商品データの 投資収益率(ROI)

ホワイトペーパー
商品データの
投資収益率(ROI)
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目次
Eコマースを動かす本当の力 – 完全な商品情報 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2
検索エンジンの最適化で、Eコマースの俊敏性を改善 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2
ロングテールのビジネス戦略 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4
見せ方がすべて . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5
返品率の削減 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6
成功要因 – モバイルとソーシャルコマース . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7
高品質なデータが、利鞘の拡大、コンバージョン率の改善、
新規顧客の獲得につながる. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8
詳細はこちら . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9
本文書にはInformatica Corporation(Informatica)の機密情報、専有情報および企業秘密情報(以後、
「機密情報」とします)が含まれており、Informaticaによる事前の書面による承認を得ることなく、い
かなる手段においても、この文書をコピー、配布、複製、複写することを禁止します。
本文書の情報が正確かつ完全であるように最善の努力を行っていますが、誤植または技術的に不正
確な部分が存在する可能性があります。Informaticaは、本文書に含まれる情報の使用から生じるいか
なる損失に対して一切の責任を負いません。本文書に含まれる情報は、予告なく変更されることが
あります。
本資料で検討している製品特性をInformaticaソフトウェア製品のリリースやアップグレードへ採用す
るかどうかは、リリースやアップグレードの時期と同様に、Informaticaが独自に決定します。
以下の米国特許の1つまたは複数の特許によって保護されています:6,032,158; 5,794,246;
6,014,670; 6,339,775; 6,044,374; 6,208,990; 6,208,990; 6,850,947; 6,895,471;または以下の
申請中の米国特許:09/644,280; 10/966,046; 10/727,700。
2013年11月発行
商品データの投資収益率(ROI)
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Eコマースを動かす本当の力 – 完全な商品情報
多くの企業が、オンライン店舗を最適化するために大規模な投資をしています。ビジネスモデルのグローバ
ル化が進み、特にマルチチャネル販売に対する需要が増加しています。このような傾向にはどのような背景
があるのでしょうか。商品情報管理(PIM)システムが企業の成功に果たす役割とは?Informaticaとシュトゥ
ットガルト・メディア大学で共同実施した調査結果から、このテーマを詳細に検証します。
音楽番組で流れるジャスティン・ティンバーレイクのミュージックビデオを思い浮かべてください。彼は
Jack & Jonesというブランドのシャツを着て歌います。ファンが彼の着ているJack & Jonesのシャツについて
もっと詳しく知りたいと思ったら、Googleの検索フィールドに「shirt justin timberlake」と入力して情報を
検索するでしょう。Informaticaの調査によると、商品情報を迅速に統合して、非常に柔軟なWebサイトがあ
るおかげで、Webショップでは商品データの処理や適用にかかる時間が、PIMがない場合と比較して、12.5
分から8分にまで短縮することができるようになり、全体で30%の時間節約になりました。
長い間、Eコマースは遠隔地にある企業やメーカーにとって収益の見込めるビジネスとなっています。ドイ
ツのEコマースとDistance Selling Trade Association(ドイツ語でbvh)によれば、ドイツでは、遠隔販売会社
