微分積分学 II 問題集 目次 第 1 章 2変数関数とその極限 3 第 2 章 偏微分と全微分 5 第 3 章 合成関数の微分法 7 第 4 章 高次偏導関数とテイラーの定理 8 第 5 章 2変数関数の極値とラグランジュの未定乗数法 11 第 6 章 2重積分、累次積分 13 第 7 章 2重積分の計算法 16 第 8 章 2重積分の応用 18 2 第 1 章 2変数関数とその極限 標準問題 1. 次の極限が存在するか調べ、存在する場合は極限値を求めよ。 (1) x2 + xy − x − y (x,y)→(1,1) x−1 (2) x3 + y 3 (x,y)→(0,0) x2 + y 2 (3) x2 (x,y)→(0,0) x2 + y 2 (4) lim lim lim lim (x,y)→(0,0) x2 xy + y2 (5) x−y (x,y)→(0,0) x + y (6) x − 3y (x,y)→(0,0) x + 2y (7) lim lim lim (x,y)→(0,0) x2 xy + 2y 2 (8) x2 y (x,y)→(0,0) x2 + 2y 2 (9) x2 y (x,y)→(0,0) x2 + y 2 (10) lim lim x3 − y 3 √ (x,y)→(0,0) x2 + y 2 lim 3 発展問題 1. 次の極限が存在するか調べ、存在する場合は極限値を求めよ。 (1) x−y (x,y)→(1,1) sin π(x − y) (2) sin(xy) (x,y)→(0,0) x2 + y 2 lim lim 2. 次の関数の連続性を調べよ。 √ xy (x, y = ̸ (0, 0)) x2 + 2y 2 f (x, y) = 1 (x, y = (0, 0)) 4 第 2 章 偏微分と全微分 基本問題 1. 次の関数 f (x, y) の偏導関数 fx (x, y) および fy (x, y) を求めよ。 (1) f (x, y) = x3 + 2xy 2 − y 3 (2) f (x, y) = 3 sin(x + y) − 2 cos(x − y) (3) f (x, y) = sin(x + y) cos(x − y) (4) f (x, y) = x−y x+y (5) f (x, y) = e−x sin y (6) f (x, y) = xy cos(xy) (7) f (x, y) = sin(x2 + xy) (8) f (x, y) = ex log(1 + y) 5 標準問題 1. 次の関数の全微分を求めよ。 (1) z = f (x, y) = xey (2) z = f (x, y) = x−y x+y (3) z = f (x, y) = e−(x 2 +y 2 ) (4) z = f (x, y) = (x − y)ex+y 2. 次の曲面 z = f (x, y) 上の指示された点における接平面の方程式を求めよ。 (1) z = f (x, y) = x2 + 3y 2 の (1, 1, 4) における接平面 (2) z = f (x, y) = x2 − 2xy + 2y 2 の (1, 2, 5) における接平面 (3) z = f (x, y) = log √ x2 + y 2 ((x, y) ̸= (0, 0)) の (1, 1, log √ 2) における接平面 3. 曲面 z = f (x, y) = (x − y)2 上の点 (1, 0, f (1, 0)) における接平面および yz 平面に平行な 接線の式を求めよ。 4. 曲面 z = f (x, y) = e2x−y の (1, 1, f (1, 1)) における接平面および xz 平面に平行な接線を 求めよ。 発展問題 1. 曲面 z = f (x, y) = x2 − xy + 2y 2 上の点 (1, 1, 2) における接平面および法線の式を求め よ。 2. 次の関数 z = f (x, y) の全微分可能性を調べよ。 √ (1) f (x, y) = log x2 + y 2 ((x, y) ̸= (0, 0)) (2) f (x, y) = √ x2 + y 2 6 第 3 章 合成関数の微分法 標準問題 1. 合成関数の微分の公式を用いて ∂z ∂z , を求めよ。 ∂u ∂v (1) z = xy, x = u + v, y = 5u + 6v (2) z = ex cos y, x = u2 − v 2 , y = 2uv 2. z = xy, x = sin θ, y = cos θ のとき、合成関数の微分の公式を用いて dz を求めよ。 