臨時レポート米国が９年半ぶりの利上げに踏み切る世界のリスク資産には、良好な投資環境が続くとの見方ＨＳＢＣ投信株式会社 2015年12月17日  米国連邦公開市場委員会（FOMC）は、0.25％の政策金利（FFレート）の引き上げを決定  利上げの背景は良好な米国経済であり、また、この先の利上げのペースは緩やかなものに  引き続き、リスク資産への投資妙味は高い米国連邦準備制度理事会（FRB）は、金融政策の「正常化」に向けて動き出す  12月15日、16日に開かれた米国連邦公開市場委員会（FOMC）で、0.25％の利上げが決定されました。これにより米国の政策金利であるFFレートの目標水準がこれまでの0～0.25％のレンジから、0.25～ 0.5％のレンジへ引き上げられるとともに（実施は12 月17日）、公定歩合などの関連する基準金利も引き上げられました（図表1参照）。  FOMCの声明文は、「米国経済は堅調であり、労働市場も一段と改善している」と言及し、さらに「現状インフレ率は低位にあるものの、今後、労働市場が一段と力強さを増せばインフレ率が2％に向かって上昇する可能性がある」と指摘しています。また、今後の金融政策について、「現状の経済環境から来年以降の利上げのペースは緩やかなものになると予想される」と述べています。  米国で利上げが実施されるのは、2006年以来、9 年半ぶりとなります。リーマン・ショック後、2008年 12月以来の「超低金利政策」から、通常の金融政策への移行が、今後、徐々に進むことになります。では、市場参加者の殆どが利上げの実施を予想していました。  金融市場は、利上げについて、既に多くの部分を織り込んでいたと考えられ、利上げ発表直後の金融市場の動きは限定的でした。例えば、為替市場ではこれまで米ドル高傾向が続いてきましたが、足元の米ドルレートは、対ユーロ、対円ともに、ここ数ヶ月のレンジ内での動きに止まっています（図表2参照）。図表2 米ドルレートの推移（対円および対ユーロ） (2014年12月16日～2015年12月16日）（米ドル/円）（ユーロ/米ドル） 127 1.04 ユーロ/米ドル（右軸） 125 1.09 123 121 119 1.14 米ドル/円（左軸） 1.19 117 115 14/12 米ドル高米ドル安 1.24 15/3 15/6 15/9 15/12 出所：ブルームバーグのデータをもとにHSBC投信が作成（年/月）図表１政策金利(FFレート)の推移 (1999年12月～2015年12月）引き続き、リスク資産に投資妙味（％） 7 6 5 4 3 2 1 0 99/12 04/12 09/12 14/12 出所：ブルームバーグのデータをもとにHSBC投信が作成（年/月）利上げは、市場の予想に沿ったもの  FRBはこれまで、金融市場に向けて「米国景気が堅調であれば米国金利の引き上げが視野に入る」とのメッセージを発信しており、事実、昨日（16日）の時点 1 当資料の「留意点」については、巻末をご覧ください。  今回の米国の利上げについて、留意すべき点は、 ①利上げは堅調な米国経済が背景であること、②インフレ率は低位にありこの先の利上げのペースは（過去の米国の利上げ局面と違い）緩やかになると思われること、③利上げは開始されたものの米国における金融の緩和状態は当面続くこと、などであり、これらは世界経済や世界の金融市場にとり、依然プラスの要因であると言えます。  このため、当社は、安全資産とされる低利回りの先進国の国債よりも、株式などのリスク資産を選好します。特に注目されるのはアジア株式であり、また中長期の視点では、その他新興国の株式や債券にも投資妙味があると考えます。留意点投資信託に係わるリスクについて投資信託は、主に国内外の株式や公社債等の値動きのある証券を投資対象としており、当該資産の市場における取引価格の変動や為替の変動等により基準価額が変動し損失が生じる可能性があります。従いまして、投資元本が保証されているものではありません。投資信託は、預金または保険契約ではなく、預金保険機構または保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。また、登録金融機関でご購入の投資信託は投資者保護基金の保護の対象ではありません。購入の申込みにあたりましては「投資信託説明書（交付目論見書）」および「契約締結前交付書面（目論見書補完書面等）」を販売会社からお受け取りの上、十分にその内容をご確認頂きご自身でご判断ください。投資信託に係わる費用について購入時に直接ご負担いただく費用購入時手数料上限3.78％（税込）換金時に直接ご負担いただく費用信託財産留保額上限0.5％投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用運用管理費用（信託報酬）上限年2.16％（税込）その他費用上記以外に保有期間等に応じてご負担頂く費用があります。「投資信託説明書（交付目論見書）」、「契約締結前交付書面（目論見書補完書面等）」等でご確認ください。 ※上記に記載のリスクや費用につきましては、一般的な投資信託を想定しております。 ※費用の料率につきましては、ＨＳＢＣ投信株式会社が運用するすべての投資信託のうち、ご負担いただくそれぞれの費用における最高の料率を記載しております。 ※投資信託に係るリスクや費用はそれぞれの投資信託により異なりますので、ご投資される際には、かならず「投資信託説明書（交付目論見書）」をご覧ください。ＨＳＢＣ投信株式会社金融商品取引業者関東財務局長（金商）第308号加入協会一般社団法人投資信託協会/一般社団法人日本投資顧問業協会ホームページ www.assetmanagement.hsbc.com/jp 電話番号 03-3548-5690 （受付時間は営業日の午前9時～午後5時）【当資料に関する留意点】  当資料は、ＨＳＢＣ投信株式会社（以下、当社）が投資者の皆さまへの情報提供を目的として作成したものであり、特定の金融商品の売買を推奨・勧誘するものではありません。  当資料は信頼に足ると判断した情報に基づき作成していますが、情報の正確性、完全性を保証するものではありません。また、データ等は過去の実績あるいは予想を示したものであり、将来の成果を示唆するものではありません。  当資料の記載内容等は作成時点のものであり、今後変更されることがあります。  当社は、当資料に含まれている情報について更新する義務を一切負いません。 2