単独でも昨年のインターネット販売の売上高が183億ユーロと上昇傾向にあります。Eコマースのシェアが
総売上高(* 303億ユーロ)の60%を占める一方、多くの企業はもはや電子取引による販売にのみ頼るので
はなく、より幅広くビジネスを展開しています。従来のカタログ販売や店舗などの販売チャネルに、マルチ
チャネルというキーワードが加わりました。顧客は、いつどこにいても、欲しいと思った時に商品を手に入
れたいと望んでいます。顧客の「Channel Hopping(あらゆるチャネルを行き来する)」といった行動に対
応するためには、あらゆるチャネルをアクセス可能にする必要があります。販売形態を多様化することは、
簡単なことではありません。何故なら各チャネルは、流通やプロセスのワークフローが異なり、商品をいか
に展示するかといった点でも異なるからです。
そこで必要なのは、「グローバルに考え、ローカルに行動する」というモットーを取り入れて、ビジネスモ
デルを拡張し、適応させることです。上昇するコストと国際経営の必要性は、現在の最重要課題として圧し
掛かっています。サプライヤーとの良好な関係に加え、新しいテクノロジーを受け入れるオープン性、さら
にはそれを適合させたITインフラが求められます。つまり、小売企業とメーカーが、商品データを異なるチ
ャネルに合わせて最適に適応できるようにする標準的なソフトウェアが求められているという事です。こ
の数年、商品情報管理(PIM)またはマスターデータ管理(MDM)と呼ばれるソフトウェアソリューショ
ンを導入する企業が増えています。マーケットリサーチ会社のガートナーは、この市場の年間成長率を約
20%と予測しています。これらのシステムは、IBM WebSphere、ATG、Intershop、Demandware等の既存の
Eコマースシステムとのインターフェースを持っていることから、特に大手小売企業は、大きなメリットを
得ています。最近まで、商品情報管理ソリューションの投資収益率(ROI)は正確に把握されていませんで
した。Informaticaとシュトゥットガルト・メディア大学は、商品情報管理システムがコンバージョン率、マー
ジンおよび新規顧客獲得において、どのようなプラスの効果をもたらすかについて、国際的な規模で調査し
ました。
検索エンジンの最適化で、Eコマースの俊敏性を改善
Informaticaの調査によると、マルチチャネル販売に重点を置く大手小売企業・メーカーは、商品・マスター
データを保存するために最大で10のシステムを使用しています。これらのシステムを削減・統合すると、
最大20%のコスト削減が可能であることがわかりました。システム数を減らせば、コストを削減できるだ
けでなく、データ管理の性能・保守も改善できます。Eコマースに置き換えると、商品当たりの処理時間が
短くなり、より迅速にアップデートできるようになるということです。このように節約された時間は売上と
直接的な相関性を持っています。より速く商品化されれば、理論的にはより早く売れることになります。
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図1:スピーディな商品化と商品のカスタマイズ
またPIMがあることで、関連するIDコードの付いた商品を、わずかな時間で記事にしたり、各国言語でオン
ラインショップに表示できるようになります。商品開発からオンラインショップに統合されるまでのプロセ
スを「商品化」と呼びます。商品化の時点では、まだ商品はただのコストであり、売上は発生しません。つ
まり、コストを抑えるためには、このプロセスを短縮する必要があります。商品化までの時間を短縮するこ
とでメリットのあるもう一つの事は、ライフサイクルの短い商品です。商品をどこよりも早く市場に投入す
ることで、競争優位を得ることができます。これは、価格計算にも影響します。つまり、競合他社が、自社
よりも低価格を提示しない限り、顧客は今ある価格を受け入れるしかないからです。結論として、開発期間
を短縮し、商品データの保守プラットフォームを簡素化して、ITプロセスを改善することは、単にコスト削
減の手段であるだけでなく、売上を伸ばす重要な要素でもあるということです。
商品データの投資収益率(ROI)
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ロングテールのビジネス戦略
小売企業にとってのもう1つの大きな課題(同時に店舗の経営者にとってもコストリスクとなる課題)は、
商品データやサプライヤーデータを、いかに自社システムに統合または転送するかです。また、ロングテー
ルのビジネス戦略の一環として、商品点数を安全に拡大しなければならないという課題もあります。ロング