dθ 3. 次のように g ′ (t), z(x, y) が与えられたとき、zx (x, y) を求めよ。 (1) g ′ (t) = e−t , z(x, y) = g(xy) 2 et (2) g (t) = , z(x, y) = g(x2 + y 2 ) t ′ 4. fx (x, y) = − x2 y x , fy (x, y) = 2 のとき、次の問いに答えよ。 2 +y x + y2 (1) x(t) = sin t, y(t) = cos t, z(t) = f (x(t), y(t)) のとき、z ′ (t) を求めよ。 (2) x(s, t) = es sin t, y(s, t) = es cos t, z(s, t) = f (x(s, t), y(s, t)) のとき、zs (s, t) および zt (s, t) を求めよ。 発展問題 1. z = f (x, y) が全微分可能な関数で、x, y が r, θ の関数 x = r sin θ, y = r cos θ であるとき、 次の等式が成り立つことを証明せよ。 ( )2 ( )2 ( )2 ( )2 ∂z ∂z 1 ∂z ∂z + = + 2 ∂x ∂y ∂r r ∂θ 7 第 4 章 高次偏導関数とテイラーの定理 基本問題 1. f (x, y) = x3 + y 3 + 5x2 y + 6xy 2 + xy の高次偏導関数 fxx , fxy , fyxx , fyxy を求めよ。 ∂ 2f ∂ 2f ∂ 2f を求めよ。 2. 次の関数の 2 次偏導関数 2 , , ∂x ∂x∂y ∂y 2 2 +2y (1) f (x, y) = ex (2) f (x, y) = ex log(1 + y) (3) f (x, y) = e−x cos y (4) f (x, y) = ex+y sin(x − y) (5) f (x, y) = log(x2 + y 2 ) 3. 方程式 x3 + y 3 = 3xy で定まる陰関数に対し、その導関数 表せ。 8 dy を x と y を用いた式で dx 標準問題 1. 次の関数 f (x, y) のマクローリン展開を 2 次の項まで求めよ。 (1) f (x, y) = 1 1−x+y (2) f (x, y) = log(1 + x + y 2 ) (3) f (x, y) = exy cos(x + y) (4) f (x, y) = e−x cos y (5) f (x, y) = cos(x + 2y) (6) f (x, y) = ey 1−x (7) f (x, y) = ex log(1 + y) 2. fxxxyy (0, 0) = 2 のとき、f (x, y) のマクローリン展開における x3 y 2 の係数を求めよ。 3. 次の方程式で定まる陰関数について、 dy を x と y を用いた式で表せ。 dx (1) x2 + y 2 − exy = 0 2 2 (2) x 3 + y 3 = 1 (3) x + log(y − x) = 1 4. 方程式 x2 + 4y 2 − 8 = 0 から定まる陰関数 y = φ(x) について以下の問いに答えよ。 (1) 導関数 φ′ (x) を x, y を使った式で表せ。 (2) 点 (2, 1) における接線の方程式を求めよ。 5. 曲線 x2 − y 2 = 1 の接線について調べよ。 9 発展問題 1. 関数 f (x, y) = sin x π π (− < y < ) について次の問いに答えよ。 cos y 2 2 (1) 3次導関数 fxxx (x, y), fxyy (x, y) をそれぞれ求めよ。 (2) f (x, y) のマクローリン展開における x3 , xy 2 の係数をそれぞれ求めよ。 2. 次の曲線の接線について調べよ。 (1) x3 − 2x2 + x − y 2 = 0 (2) x + y 2 − 2x2 y = 0 3. f (x, y) = x3 + y 3 − 6xy = 0 とするとき次の問いに答えよ。 4 8 (1) 点 (a, b) = ( , ) とする。点 (a, b) が曲線 f (x, y) = 0 上にあることを示せ。 3 3 (2) 点 (a, b) が曲線 f (x, y) = 0 上の特異点(fx (x, y) = fy (x, y) = 0 を満たす点)でな いことを示せ。 (3) 点 (a, b) における曲線 f (x, y) = 0 の接線の方程式を求めよ。 10 第 5 章 2変数関数の極値とラグランジュの 未定乗数法 基本問題 1. 