中日 新聞社賞 Aichi A ch Environmental Envvironme ironmenttal al Award Award 受賞の ポイント 豊田市立土橋小学校 連 絡 先 名古屋 市長賞 豊田市立土橋小学校 http://www2.toyota.ed.jp/swas/index.php?id=s_tsuchihashi 豊田市土橋町6−117 0565-29-5285 ハード整備(エコ改修) とソフト対策 (環境教育) を 融合させた「環境学習型エコスクール」を目指して 校舎のエコ改修を機に校舎を教材にした環境プログラムを開発し、ハードとソフトを融合させた環境教育により、 Aichi A ichi Environmental Envvironme ronmenttal all a Award A ward 受賞 の ポイント 環境に主体的に働きかける児童を育成するという継続性のあるESDを実践したことは、先駆的なESD活動のモデ ルとして今後の波及効果が大きく期待されると評価された。 概要 株式会社チップトン 連絡先 株式会社チップトン http://www.tipton.co.jp 名古屋市南区豊田三丁目19番21号 052- 691-5173 (営業推進課) 研磨石の消耗を大幅に減らした 世界初の「高効率次世代型バレル研磨機」 新たに発明した流動原理により、生産時間の短縮と研磨石の大幅な磨耗低減を実現する世界初の高効率次世代型 バレル研磨機を開発したことは、省エネルギーと省資源に大きく貢献するとともに、業界への波及効果が期待される と評価された。 概要 環境に配慮したハード整備(校舎改修) を機に、学校と企業、行政、大学等が共同してソフト対策(校舎を 従来の遠心バレル研磨機 ※ の遠心力領域a,bでは、研磨効率Eが 教材にした環境プログラムの開発) に取り組んだ。 高いものの、研磨量Qについては、領域aで著しく低く、領域bで 低学年では学校周辺の豊かな自然を体験し、 「 自然を愛する豊かな心」 を学んでいる。中学年では、 ビオ も低い。しかも、領域aでは遠心力が小さ過ぎるため、ワークと トープや樹木を管理するための課題に取り組むことを通じて 「責任をもって管理する」 ことを学んでいる。 研磨石の流動に乱れが生じてワークに打痕を生じさせ、品質に 高学年では改修された校舎を教材に、住環境に目を向け、エコな暮らし方について考え 「事象をとらえ、 支障を来たす。 Q(mg) Q : 研磨量 E: 研磨効率 0.025 γ α 25000 F : 相対遠心加速度 20000 0.020 原理で学ぶ」 ようにしている。子どもの発達段階を踏まえ、 6年間を通して学ぶことができるように、各教科 これに対し、次世代型バレル研磨機の遠心力領域c,dでは、研磨 等と連動した環境教育計画 「ESDカレンダー」 を作成している。 量Qを増加させながら研磨効率Eを維持・向上させることがで 6年生は、校舎からエコを学び、その学びを来校者に伝えるエコガイドとなり、環境に主体的に働きかける きる。このように、研 磨 量Qと研 磨 効 率Eの 両 方を同 時に向 上 「行動できる子」 として、省エネをはじめとする環境率先行動や高い環境意識を、外部に発信して大きな させることにより、生産時間の短縮と研磨石の摩耗低減を実現し、 反響を得ている。 E δ β E 15000 0.015 従来領域 本研磨機の領域 10000 0.010 ランニングコストを削減するとともに環境負荷低減にもつなげる a ことができる。 b c d e 5000 0.005 なお、右のグラフ軸は以下の意味である。 Q ●Qはワークの研磨量 (mg) を示す。 先駆性・独創性 ●Eは研磨効率を示し、 「ワークの研磨量 (mg) /研磨石の摩耗 量 (mg) 」 であり、いわゆる 「研磨石の燃費」 である。 校舎のエコ改修というハード整備に環境教育というソフト対策を 融合させ、相乗効果をねらった点が、本校の取組の特徴である。 ●Fは相対遠心加速度を表し、 「 遠心加速度(m/s 2 )/重力加 エコ改修(ハード整備) 環境教育(ソフト対策) 速度(9.8m/s 2)」 である。 単位を(G)で表す。 O 5 10 15 20 25 30 35 40 45 F(G) 実験結果グラフ ※バレル研磨機 … バレル槽に対象物 (ワーク) と研磨石を投入し、 回転させ、 これらの擦れ合いによって研磨加工するもの これまで校舎を新築したり、改修したりすることがあっても、それ を学習に生かすという取組はあまり例がなかったと考える。校舎 の教材化のため、エコ改修の工夫(断熱材など) を 「見える化」 し 持続可能な取組 とするために… 校舎の教材化等 により連動! 先駆性・独創性 ている。 また、本校では、学校と行政、企業、大学、地域がつながり、ダイナ ミックで継続性のあるESDを実践している。環境教育を通して、 持続可能な未来について考えさせ、各教科等とつながりながら ESDの概念や能力、態度を育てていくものとなっている。 エコ校舎の運用 ガイドラインの策定 環境教育プログラム の策定 環境学習型エコスクール(土橋小学校) 従来の遠心バレル研磨機の遠心力は概ね10G前後で、自転数nと公転数Nの比率はn/N=−1が業界標準となっている。これは、ワーク の研磨量と研磨石の摩耗バランスが優れると考えられたことや、機械の作りやすさ、安全性といった面を考慮してのことである。 これに対して本研磨機は、遠心力を20∼40Gに大幅に上げながら自転数nと公転数Nの比率を-0.5≦n/N≦-0.1としたことにより、研磨 量が同等以上であるにもかかわらず、摩耗量を20∼50%減らすことに成功した。この性能を実現するために駆動方法の見直しや安全性 の向上など、機構を見直した結果、従来の遠心バレル研磨機とは”似て非なるバレル研磨機” となった (特許5555383号) 。 啓発効果 環境負荷低減効果 エコガイドをはじめとする子どもの環境率先行動は、学校の電気や水道の使用量の大幅削減という大きな成果を上げ続けている。エコ 本研磨機では、研磨石同士がムダに擦れ合う機会が減り、従来機 ガイドを通して、多くの大人に持続可能な未来の大切さを語った子どもたちは、伝え広げていくことの素晴らしさと、それが大きな反響を に比べて摩耗量が20∼50%削減される。この結果、ランニング 得るということを学んだ。また、自分の生活に結び付けて考え行動することや、問題に対して解決していく方法を模索する姿勢が多くの コスト削減と環境負荷低減につながる。 子どもたちに見られるようになった。 現在も子どもたちは、新聞や雑誌の取材、視察団へのエコガイド、 従来型を100とした場合の摩耗量比較 シンポジウムへの発表などを積極的に行い、エコガイドでの学び を発信している。 研磨石種別 また、 学校の電気使用量の20%削減、 水道使用量の60%削減に成功 し、現在も削減が続いている。資源やエネルギーの適切な使い方を 日々の生活の中で実践し、子どもたちの家庭にも波及している。 今後は、近隣の幼稚園、小学校、中学校と連携する体制をつくり、 地域と一体となった取組を確立することにより、地域をESDで 種別1 種別2 従来型遠心バレル 100 100 本研磨機 78 55 次世代型バレル研磨機 「マイティ・マイルド MMS4-4」 研磨石の摩耗量比較 エコ改修された校舎 来校者をエコガイド 変えていく原動力になれないかを模索している。 11 2015 愛知環境賞 2015 愛知環境賞 12
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