テール戦略とは、小売企業がコアとなる商品ラインに加えて、利鞘の高いニッチな商品を大量に投入するこ
とで、さらに増やそうとするプロセスです。
図3:メーカーと小売企業の商品データの比較、相違点
また、商品点数を簡単に増やすことができます。Bertelsmann社は、異なるサプライヤーから仕入れたコア
の商品点数を、800,000点から1,000,000点へと増やし、それをPIMシステムで管理しています。
調査を通して判明した事は、賢い小売企業は、十分検討した上で、最初は商品数とサプライヤーの数を限
定し、製品管理システム等のデータ保守・処理システムを活用しつつ、拡大戦略を策定しているというこ
とです。
見せ方がすべて
図2:ロングテール戦略による利鞘の増加
Eコマースの世界では、ブランドメーカーは、高級故にベストな商品情報を持っているというのは真実です。
彼らは、商品データとブランドのために投資し、小売企業はそのブランドパワーから利益を得ます。このよ
うな商品を自社のオンラインショップで販売する上で重要となるのは、プロセスコストです。商品の幅が広
がれば、コストも増加します。複数チャネルにデータを用意するとなると、指数関数的に時間がかかる可能
性があり、努力に見合わないことになります。
データ保守のためのPIMシステムを持たない小売企業の4分の1(25%)は、1つの商品をオンラインショッ
プに掲載するのに60分以上かかります。一方、PIMシステムを導入すれば、明らかにプロセスが高速化され
るので長い時間を浪費する小売企業の割合は4%にまで減少します。Bertelsmann Direct Groupのような小売
企業では、中核となる商品ラインに約800,000点の品目が含まれており、作業は非常に時間がかかり、関連
コストも莫大です。今日のオンラインショップでは、サプライヤー数が1,000を超えることもあります。
必要なデータ統合プロセスの数とサプライヤーの数は、すぐに年間100を超えます。ここにも同じ問題が
潜んでいます。これだけの数を処理するには、データ統合のスピードが重要になります。商品とサプライ
ヤーを、迅速にシステム処理できれば、その分より早くあらゆるチャネルに商品を販売可能な状態で出す
ことができます。Informaticaの調査によると、PIMシステムを導入した小売企業の50%以上が、サプライ
ヤー統合にかかる時間を2週間未満に減らすことができました。
小売店舗と送料無料の価格比較に加えて、2011年のEコマース
では、3Dビューによるズーム、カタログのスクロール、ビデ
オショッピングなどが新たな傾向として注目を浴びました。し
かし、従来のように、写真で掲載する方法もまだ重要です。あ
らゆるチャネルで商品の写真を複数の用途に使用できれば、時
間とコストを節約できます。Informaticaの調査によると、商品
情報システムを導入した企業は、96%が印刷物とオンラインの
両方で同時に商品の写真を使用しています。
またbvhによると、現在の顧客の65%は、カタログで情報を集
めてオンラインで購入していることがわかりました。この調査
結果は、同じ写真を使うことで、顧客は混乱することなく、商
品情報を比較できるようになったことを意味します。このよう
に再利用することで、作業負荷が軽減され、コストを大幅に削
減できるだけでなく、次のような効果もあります。最適な写真
と完璧な商品説明をシステムに簡単に統合できれば、返品率を
減らすことができます。
図4:SEO向けに最適化された商品説明
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商品データの投資収益率(ROI)
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返品率の削減
成功要因 – モバイルとソーシャルコマース
著しく高い返品率は、メーカーと小売企業の両方にとって大きなコスト要因となり、経営に直接的な
影響を及ぼします。返品率を出来るだけ減らすことが非常に重要です。品質の調査会社であるKitemark
company Trusted Shopsによると、特に、衣料品分野では、販売した商品の30%が返品されています。bvh
によると、40%という調査結果も出ています。次に返品率が高いのはゲーム機器ですが、これは15.4%
に留まっています。商品写真の傾向と影響については前述しましたが、返品率の高さを考えると、商品情
報をいかに視覚的に効果的な方法で提供するかが重要です。その他、品目に関連する情報には、以下のよ
うなものがあります。
顧客が商品や小売企業を見つけられなければ、こうした努力も無駄になります。こうしたことから、2011
