事務長会会報 - 佐賀市城南学校運営支援室

編集発行人
事務長会会報
事務長会会第 9 号
佐賀県公立小中学校事務長会
会長
古川 治
平成 27 年 6 月 1 日(月)
平成 27 年度佐賀県公立小中学校事務長会研修会及び総会
5月22日(金)佐賀県立生涯学習センター(アバンセ)において、公立小中学校事務長
会の研修会及び総会を開催しましたので、その概要をお知らせします。
当日は昨年同様、池田教育長の挨拶から始まる予定でしたが、県教育長を28日に退任さ
れることが決定していたため、急遽、大変お忙しい中、教職員課の松尾参事に駆けつけて頂
き、冒頭に「任用一本化となった今、今まで以上に若手を鍛え、より質の高い学校事務を創り上げて欲しい。
事務長に期待をしている。」との御挨拶を頂きました。
また、講演は中島秀明 佐賀大学教授(元教職員課課長・前副教育長)の予定でしたが、急用により講演が
できなくなった為、こちらも急遽、大変お忙しい中、熊﨑副教育長に御講演を頂くことになりました。
突然、組織のトップが変わるという県教育委員会自体が大変な状況の中、貴重な時間を作っていただき、
御挨拶並びに御講演を頂きましたことに、全事務長大変感謝しているところです。
講話:「小中学校の事務長に期待するもの」
佐賀県教育委員会
副教育長
熊﨑知行
様
冒頭、
「前年度の生徒指導事案が150件程度あったという中
学校を今月訪問したが、今年度は4月末までに1件しか生徒指導
事案が発生していない。学校長のもと学校職員が「チーム学校」
として生徒指導に当たっている成果だと感じた。やはり学校を引
っ張っていくのは校長をはじめとしての管理職である。統括事務
長も事務長もその核となって職員を巻き込んでいく強い意志を
持っていただきたい。管理職が学校をいい方向へ変えようと思え
ば変わる!」と私たちに管理職としての心構えを強く再認識させ、本題へと話が続きました。
1.
「佐賀県教育の基本方針について」
事務長は教育職員ではなくとも、教育に係わる学校職員であり、さらに管理職であるということを考えれ
ば、県の教育の基本方針を知っておいて欲しい。この基本方針を知った上で学校事務として、事務長として
何ができるのか、どんなアイディアを出せるのか、というようなことを考えて実際に動かしていかなければ、
何も生まれない。強い意志を持って職務に邁進して頂きたい。
最重要方針は学力向上となっている。県も学力向上推進教員の配置等各種の施策を行っており、また事務
所の指導主事等も活用しながらの学力保障をお願いしている。そのような事を知った上で、統括事務長とし
てまた事務長としてどのようなことができるのかを考えて頂きたい。
学力と合わせて育んでいかなければいけないものが「豊かな心」である。全国で大きな事件が起こってお
り、各機関の連携のあり方が問われてもいる。県内でも行方不明の児童生徒の調査をしたところ、6名の該
当者がいたがそのうちの 1 人は亡くなっていた。いじめに対しては、いじめ防止対策推進法ができ、県も昨
年9月に、いじめ防止基本方針を策定し、それに基づき各学校でも、いじめ防止基本方針を定めているはず
である。是非、管理職として確認をして頂き、全職員と連携しながら、児童・生徒と向き合って欲しい。
ICT利活用教育については、全国的に例のない取り組みなので、改善検討委員会を立ち上げて、もっと
充実したものとなるようにしていきたいと思っている。現場では十分に活用できるように必要な教材や消耗
品等の予算要求を市町に対してしっかりとお願いしたい。
2.
「学校事務の組織体制について」
学校事務の組織体制の確立と研修体系の制度設計について話をしたい。まず、管理職事務長は学校運営支
援室内での各学校事務業務を総括し、事務職員を管理・監督しながら関係各機関との連絡調整を行い、学校
教育目標を達成することを目的としている。統括事務長は地域内の事務部門のリーダーとして学校運営支援
室の取りまとめを行い、指導助言や支援室間の連絡調整を行う。また、研修により事務職員の資質向上のた
めの指導的な役割を果たして欲しい。特に研修内容については市町ごとに取扱いが異なる施設・設備の管理
や予算決算に関することなどの事務職員として必要な知識・能力の獲得に努めさせて欲しい。統括事務長は
事務所の副所長を併任し市町を超えての指導ができる体制になっている。
今年度より事務主任を発令し、係長のポストを学校に設けた。事務長を補佐するポストであり、事務長の
いない支援室においては室長として学校運営支援室のより円滑で効率的な運営に資することを期待している。
これで学校運営支援室は階層を得た組織としてハード面については整備をされたことになる。次の問題は研
修のあり方「人材育成について」ということになる。
3、
「人材育成について」
任用一本化に伴い、義務制、県立、知事部局の各々の研修に重なりや漏れがないかを点検し、事務職員の
キャリアアップが分かるように義務制と県立の統括事務長で調整することをお願いしたい。これができれば
大きな改善の節目となる。
小中学校の事務職員は、残念ながら年齢構成と男女比がアンバランスである。そのことを踏まえたうえで、
支援室内での業務分担を考え、人材育成のできる運営を心がける必要がある。
最後に管理職として、職員との面談のためにも傾聴法の研修を是非とも受けて欲しい。メンタルヘルスに
ついては、管理職も例外ではない。自分でコントロールできるようになることが必要である。健康で業務に
励んで頂きたい。
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○古川会長謝辞
急な講演依頼にも快く応じて頂き本当に感謝いたします。お話の中で「県の教育方針に対して、事務長と
して、統括事務長として何ができるのかということを心してくれ」との言葉が一番心に響きました。我々事
務職員の本年度の中心課題は「チーム学校」です。校長を中心とした学校マネジメントにどのように事務長
として関わって行くのか。若しくは校長をどのように支えて行くのか。ここが最大の課題だと捉えています。
私は、よく若手から学校経営に参画するにはどのようにすればいいかと聞かれますが、「校長を支えること、
若しくは学校教育目標推進に事務職員として活躍することである」と答えています。最後に傾聴法について
触れられましたが、私たちも管理職になって日が浅いわけですが、佐賀県全体を盛り上げるには事務長だけ
ではなく、学校事務全体の資質向上を図ることが使命だと考えています。事務長会全員で今後も努力してま
いりますので、今後ともご指導よろしくお願いします。
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平成 27 年度佐賀県公立小中学校事務長会総会
古川会長と山田副会長より、グランドデザイン、国立教育政策研究
所の藤原統括研究官のレポート、旅費、時間外、通勤手当等について
説明があった後、総会を開催しました。今年度は、2名の統括事務長
と4名の事務長が新たに任命されての44名での船出となりました。
役員選任では、会長と副会長の再任をはじめ、原案どおり承認され、議案討議に入りました。
事業計画は、昨年度に引き続き事務長に対しての①人材育成のための評価研修、②市町教育委
員会事務局職員との合同研修、③組織の長としてのリーダーシップ養成研修を3本の柱に据えた
計画で承認を受けました。全議案が全会一致で承認され、事務長会の1年がスタートしました。