次の関数における極値の候補点を全て求め、極大、極小、鞍点のいずれであるか判定せよ。 (1) f (x, y) = x2 + y 2 (2) f (x, y) = x2 − y 2 (3) f (x, y) = −x2 − y 2 2. 条件 x2 + y 2 = 1 のもとでの関数 f (x, y) = 2x − y の最大値および最小値をラグランジュ の未定乗数法を用いて求めよ 11 標準問題 1. 次の関数における極値の候補点を全て求め、極大、極小、鞍点のいずれであるか判定せよ。 (1) f (x, y) = xy + x + y (2) f (x, y) = x3 + y 3 − 3xy (3) f (x, y) = x3 − 3x − y 2 (4) f (x, y) = x4 + 2xy + y 2 2. 次の関数の最大値および最小値をラグランジュの未定乗数法を用いて求めよ。 (1) 条件 2x2 + y 2 = 4 のもとでの関数 f (x, y) = x2 + y 2 (2) 条件 x2 + y 2 = 4 のもとでの関数 f (x, y) = x2 − 2xy + y 2 (3) 条件 x2 + y 2 = 1 のもとでの関数 f (x, y) = 2x2 − y (4) 条件 x2 + 9y 2 = 1 のもとでの関数 f (x, y) = xy (5) 条件 x2 + y 2 = 1 のもとでの関数 f (x, y) = x2 + 4xy + 4y 2 発展問題 1. 次の関数の最大値および最小値をラグランジュの未定乗数法を用いて求めよ。 (1) 条件 x2 − y 2 + 1 = 0, −1 ≦ x ≦ 1, y > 0 のもとでの関数 f (x, y) = x + 2y (2) 条件 2x4 + y 2 = 1 のもとでの関数 f (x, y) = xy 2. 領域 D = {(x, y) | 2x2 + y 2 ≦ 4} で定義された2変数関数 f (x, y) = x2 + y 2 の最大値と 最小値を求めよ。 12 第 6 章 2重積分、累次積分 基本問題 1. 次の2重積分を求めよ。 ∫∫ (1) D : 0 ≦ x ≦ 1, 0 ≦ y ≦ 1 とするときの xy dxdy D ∫∫ (2) D = {(x, y)|0 ≦ x ≦ 1, −2 ≦ y ≦ 1} とするときの (x2 + y 2 ) dxdy D ∫∫ (3) D = {(x, y)|1 ≦ x ≦ 3, 0 ≦ y ≦ 1} とするときの (x2 y) dxdy D 2. 次の二重積分に関する等式が与えられているとき、各領域 D を xy 平面に図示せよ。 また、右辺の累次積分の順序を交換した式を求めよ。 ) ∫∫ ∫ 2 (∫ y 2 f (x, y) dx dy (1) f (x, y) dxdy = D ∫∫ ∫ (2) 0 0 1 (∫ f (x, y) dxdy = D f (x, y) dy 0 ∫∫ ) 1 ∫ 2 (∫ 2−y f (x, y) dxdy = (3) D 1 ∫∫ ∫ (4) ) f (x, y) dx dy 0 1 (∫ ) x+1 f (x, y) dxdy = D dx 1−x f (x, y) dy −1 dx 0 ∫∫ 3. 次の各問において、領域 D を xy 平面に図示し、2重積分 で表せ。 (1) D = {(x, y) | 0 ≦ x ≦ 1, 2x ≦ y ≦ 2} (2) D = {(x, y) | − 1 ≦ x ≦ 1 , 0 ≦ y ≦ 1 + x} (3) D = {(x, y) | 0 ≦ y ≦ f (x, y) dxdy を累次積分 D √ 1 − x2 } 13 標準問題 1. 次の累次積分を求めよ。 ) ∫ 1 (∫ y 2 (1) x y dx dy −y 0 ∫ 1 (∫ 1 (2) y4 0 ) 1 dx dy y2 + 1 ∫∫ 2. 次の各問において、領域 D を xy 平面に図示し、2重積分 で表せ。 (1) D = {(x, y)|y ≧ x2 , x ≧ y 2 } (2) y = ex 、y = 2、および y 軸により囲まれた領域 D (3) 放物線 4y = x2 と直線 x − 2y + 4 = 0 に囲まれた領域 D 3. 次の累次積分の積分順序を交換せよ。 ) ∫ 1 ( ∫ √x (1) f (x, y) dy dx 0 ∫ x 1 (∫ ) 1−x2 (2) f (x, y)dy dx 0 ∫ 0 2 (∫ ) e2 (3) f (x, y) dy 0 f (x, y) dxdy を累次積分 D dx ex 14 4. 