楽読 (ラクヨミ) 2015年4月6日 Vol.944 売られ過ぎの修正の動きを見せる ブラジル・レアル 3月中旬まで軟調が続いていたブラジル・レアルですが、4月3日までの一週間の対米ドルでの動きを見ると、 主要通貨の中で最も高い4%弱の伸びを記録し、週間ベースで2011年12月以降、最大の上昇となりました。 この背景には、米早期利上げ観測の後退とブラジルの財政改善への期待の回復という内外要因があります。 米国では昨年来、超金融緩和政策の見直しが進められています。こうした中、昨夏以降、米ドルが上昇 傾向となる一方、レアルは下落を続けました。そして、今年3月初めに米早期利上げ観測が強まると、米ドル 全面高に拍車がかかりました。しかし、その後、米金融当局が金利見通しなどを引き下げたほか、FRB(連邦 準備制度理事会)議長が利上げペースは緩やかになるとの見方を示したのに加え、軟調な経済指標が相次 いだこともあり、米早期利上げ観測が後退、米ドル高に一旦歯止めがかかり、レアル売り圧力が和らぎました。 また、ブラジルでは、厳しい経済状況が続いているところに、汚職疑惑の捜査が国会議員にまで及ぶことに なったほか、反政府デモや大統領支持率の著しい低下などもあり、今年3月半ばにかけて政治面でも懸念が 強まりました。そして、政府が掲げる財政健全化の先行きが不透明になり、格下げの懸念が強まると、軟調 だったレアルが一段と売られることとなりました。しかし、3月23日に、格付会社S&Pが財政健全化に向けた ブラジルの取り組みを評価し、格付の据え置きを発表したほか、月末にはルセフ大統領が、いかなる環境下 でも財政目標の達成に向けてあらゆる手段を講じるとの決意を示したことなどから、レアルが反発しました。 足元では、米国の利上げ開始は9月以降との見方が有力となっており、それまでの間にブラジルに対する 過度に悲観的な見方が修正されれば、同国の金利水準が相対的に高いこともあり、レアル反発の持続に つながると考えられます。特に注目されるのが財政健全化に向けた取り組みで、ブラジル政府がこれを実際 に推し進めていくに連れ、同国への信頼が改善し、レアルの下支えや押し上げに寄与すると期待されます。 ブラジルの信用度*の推移 ブラジル・レアルとドル・インデックスの推移 (ベーシスポイント)(2013年1月2日~2015年4月2日) (2014年1月2日~2015年4月3日) (レアル) 1.5 350 60 *信用度の目安としてCDSスプレッド(5年物)を使用 レアル高 70 300 600 信用度悪化 2.0 ブラジル・レアル(対米ドル、右軸) レアル安 250 500 ブラジル(左軸) 80 2.5 700 信用度改善 200 400 150 300 (ベーシス ポイント) 200 ドル・インデックス(左軸) 90 3.0 米ドル安 100 100 ドル・インデックスとは 複数の主要通貨に対する米ドル相場を 米ドル高 指数化したもので、米ドルの価値を総合 的に判断する目安とされる 110 14年1月 ご参考:メキシコ(左軸) 3.5 50 信用度の格差(ブラジル-メキシコ、右軸) 0 13年1月 13年7月 14年1月 14年7月 15年1月 15年1月 信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成 4.0 14年7月 100 0 ※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。 ■当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘 資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料 作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。■投資信託は、値動きのある資産(外貨建 資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことが あります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付 目論見書)をご覧ください。 1/1 商品内容説明資料補完書面(投資信託) リスクについて 投資信託、投資証券はその投資対象となっている株券、債券、投資信託、不動産、商品 等(以下、 『裏付け資産』 『※』といいます。 )の価格や評価額に連動して基準価格が変動 し損失が生じるおそれがあります。したがって、投資元本が保証されているものではな く、これを割込むことがあります。その他外貨建て資産に投資した場合には為替変動リ スク等もあります。 投資信託、投資証券は裏付け資産の発行者の業務や財産の状況等に変化が生じた場合、 投資信託、投資証券の価格が変動することによって損失が生じるおそれがあります。 投資信託等には、解約することができない一定の期間(クローズド期間)が定められて いるものもありますのでご留意下さい。 ※ 裏付け資産が、投資信託、投資証券、預託証券、受益証券発行信託の受益証券等である場 合には、その最終的な裏付け資産を含みます。 手数料等諸費用について ■ 申込時に直接ご負担いただく費用等 ・申込手数料等 上限 3.78%(税込) ■ 換金時に直接ご負担いただく費用等 ・換金(解約)手数料 販売時に手数料がかかり、売却時にも手数料がかかるもの 該当する投資信託はありません 販売時に手数料がかからず、売却時に手数料がかかるもの 上限 3.00%(税込) ・信託財産留保額 上限 0.5% ※外国投資信託の売買時、分配時、償還時の為替レートは、外国為替市場の動向をふまえ て当社が決定いたします。 ■ 投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用等 ・信託報酬 上限 3.30%(税込)程度 ・その他の費用・手数料 監査費用、有価証券等の売買にかかる手数料等、その他のファンドの運営・管理に関 する費用・手数料等をご負担いただく場合がございますが、これらの費用・手数料等は、 事前に計算が出来ないため、その総額・計算方法を記載しておりません。 ※当該手数料等の合計額については、保有期間等に応じて異なりますので、表示することはでき ません。 投資信託に係るリスク、手数料等の詳細については投資信託説明書(交付目論見書)に詳しく記 載されておりますのでご覧ください。 当ファンドの販売会社について 商号等: 東海東京証券株式会社 加入協会: 金融商品取引業者 東海財務局長(金商)第 140 号 日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会 一般社団法人第二種金融商品取引業協会 201108
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