楽読 (ラクヨミ) 2015年7月29日 Vol.986 政治面での不透明感が続く中、 地政学的リスクが高まったトルコ トルコでは、政治面での不透明感が続いていることに加え、足元で地政学的リスクが大きく高まったことなどを 受け、通貨リラに売り圧力がかかり、27日には対米ドルで6月以来の最安値更新となりました。 与党・公正発展党(AKP) は、6月の総選挙で、2002年の同党政権発足以来の過半数割れを喫したものの、 第一党の座は維持しました。同党は、エルドアン大統領から組閣命令を受けた7月9日以降、連立政権の樹立に 向け、野党との協議を続けています。しかし、これまでのところ大きな進展はない模様で、このまま8月23日まで に組閣できなければ、11月にも再選挙が実施される可能性があります。 加えて、トルコは先週、過激派組織「イスラム国(IS=Islamic State)」のシリアにある関連施設や、少数民族 クルド人の分離独立を求めて1984年にトルコ国内で武装闘争を開始した「クルド労働者党(PKK)」のイラク北部 の拠点に空爆を行ないました。トルコでは今月20日、ISによるとみられるテロが発生しただけでなく、同テロ発生 の原因はISを黙認するトルコ政府の姿勢にあるとするPKKが、警官を襲撃するなどの事件が発生しました。 トルコ政府は従来、内戦状態にあるシリアのアサド政権の退陣を優先し、同政権と衝突するISの対応には慎重 でした。また、PKKとは、2013年から和平交渉を進めており、停戦状態にありました。しかし、AKP党首が率いる トルコの暫定政権は、20日に発生したテロ以降、姿勢を大きく転換し、トルコへの脅威が続く限り、空爆などの 作戦を継続するとしています。今後は、ISやPKKからの報復なども考えられることから、トルコを取り巻く地政学 的リスクは大きく高まることとなりました。 AKPは、ISやPKKに対する空爆により、テロとの戦いを印象づけ、再選挙での単独与党復帰を狙っているとの 見方もあり、今後、世論調査などで同党の支持率が高まるようであれば、再選挙の可能性も高まるとみられます。 なお、政治面での不透明感や地政学的リスクの高まりは、企業の投資手控えなどにつながることも考えられる だけに、景気の先行きとあわせて、今後の行方が注目されます。 55 (円) トルコ・リラの推移 トルコのGDPと経常収支**の推移 (2014年1月1日~2015年7月28日) (%)(2012年1-3月期~2015年10-12月期予想) (%) (リラ) 1.9 6 0 GDP(前年同期比、左軸) 対米ドル(右軸) 経常収支(対GDP比、右軸) 52 2.1 5 4 49 46 -2 市場予想 -4 2.3 対円(左軸) 3 -6 2 -8 1 -10 2.5 リラ高 43 2.7 リラ安 40 14年1月 14年7月 2.9 0 12年 13年 15年1月 15年7月 信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成 -12 14年 15年 **2015年1-3月期実績まで ※上記は過去のものおよび予想であり、将来を約束するものではありません。 ■当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘 資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料 作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。■投資信託は、値動きのある資産(外貨建 資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことが あります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付 目論見書)をご覧ください。 1/1 商品内容説明資料補完書面(投資信託) リスクについて 投資信託、投資証券はその投資対象となっている株券、債券、投資信託、不動産、商品 等(以下、 『裏付け資産』 『※』といいます。 )の価格や評価額に連動して基準価格が変動 し損失が生じるおそれがあります。したがって、投資元本が保証されているものではな く、これを割込むことがあります。その他外貨建て資産に投資した場合には為替変動リ スク等もあります。 投資信託、投資証券は裏付け資産の発行者の業務や財産の状況等に変化が生じた場合、 投資信託、投資証券の価格が変動することによって損失が生じるおそれがあります。 投資信託等には、解約することができない一定の期間(クローズド期間)が定められて いるものもありますのでご留意下さい。 ※ 裏付け資産が、投資信託、投資証券、預託証券、受益証券発行信託の受益証券等である場 合には、その最終的な裏付け資産を含みます。 手数料等諸費用について ■ 申込時に直接ご負担いただく費用等 ・申込手数料等 上限 3.78%(税込) ■ 換金時に直接ご負担いただく費用等 ・換金(解約)手数料 販売時に手数料がかかり、売却時にも手数料がかかるもの 該当する投資信託はありません 販売時に手数料がかからず、売却時に手数料がかかるもの 上限 3.00%(税込) ・信託財産留保額 上限 0.5% ※外国投資信託の売買時、分配時、償還時の為替レートは、外国為替市場の動向をふまえ て当社が決定いたします。 ■ 投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用等 ・信託報酬 上限 3.30%(税込)程度 ・その他の費用・手数料 監査費用、有価証券等の売買にかかる手数料等、その他のファンドの運営・管理に関 する費用・手数料等をご負担いただく場合がございますが、これらの費用・手数料等は、 事前に計算が出来ないため、その総額・計算方法を記載しておりません。 ※当該手数料等の合計額については、保有期間等に応じて異なりますので、表示することはでき ません。 投資信託に係るリスク、手数料等の詳細については投資信託説明書(交付目論見書)に詳しく記 載されておりますのでご覧ください。 当ファンドの販売会社について 商号等: 東海東京証券株式会社 加入協会: 金融商品取引業者 東海財務局長(金商)第 140 号 日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会 一般社団法人第二種金融商品取引業協会 201108
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