次の累次積分を求めよ。 ) ∫ 1 (∫ y y2 (1) dx dy 2 0 0 x +x+1 ∫ 1 (∫ 1 (2) −x2 e 0 ∫ y 1 (∫ (3) 1 ) 1 √ 0 ∫ (∫ 3 ex dx 0 √ 4 0 π 2 (∫ dy y (4) ∫ ) dx dy y ) 1 dx dy x2 + 1 ) x 3 (5) sin x sin y dy 0 ∫ dx 0 1 (∫ (6) 0 1 ) √ 1 − y 2 dy dx x 5. 次の2重積分を求めよ。 ∫∫ x (1) dxdy, D = {(x, y)|1 ≦ y ≦ 2, 0 ≦ x ≦ y 2 } D y ∫∫ xy dxdy, D = {(x, y)|x2 ≦ y ≦ −2x} (2) D 15 第 7 章 2重積分の計算法 基本問題 1. 次のヤコビアンを求めよ。 (1) 一次変換 x = au + bv, y = cu + dv のヤコビアン J(u, v) (2) 極座標変換 x = r cos θ, y = r sin θ のヤコビアン J(r, θ) (3) 変換 x = uv, y = u + v のヤコビアン J(u, v) (4) 変換 u = ex − e−y , v = ex + e−y のヤコビアン J(x, y) 2. 次の2重積分を求めよ。 ∫∫ (x + y) dxdy, D = {(x, y) | 0 ≦ 2x + y ≦ 1, 0 ≦ x + 2y ≦ 1} (1) D ∫∫ (3x + 5y) dxdy, D = {(x, y) | 0 ≦ x + y ≦ 1, 0 ≦ x − y ≦ 1} (2) D ∫∫ (3x + 2y) dxdy, D = {(x, y) | 0 ≦ x − y ≦ 1, 1 ≦ 2x + 3y ≦ 2} (3) D ∫∫ (x + 2y)(y − x) dxdy, D = {(x, y) | 1 ≦ x + 2y ≦ 4, 0 ≦ x − y ≦ 1} (4) D 16 標準問題 1. 次の2重積分を求めよ。 ∫∫ (1) (x2 − y 2 )e−x−y dxdy, D = {(x, y) | 0 ≦ x − y ≦ 1, 0 ≦ x + y ≦ 1} D ∫∫ (4x2 − y 2 ) dxdy, {(x, y) | x ≧ 0, 1 ≦ xy ≦ 2, 2 ≦ 2x − y ≦ 3} (2) D ∫∫ 2xy dxdy, D = {(x, y) | 1 ≦ x2 + y 2 ≦ 4, x ≧ 0, y ≧ 0} (3) D ∫∫ y 2 dxdy, D = {(x, y) | y ≧ 0, x2 + y 2 ≦ 1} (4) D ∫∫ (x2 + y 2 + xy) dxdy, D = {(x, y) | 1 ≦ x2 + y 2 ≦ 9} (5) D (6) ∫∫ √ x2 + y 2 dxdy, D = {(x, y) | 0 ≦ y ≦ D 17 √ 3x, x2 + y 2 ≦ 1} 第 8 章 2重積分の応用 標準問題 1. xyz 座標空間内の立体の体積および曲面の表面積について, 次の問いに答えよ. (1) 曲面 z = x2 + 3y 2 − 2, 平面 z = 4x + 1 に囲まれてできる立体の体積 V を 2 重積分 で表すと, 次の式になる. ∫∫ { } V = dxdy, D = (x, y) D (2) 領域 D = { (x, y) | 0 ≦ x ≦ 1, 0 ≦ y ≦ 1 } 上の曲面 z = x2 − y 3 の表面積 S を, D を積分領域とする 2 重積分で表すと, 次の式になる. ∫∫ S= dxdy D 2. 次の問いにおける図形の体積あるいは曲面積を求めよ。 (1) 放物柱面 z = 1 − x2 と平面 y = 0, y = 2, z = 0 とで囲まれた立体の体積。 (2) 放物面 z = 1 − x2 − y 2 と平面 z = 0 で囲まれた立体の体積。 (3) 曲面 z = 2 − √ x2 + y 2 と xy 平面とで囲まれた部分の体積。 (4) 放物面 z = x2 + y 2 の円柱面 x2 + y 2 = 1 の内部にある部分の曲面積。 3. 領域 D = {(x, y) | x4 + y 4 ≦ 1} 上で定義された曲面 z = 1 − x4 − y 4 の表面積 S を D 上 の2重積分で表せ。 18
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