トヨタ自動車株式会社

愛知環境賞
金賞
トヨタ自動車株式会社
連絡先
トヨタ自動車株式会社 http://toyota.jp/
豊田市トヨタ町1番地 0565-28-2121(代表)
究極のエコカー燃料電池自動車MIRAIの開発
受賞 の
ポイント
高度な技術力により、水素を燃料とした燃料電池自動車を量産化し優れた環境性能を持つ自動車を社会に提供したことは、水素利用による
新たな社会構造への転換をもたらし低炭素社会の実現に大きく貢献するものと高く評価された。
概要
水 素 を 燃 料とする日 本 初 の 量 産 型 燃 料 電 池 自 動 車( F C V )
「MIRAI」は、車両に搭載した水素と空気中から取り込んだ酸素
を燃料電池(FC)
スタックに供給して化学反応させることで電気
を発 生させ 、そ の 電 気でモーターを駆 動し走 行する電 動 車で
ある。
FCVは燃料となる水素の充填時間が短く、航続距離が長いなど
使用制約が少ないだけでなく、走行中にはCO 2 などの環境負荷
物質を排出せず、排出するのは水だけというまさに
「究極のエコ
カー」
としてのポテンシャルを持つクルマである。
天然 資 源に乏しい 日 本にとって 、様 々 な 一 次 エネ ル ギ ー から
製造可能な水素を燃料に用いるFCVはエネルギー問題や環境
問題を解 決するモビリティとしてのイノベ ーションと、低 炭 素
社会実現を可能にする水素社会へのイノベーションをもたらす
と考えている。
先駆性・独創性
●自動車のエネルギーとして、将来の有力なエネルギーである水素を利用し、水素社会実現の先駆者となるクルマである。
●FCスタックや高圧水素タンクなどの重量物を床下搭載し、車両の中央付近に配置することで、低重心化、前後重量配分の最適化が
なされ、操縦安定性や乗り心地などの性能を高いレベルで実現するとともに、全域モーター走行による圧倒的な静粛性を実現した。
●災害などの非常時に、MIRAIで発電した電気を外部インバーターとの組み合わせにより住宅や家電へ最大9kWの給電が可能で
ある。
環境負荷低減効果
●走行中はCO 2などの環境負荷物質を排出しないFCVの普及は地球温暖化や環境保全に大きく貢献できる。
●水素の製造方法において太陽光や風力発電などの再生可能エネルギーで発電した電気で水を電気分解し、水素を精製する方法では
水素精製過程でCO 2を全く排出せず、
クリーンなエネルギー製造のサイクルが実現可能となるポテンシャルを持っている。