年の主な傾向として、SEO向けに最適化されたショップや商品が増え続けるでしょう。
• 商品のインデックス化(タグ)
• 写真/3Dズーム機能等
• 商品のセールスポイント
• SEO向けに最適化された商品説明
• 特徴的な価値
• ブランドの説明文章
• クロスセルとアップセル
• 配送情報
• サイズ表
こうした情報の精度が高ければ、返品率を下げ、顧客の不満を未然に防ぐことができます。ファッション
チェーン店のH&Mは、既に「Pick & Collect」と呼ばれる形態を取り入れています。顧客は、オンライン
で注文した商品を店舗で受け取り、返品は店舗で行います。小売企業による商品説明とメーカーからの情
報を組み合わせて、顧客にとって十分な情報を提供することが非常に重要であることは、疑う余地のない
図6:ショップでのユーザーフィードバック
事実です。そして、最高のパフォーマンスを得るには、一元管理されたデータプールが必要です。
もう1つの傾向は、ソーシャルコマースという括りの中で大きく展開したソーシャルネットワークの役割が
大きいということです。中でも、ブログ、Facebookアプリ、ツイッターなどの機能が非常に重要です。そ
の背景には、購買における今の消費者心理の変化があります(年齢だけではありません)。「このトレンド
は、ブロードバンドが普及し、あらゆる年齢層にインターネットが浸透したことで今後も加速していくでし
ょう。」とbvh社の社長であるThomas Lipke氏は述べています。更に、急速に発展したスマートフォン市場
と、インターネットやモバイルコマース・サービスへの多様なモバイルアクセスによって、いつどこにいて
もオンラインで買い物ができるのが、今では当たり前になりました。
図5:クロスセルとアップセルの例(Musiciansfriend.com)
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特にソーシャルコマースは消費者と小売企業をつなげ、消費者の評価を取り入れられるようになりました。
消費者からの「ネガティブな」評価でさえも有益な情報になります。例えば、ユーザーコメントは、自社
では気づかないショップの問題点をピンポイントで指摘することがあります。ここで重要なのは、すぐに
それに対応できるかです。Informaticaの調査によると、PIMシステムを使用していれば、全てのチャネル
にわたって、問題のあるデータを短時間で修正することができます。エラーを発見してから商品情報の修
正(検索エンジンの最適化も含む)までに要する時間を、最大75%も削減することができます。つまり4
時間の作業が1時間で済むということです。
商品データの投資収益率(ROI)
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高品質なデータが、利鞘の拡大、コンバージョン率の改善、
新規顧客の獲得につながる
これまでに述べてきた最適化の手法をまとめると、以下の非常に単純な4つの機能分野に分類することがで
きます。
詳細はこちら
Informaticaの調査結果の全文は、www.pim-roi.comの「マルチチャネルコマースにおける商品データの
ROI」をお読みください。
• スピーディな商品化
• コスト削減
• 利益の最大化
• 機能的なビジネスモデル
これらの機能分野は、高性能の商品情報管理ソリューションで実現することができます。Informaticaが調
査対象とした企業では、PIMソリューションを導入したことによって、利鞘の拡大、コンバージョン率の改
善、新規顧客獲得の増加といった成果に結びついています。
図7:PIMの有無による小売企業の収益要素
結論として、小売企業やメーカー、代理店に関わらず、PIMは、ますます重要かつ利益を生むプロセスとし
て、企業に浸透し始めているということです。広範な商品範囲と拡張戦略の両方をサポートすることに疑い
はありません。今日、Eコマースの企業にとって特に重要なことは、ワークフロープロセスを、スピードと
効率の両方の点から組織全体で完全にコントロールするということです。サプライヤーの統合から、データ
処理、チャネルの確立に至るまでの完全なサプライチェーンのサイクルに適用します。Informaticaの調査に
よると、商品情報管理ソリューションを導入することで、独自のビジネスモデルを構築し、売上と業績を向
上させ、コストを削減することができます。
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商品データの投資収益率(ROI)
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