Press Release 6-2, NIHONBASHI 3-CHOME, CHUO-KU, TOKYO 103-0027 JAPAN 平成 27 年 9 月 8 日 各 位 東海東京フィナンシャル・ホールディングス株式会社 東京都中央区日本橋三丁目6番2号 証券コード 8616 東証・名証第一部 株式会社東海東京調査センター 「日本経済予測(2015-16 年度)」に関するお知らせ 当社の子会社である株式会社東海東京調査センターが「日本経済予測(2015-16 年度)」を 発表いたしましたので、別紙のとおりお知らせいたします。 以 本件に関するお問い合わせは、広報・IR部 03-3517-8618 までお願いします。 上 東海東京調査センター 2015 年 9 月 8 日 日本経済予測(2015-16 年度) ~当面は「踊り場」 、15 年 10-12 月期以降に景気再浮揚~ 実質GDP成長率:15 年度+1.1%、16 年度+1.8% 名目GDP成長率:15 年度+2.2%、16 年度+2.3% 15 年度、16 年度ともに成長率見通しは据え置き 15 年 4-6 月期のGDP統計(2次速報)を踏まえて、日本経済見通しの改 定を行った。実質GDP成長率は 15 年度が前年比+1.1%、16 年度を+1.8% と改定前の 8/24 時点の予測数値を据え置いた。4-6 月期のGDP成長率は前 期比年率▲1.2%と1次速報の同▲1.6%から上方に改定されたが、本来であれ ば 15 年度の予測値は「ゲタ」分だけ上方修正されるべきところ。しかし設備 投資が下方改定され(▲0.1%⇒▲0.9%)、在庫投資の寄与度が上方改定され る等(+0.1%⇒+0.3%)、中味があまり良くないことと、7-9 月期の景気自体 が当初の想定よりも下振れしていること等を勘案した結果、年度を通じたG DP成長率の予測数値は不変としている。 回復は後ずれ、7-9 月期もまだ景気は「踊り場」 4-6 月期のGDP成長率は今回上方改定されたが、前期比年率▲1.2%とマ 武藤弘明 イナス成長であることに変わりはない。中国経済の減速に加えて悪天候や港 +81-3-3517-8374 湾ストによる米国景気の一時的な調整が影響した面が大きい。既に米国景気 [email protected] は内需を中心に復調しており、7 月以降に関しては輸出の回復等部分的には その恩恵を受け始めている。しかし鉱工業生産統計や家計調査を見る限り、 7-9 月期の景気のリバウンド力は極めて弱く、依然として「踊り場」が続いて いると判断される(従来、7-9 月期に関してはもう少しクリアな景気回復を見 込んでいた)。中国経済の減速の影響が足枷となっている他、コストプッシュ 的な食品価格の上昇が家計の購買力を想定以上に圧迫しており、結果として 内外需ともに盛り上がりを欠く状況となっている。 世界景気は米国を軸に回復、10-12 月期以降は日本の景気も再浮揚 中国はリーマンショック以降に蓄積された過剰在庫、過剰資本ストックの 構造的な調整局面にあり、今後も減速が続こう。ただし中国政府も手をこま ねいているわけではなく、貸出・預金金利の過去5回にわたる引下げや公共 投資の発動(インフラ投資計画の積上げ)等、金融財政政策は拡張的なもの に転換させており、一連の政策効果がラグをもって景気の下支えに寄与して くると予想される。また米国景気に関しては、労働市場のしっかりとした改 善を背景として、4-6 月期以降は内需中心の景気拡大が続いている。年内にも 利上げが予想されるものの、その後の利上げペースは慎重なものとなること が予想され、世界景気は米国を軸に緩やかに拡大していく展開となろう。 10-12 月期以降は外需に牽引される形で日本の景気も再浮揚すると予想する。 1/5 このレポートは、投資判断の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を意図とするものではありません。投資の決定は、ご自身の判断と責任でなされますようお願い申し上げます。 このレポートのご利用に関しては、末尾の開示事項の記載もご覧ください。 東海東京調査センター 2015 年 9 月 8 日 設備投資に関してはやや慎重な見方 今回のGDP統計2次速報における設備投資の下方修正が象徴するよう に、ここに来て企業の投資行動は慎重化している。