。再生可能 右はWPC処理後の組織) 。簡便なWPC処理により強度と靭性に富む エネルギーでは、風力発電や太陽光発電の変動出力を安定化することができ、電力系統へのこれら変動電源の導入可能量を拡大で 組織を生成させ 、耐 疲 労 性 、耐 摩 耗 性 、耐 食 性にも 優 れた 機 械 的 きる。離島などマイクログリッドでは、これまで発電単価が高い内燃力発電に頼ってきたが、再生可能エネルギーにNAS電池を組み 特 性 の 改 善 が 行われ、省エネル ギー 及び 大 幅なCO2削 減 が 実 現 合わせることで、内燃力発電を減らすとともに、 CO2排出量を削減して環境負荷を低減することができる。 する。 青森県 六ヶ所村二又風力発電所 6万 風力発電 +NAS運転 [kW] 5万 4万 3万 2万 従来ショット法 1万 WPC処理 3万 WPC処理 (WPC処理による発熱を証明するために処理した発熱画像の一部) 2万 NA S運転 [kW] 1万 0 先駆性・独創性 −1万 −2万 −3万 16 時 17時 34MW NAS電池設備 18時 19時 20時 21時 22時 23時 24時 風力発電の一定出力制御の状況 WPC処理は、大がかりな加熱・冷却設備を必要とせず機械的特性の 金属成品の WPC 処理による効果 ∼疲労強度の改善∼ 大幅な改善が実現でき、下記の代表的な効果を付与する独創的な表面 改質技術として40件以上の特許を国内外で取得した。 先駆性・独創性 NAS電池は、電力貯蔵用蓄電池(定置型大容量、高サイクル耐久性の電池) として実用化した世界最初の蓄電池である。NAS電池その ものの原理は1967年には公開され、世界各国で開発が進められたが、高温作動型電池に必要な耐久性や、ベータアルミナの安定製造 など、多くの課題があり、実用化できたのは当社と東京電力(株)との共同開発だけである。 ピークカットや負荷平準化、非常用電源や瞬低対策、再生可能エネルギーの変動吸収、マイクログリッドでの調整機能など、さまざまな WPC 処理 ①金属成品の表面層の硬さの向上、組織の微細化、圧縮残留応力 を付与して疲労強度を飛躍的に改善する。 ② 金属成品表面にマイクロディンプルを創製し、離形性、摩擦摩耗 特性等を向上させる。 ③ショット材成分の浸透拡散により、新しい表面の創製を行い、固体 潤滑膜を創製し、耐熱性を向上させる。 疲労強度 向上 ・硬さ向上 約10 倍 ・組織微細化 ・摺動性向上 未処理 ・圧縮残留応力の付与 ニーズに対応するシステムを提供してきた。 これまでの十数年の国内外の各種稼動実績により大容量定置型蓄電池の先導役を担ってきた。 環境負荷低減効果 環境負荷低減効果 ①切削工具へのWPC処理は、 3倍寿命改善で、切削工具の使用量が60%削減。 ●電力需要のピーク対策 ピークカット・ピークシフトによる使用電力のCO2原単位の削減 (夜間電力の多用、昼間電力削減) ●風力・太陽光発電の導入量拡大促進 不安定な自然エネルギーの変動抑制と余剰電力蓄電による再生可能エネルギー導入量増大 ●発電設備の高効率運用 ②転造ダイスの寿命改善は、転造ダイスの使用量が60%削減。 ③プレスパンチは3倍の寿命改善が得られ、プレスパンチの使用量が60%削減。 ( ①から③は使用量削減によりCO2削減) ④冷間鍛造金型では、 コーティングとの複合化で密着性の改善を向上させ、 10倍の大幅な寿命向上。 ⑤鋳物部品やアルミホイールの巣モレ及びピンホールの改善では、成形時に発生した不良品対象となった成形品をWPC処理技術 により良品に改善して、不良品低減効果を発揮。これによる製造コスト低減、再溶解・再成形のためのエネルギー低減。 ⑥エンジン部品では、アルミ合金製ピストンの強度20%向上と燃費の向上によるCO2削減効果。 電力需要カーブの平準化・既設発電機の一定・高効率運転による化石燃料の有効利用 ●マイクログリッドの発電設備ベストミックス 分散電源との需給バランス調整による、多様な電源供給力の最大活用 7 2015 愛知環境賞 2015 愛知環境賞 8
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