流通 システム研究 レポ ー ト Nα 23 , 1代 1栽 増施設用機材 t■ 上上隷 ・ 砂耕 。 礫耕 ・ 水耕から植物工場ヘーー /ノ′ゴ 伸 流 通 ヨス テム石研究 tコ } 固 執 す る な らば , 前述 の と か り果 菜類 で は, 収 穫 ・調 製 と栽 培 管 理 作 業 の 合 計 だけ で 1 , 0 0 0 時 F B 5 を 超 過 す る。 また, これ らの 作 業 は, 現 状 で は機 械 化 ・ 装置 化 は 非 常 に困 難 と思 え る。 そ こで, 施 設 野 菜 の 1 つ の 試 み と して , 倉 田 が 試 み た循 環 式 栽 培 装 置 や 英 国 で 実 施 して い る ガ ン ト リー方 式 は ど うだ ろ う か。 これ らの 方 式 が , わ が国 の 現 場 にす ぐ導 入 で きる とは 思 え な い が , わ が 国 の 実情 に ア レ ン ジ し て み る こ とは有益 だ と思 え る 。 以 下 に ガ ン ト リー の 概 要 を紹介 す る。 英国の NIAE(国 立 農 業 工 学 研究 所 ) で は , 1 9 7 1 年 か ら温 室 内 の 作 業 を 装 置 化 す る研 究 を開 始 した。 研究 の 中心 は, 6 . 2 1 m 幅の ガ ン ト リー で , 暖 房 用 パ イ プ を レー ル と して温 室 内 を 自由に 走行 で き る。 供 試温 室 は , 問 日 6 . 4 m の ものt を1 7 連 棟 と し, 長 さ 1 0 8 n l で 約 l h a の面積 で あ る。こ の温 室 に 3 月か ら 1 1 月 にか け て 連 続 的 に レ タス を栽 培 す る。 本 圃に お け る作 業 は, ガ ン ト リー に 装着 で き る 機 械 で 行 少。 ガ ン ト リー 用 の 作 業機 は , 耕 起 作 業 機 ( 動 力は エ ン ジン ) , 均 平 機 , 半 自動 移植 機 , 収 穫機 ぶ よび 防 除 機 か らな っ ている。 ガン トリー を用 い ると次 のよ うな利点 が ある。① レール上 を走行す るため, 圃 場 を踏 みかためることがない, ② 走行 が安定す る, ① 正確 な位置 決めがで き, 作 業 の精 度 が向上 す る, ① 通路 が不 要 とな り, つ ぶれ地がな く なる, ① 作業 の 合理化 に よ り規模拡大がで きる。 ガ ン トリーは以上の よ うな ものであるが, 今 後の 施設内装置化 の 1 つ の方 向を示す もの と思われ, こ れ に類す る発想 でよ り実 現 可能な方式 を考案す る 必要が あろ う。 (伊 藤 茂 昭 ) 4 . 6 環 境 制 御 機器 近 年 の 省 エ ネ ル ギ ー, 省 力 , 生 産性 の 向 上 を 目的 と した 施 設 栽 培 の 近 代化 あ る い は 大 規模 化 に よ り, 環 境 制 御 の必 要 性 が, 暖 房, 換 気 , カ ー テ ンの 駆 動 とい つた 基 本 機 能 に 対 して だ け で な く, 湿 度 調節 , か ん 水 , 太 陽 熱 利 用 , -179- 楽 刑 散 布 と い った よ うに拡 大 し, そ れ に 伴 っ て 4 Z要 ` と さ れ る制 御 機 能 が 被維 てい る。 化 tン エ レ ク トロニ ク ス ( M I う 出力, マ イ ク r ヨ イ ) の 進 歩 に よ り, 安 仰“て 高 い 行 取性 を もつ マ イ ク ロコ ン ピ ュ ー タ ( マ イ コ ン ) か 市販 され る よ うに な り, 工 業 1 / C 比 べ て 針 産 性 の 低 しヽ 農 業 の 分 野 に な い て も計 算 機 制 御 が 導 入 で きる状 態 に な っ て とて い る。 この よ うな 背 景 か ら, 施 設栽 培 に か け る環 境 制 御1 機器 は, 従 来 の ア ナ ログ コ ン トロ ー ラに 代 っ て 環 境 要 因 の 制御 機 能 が 拡 大 され るか た ち て マ イ コ ン を 1'2と 用 い た言1 算機 制 御 に移 りつ つ あ る ま た, 研 究 段 階 ll― , 環 境 要 因 の 制御 だ 3,ギ け で な く植 物 を対 象 と した言1 算機 帝‖ 御 もみ られ る よ うに な り 施 設栽 培 よ リ ー歩 考 え 方 を進 め た植物 工 場 5)に 関 す る研究 も始 ま つて い る 。 