労働力人口の減少や生産 性が伸び悩む中で、潜在成長率も低位(0.5%前後と考えられる)で推移する 中、通常であれば資本ストックの積み増しペースも積極的なものにはなりに くい。そのような環境下において、今回のように輸出や生産が伸び悩めば企 業の設備投資行動はおのずから抑制的なものになると考えられる。日銀短観 (6月調査)では強気の設備投資計画が示されたが(例えば大企業製造業の 15 年度計画は前年比+18.7%)、実際に統計として発表される設備投資は今回 のように伸び悩んでいる。アベノミクス以降の円安局面にあっても、基本的 に海外生産シフトの流れは止まっておらず、当方では設備投資に関しては比 較的慎重な見方をとっている。 消費は 10-12 月以降、緩やかな回復軌道に このところの食品価格の上昇は長期のデフレに慣れきった家計の体感購買 力を大きく毀損し、足元の消費の不振につながっていると考えられる。ただ し一方で失業率は既に 3.3%と「完全雇用」ともいうべきレベルにまで低下し ており、今後所定内賃金を中心に名目賃金は緩やかに上昇していくことが予 想される。10-12 月期頃には心理面でも実体面でも食品価格上昇の影響が一巡 してくると考えられ、消費は前期比 0.3~0.4%の緩やかな回復軌道に乗ってく ると予想する。16 年度後半以降は 17 年 4 月以降の消費税増税を控えて駆け 込み需要の発生が予想され、成長率の押し上げ要因となろう。 日銀の物価目標達成時期は 17 年度以降に後ずれ コア CPI に関しては、当面はエネルギー価格の下落の影響によりゼロ%近 傍での推移が予想されるものの、年度後半以降はその影響は剥落していくで あろう。また賃金が緩やかに上昇していく過程では、基本的に物価がゆっく りと上昇していくメカニズムも働くため、15 年度末にはコア CPI は前年比で 1%近くにまで上昇すると予想される。16 年度以降もなお上昇が続くが、需給 ギャップの縮小に対する物価上昇の傾きはかつてほど大きくはなく(いわゆ るフィリップスカーブの平坦化)、結局のところ 16 年度のコア CPI は前年比 +1.1%と日銀の見通し(+1.9%)を大きく下回ることとなろう。10 月の展望 レポートにおいて日銀が再び物価見通しを下方修正してくるのは必至と思わ れる。ただし目下のところ日銀はエネルギーを除いたベースでのこれまでの 物価上昇によって自信を深めており、黒田総裁は 8 月末のNYにおける講演 でも物価と景気の見通しに対して強気のスタンスを貫徹しているため、早期 に追加緩和が実施される可能性は低いと考えられる。 2/5 このレポートは、投資判断の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を意図とするものではありません。投資の決定は、ご自身の判断と責任でなされますようお願い申し上げます。 このレポートのご利用に関しては、末尾の開示事項の記載もご覧ください。 東海東京調査センター 2015 年 9 月 8 日 日本経済予測一覧表 予測 2017 FY14 FY15 項目 1-3月 4-6月 7-9月 10-12月 1-3月 4-6月 7-9月 10-12月 1-3月 実績 予想 予想 実質GDP 4.5% -1.2% 0.6% 1.6% 1.9% 1.6% 1.7% 2.1% 2.8% -0.9% 1.1% 1.8% 民間最終消費支出 0.4% -0.7% 0.1% 0.3% 0.4% 0.4% 0.4% 0.7% 1.4% -3.1% 0.1% 1.8% 民間住宅投資 1.7% 1.9% 0.8% 0.8% 0.9% 1.0% 2.0% 1.0% 0.7% -11.7% 2.5% 4.5% 民間企業設備投資 2.6% -0.9% 0.5% 0.8% 0.8% 0.8% 0.8% 0.8% 0.8% 0.5% 2.0% 3.1% 公的固定資本形成 -1.4% 2.1% -0.8% -0.6% -0.5% -0.2% -0.2% -0.2% -0.2% 2.0% 0.6% -1.4% 純輸出 -0.1% -0.3% 0.0% 0.1% 0.1% 0.0% 0.0% 0.0% -0.2% 