0603生き物は円柱形①

授業参観レポート
1
6月
3日(水)
教材名・授業者
第5学年「生き物は円柱形」
2
平成27年
授業者【
】
授業の概要
「生き物は円柱形」の授業を、昨日に続いて参観しました。学級は違いますが、進度はほぼ同じで
す。今日は「中」にあたる段落の読み取りが中心です。
活動1 「中」(第2~第10段落)を音読する。
活動2 第2~第8段落から中心となる語や文を見つける。
3
参観を通して考えたこと
最初に「中」の段落を微音読してから、読み取りに入りました。前日の授業で、「中」の前半がどの
段落までなのかで意見が分かれたといいます。その段落に何が書いてあるのか、その内容は前後のど
の段落と関係があるのか、この2点が指導のポイントになっていたことが推測できます。
今日の活動の中心は、「中」を段落ごとに整理して、筆者の考えを
読み取ることでした。今日のめあてが、音読した後に示されていまし
た。たしか・・・・「スイミー」では逆でしたが・・・・。
まず、第2段落で繰り返し出てきている言葉を探しました。繰り返
し出てきたのは「円柱形」(4回)、「見る、見なす」(4回)。同じよ
うに、第3段落で繰り返し出てきた言葉を探すと、
「円柱形」
(5回)、
動物と植物の名前(9箇所)。第4段落を探すと、繰り返しの言葉は
ありませんが、中心になりそうな語を探すと「ちょう」「木の葉」「例
外」が挙がりました。第5段落には「ちょう」(3回)、「円柱形」(5回)、「面積、大きく」(3回)、
「同じ」(2回)、「ちょうの羽が平たいのには、内輪やせんすが平たいのと同じ理由がある」という
一文を挙げた子もいました。第6段落は「円柱形」。
第7段落でも「円柱形」「立つ」という言葉が繰り返されています。第8段落でも「円柱形」という
言葉が出てきます。「強い形」「羽」「中」などの言葉を挙がりました。
繰り返されている語を拾って要約に生かすというのが、今日の授業者の意図のようです。ここで問
題になりそうだなと思ったのは、第6段落です。この段落は、「生
き物が円柱形だと、どのようないいところがあるか」という新た
な問いを読者に投げかけています。ですから、それまでの段落と
は異なり、第7段落の実験の内容に関わりが深いことになります。
しかし、繰り返し使われている語を拾うと「円柱形」となり、そ
れ以前の段落とのつながりが見えてしまうのではないかと考えま
した。今日の授業は、繰り返し使われている言葉を探したところ
で止まっています。明日以降、段落ごとに要約をするとなれば、
これらの語をつなげていくだけでは難しいのではないか。繰り返
し使われている言葉=中心のなる語、と言い切れない場合が教材によっては出てくるようです。だか
らこそ、昨年度まで大事にしてきた、「教材研究を通して、本文に何が書かれているのかを事前に調べ
ておく」ことが極めて重要になってきます。昨年度の「5つの要素」は説明的な文章の指導にも応用
できそうです。