0.6% -0.1% 0.1% 財サ輸出 1.6% -4.4% 0.6% 1.3% 1.3% 1.2% 1.3% 1.3% 1.4% 7.9% -0.1% 5.0% 財サ輸入 1.8% -2.6% 0.7% 0.9% 1.0% 1.1% 1.2% 1.7% 3.0% 3.6% 0.5% 5.1% 鉱工業生産指数 1.5% -1.4% 0.2% 0.8% 0.8% 0.8% 0.8% 1.1% 1.8% -0.3% 0.6% 3.4% 完全失業率 3.4% 3.4% 3.3% 3.3% 3.3% 3.2% 3.2% 3.2% 3.1% 3.4% 3.3% 3.1% 0.1% 0.1% 0.0% 0.3% 0.9% 0.8% 1.1% 1.3% 1.3% 0.8% 0.3% 1.1% 3.5% 1.5% 1.5% 1.2% 0.2% 0.4% 0.4% 0.7% 0.7% 2.5% 1.1% 0.5% 2015 2016 FY16 (年率) ( 末値) 消費者物価指数(コア) 消費税の影響除く GDPデフレータ (出所) 内閣府、総務省、経済産業省、予測は東海東京調査センター (注)鉱工業生産指数の年度値は季節調整値をもとにしたもの 3/5 このレポートは、投資判断の参考となる情報提供を目的としたもので、投資勧誘を意図とするものではありません。投資の決定は、ご自身の判断と責任でなされますようお願い申し上げます。 このレポートのご利用に関しては、末尾の開示事項の記載もご覧ください。 【 レーティングの定義 】 Outperform 今後 6 カ月間における投資成果が TOPIX に対して 15%以上上回るとアナリストが予想 Neutral 今後 6 カ月間における投資成果が TOPIX に対して±15%未満とアナリストが予想 Underperform 今後 6 カ月間における投資成果が TOPIX に対して 15%以上下回るとアナリストが予想 NR レーティング、目標株価を付与せず 【 レポート利用に関する注意事項 】 このレポートは、東海東京調査センター(以下「弊社」)が作成し、弊社の許諾を受けた証券会社、及び情報提供会社等から直 接提供する形でのみ配布いたしております。提供されたお客様限りでご利用ください。このレポートは、投資判断の参考となる情 報の提供を目的としたもので、投資勧誘を目的としたものではありません。投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさ るようお願いいたします。 このレポートは、信頼できると考えられる情報に基づいて作成されておりますが、弊社は、その正確性及び完全性に関して責 任を負うものではありません。このレポートに記載された内容は、作成日におけるものであり、予告なく変わる場合があります。こ のレポートの権利は弊社に帰属しており、いかなる目的であれ、無断で複製又は転送等を行わないようにお願いいたします。 レーティングの表記は、TOPIX に対して Outperform、Neutral、Underperform の 3 段階で区分表記しています。また、レーティ ングが無い場合は、NR と表記しています。対象期間は、投資評価が付与された日を起点として、6 カ月程度を想定しております。 アナリストがレポートにおいて企業の目標株価に言及した場合、その目標株価はアナリストによる当該企業の業績予想に基づく もので、期間は 6 カ月程度を想定しております。実際の株価は、当該企業の業績動向や、当該企業に関わる市場や経済環境な どのリスク要因により、目標株価に達しない可能性があります。 このレポートで述べられている見解は、当該証券又は発行会社に関する執筆者の意見を正確に反映したものです。執筆者の 過去、現在そして将来の報酬のいかなる部分も、直接、間接を問わず、このレポートの投資判断や記述内容に関連するものでは ありません。 弊社は、このレポートを含め、経済・金融・証券等に関する各種情報を作成し、東海東京証券に提供することを主たる事業内容 としており、弊社の収入は主に東海東京証券から得ております。 【 金融商品品取引法に基づく留意事項 】 このレポートは、東海東京調査センターが作成し、東海東京証券株式会社が許諾を受けて提供いたしております。投資判断の 最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。 金融商品取引法に基づきお客様にご留意いただきたい事項を以下に記載させていただきます。 東海東京証券の概要 商号等 :東海東京証券株式会社 金融商品取引業者 東海財務局長(金商)第 140 号 加入協会 :日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会 【 リスクについて 】 ◎ 国内外の金融商品取引所に上場されている有価証券(上場有価証券等)の売買等にあたっては、株式相場、金利水準等の 変動や、投資信託、投資証券、受益証券発行信託の受益証券等の裏付けとなっている株式、債券、投資信託、不動産、商品 等(裏付け資産)の価格や評価額の変動に伴い、上場有価証券等の価格等が変動することによって損失が生じるおそれがあ ります。 ◎ 上場有価証券等の発行者等の業務や財産の状況等に変化が生じた場合や、裏付け資産の発行者等の業務や財産の状況 等に変化が生じた場合、上場有価証券等の価格が変動することによって損失が生じるおそれがあります。 ◎ 新株予約権、取得請求権等が付された上場有価証券等については、これらの権利を行使できる期間に制限がありますので ご留意ください。 4/5 ◎ 上場有価証券等が外国証券である場合、為替相場(円貨と外貨の交換比率)が変化することにより、為替相場が円高になる 過程では外国証券を円貨換算した価値は下落し、逆に円安になる過程では外国証券を円貨換算した価値は上昇することに なります。したがって、為替相場の状況によっては為替差損が生じる恐れがあります。 ※裏付け資産が、投資信託、投資証券、預託証券、受益証券発行信託の受益証券等である場合には、その最終的な裏付け資 産を含みます。 ※新規公開株式、新規公開の投資証券及び非上場債券等についても、上記と同様のリスクがあります。 【 手数料等諸費用について 】 Ⅰ.国内の金融商品取引所に上場されている有価証券等 国内の取引所金融商品市場における上場有価証券等の売買等についてお支払いいただく委託手数料等は、次の通りです。 (1)国内の金融商品取引所に上場されている株券等(新株予約権付社債券を除く) 委託手数料の上限は、約定代金の 1.242%(税込)になります。 (2)国内の金融商品取引所に上場されている新株予約権付社債券等 委託手数料の上限は、約定代金の 1.08%(税込)になります。 ※上記金額が 2,700 円(税込)に満たない場合には、2,700 円(税込)になります。 Ⅱ.外国金融商品市場等に上場されている株券等 外国株券等(外国の預託証券、投資信託等を含みます)の取引には、国内の取引所金融商品市場における外国株券等の売 買等のほか、外国金融商品市場等における委託取引と国内店頭取引の 2 通りの方法があります。 (1)外国金融商品市場等における委託取引 ①国内取次ぎ手数料 国内取次ぎ手数料が約定代金に対して掛ります。 当該手数料の上限は、約定代金の 1.404%(税込)になります。 ②外国金融商品市場等における委託手数料等 外国株券等の外国取引にあたっては、外国金融商品市場等における委託手数料及び公租公課その他の諸費用が発生します。 当該諸費用は、その時々の市場状況、現地情勢等に応じて決定されますので、本書面上その金額等をあらかじめ記載するこ とはできません。 (2)国内店頭取引 お客様に提示する売り・買い参考価格は、直近の外国金融商品市場等における取引価格等を基準に合理的かつ適正な方法 で算出した社内価格を仲値として、仲値と売り・買い参考価格との差がそれぞれ原則として 2.75%(手数料相当額)となるように 設定したものです。当該参考価格には手数料相当額が含まれているため、別途手数料は頂戴いたしません。 ※外国株券等の売買等にあたり、円貨と外貨を交換する際の為替レートは、外国為替市場の動向をふまえて弊社が決定した為 替レートによるものといたします。 Ⅲ.その他 募集、売出し又は相対取引の場合は、購入対価をお支払い頂きます。また、お客様との合意に基づき、別途手数料をいただく ことがあります。 5/5
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