そ こで , 本 稿 では , 今 後 の 施 設 栽 培 さ らには植 物 工 場 に お け る言 十算 機 制御 に フ ォ ー カス を あ て て 環 境 制 御 機 器 開 発 の 考え_ 方に つ い て 述 べ る 。 4,61 計 算 機 制 御 シス テ ム の 目的 と機 能 施 設 栽 培 に 計 算機 制 御 を導 入 す る 目的 は 4 p l で あ ろ 少か ? 大 つ は, M ‖ き な理 由 の l の 発 達 に よ リ マ イ コン が おヽどろ 〈ほ ど安 くな っ た の で , ア ナ ログ ヨン トロ ー ラの 代 りに使 つて も採 算 が 合 少 と り1 / C な った こ と で あ ろ うか , そ のイ │こ ぶ げ さ に い う こ とは な い 。 や は り, 盲 卜 度 な ら+ l l も 吉│ 1 1 機1 │市1 │倒など と 上ヽ 算 機 制御 に l J l 待 す る もの は, ア ナ ロ グ ヨ ン トロ ー ラでは で きな い 施 設 全 体 を 1 つ の シス テ ム と して と らえ, 省 エ ネ ル ギ ー, 省 力, 生 産 性 の 最適 化 を図 ると と もに , どL 産 管 理 や 経 営 な どに関 す る 多角 的 情 報 を得 る こ とに あ る と考え る. これ を体 糸的 に と らえ る と図 4 ・2 5 の よ 少な階 層 に分 け られ る。 (a)DDO(Direct Digita1 0ontr01) 施 設 の 各 末 端機 器 を直 接 荷り 御す る。 制 御 ル ー / 数 が 多 けれ ば 計 算 機 で 時 分 害J 制御 す るの で 経 済 的 に 有 利 に な │ る。 ア ナ ロ グ 計 装 で よ く用 い られ るオ ン ・オ フ 制御 や P I D 制 御 が 可 能 で あ │ ・ るば か りで な く, 各 種 デ ィ ツタル フ ィル グ, フ ロセ ス 特 性 の 変 動 に応 じた設 定 モ ー ドの 自動 調 整 , さ らに フ ィ ー ドフ ォ ワ ー ド制 御 な どが 可 能 で あ るので ‐ -180- 制 御 性 の 改 善 が 期 待 で き る。 最 近 , マ イ コ ン の 低 床 化 1 / C より, 1 合 の 言 1算 機 で す べ て の 末 端 器 を制 御 す るの で は な く, 複 数 の デ ィ ツ タ ル コ ン ト ロ ー ラに よ り, 融 通 性 , 拡 張 性 を もつ シス テ ム の 構 成 が 可 能 に な って き て い る 。 ,I (b) SCC(Supervisory Oolnput〔 00n trOl)施 設 か よ び そ れ を構 成 す る設 備 と して 集 中 監 視 , 最 適 化 制 御 , tな 栽 培 管 理 , ス ケ ジ ュ ー リ ン ク どの 総 合管 理 を 行 い , 省 エ ネ ル ギ ー 化 , 省 力 端末検縮 f十 彙用 , ポ フト 共通施設 プ ヽ ラネチ , 夕″ ウネ ガラネ室 c t c . 化, 制 御 の 安 定 化 おヽよび 生 産 性 の 向上 設 栽 増 あ るい は 植 物 工 場 に おけ る コン ピ ュ ー ク ・ハ イ ア ラ キ ー シ を 図 る 。 こ の 機 能 を充 実 す る こ と に よ ステム 図 4 ・2 5 施 り, 言ヤ 算機 制 御の 効果 が 頓 に発 輝 され る。 に) ヽ l I S ( 1卜8 n a g e i n c n t l n f O r n l a t l o n S y s t e n l )設施 運 転 上 発 生す る操 業 状 態, 生 産 章 , 出 j 荷 i l , そ の 他 の デ ー タ1 灰 集 を 自動 的 に 行 う。 また, 公 衆 線どを利 用 した 広域 相 互 情 報交 換 ネ ッ トワ ー ク シス テ ム と接 続 され , 電 話l l u lな る 多r 7 3 的 栽増街興, 教 育, 経 営 に l l d す な情 報 交 換 機 能 を持 つ 。 1)DO, S(〕 C お よひ M I S の 機 能 l r _ lつ ょの 言1 算機 に もた せ て もよい が , 併 力 t/h。 的 に無 理 が 生 じるの で 複数 の 計 算機 に機 能 を 分 離 す る こ とが 望 ま t 夕 最近 の ヽl じの 進 歩 とそ れ に 伴 う マ イ ヨ ンの 低 妹 化 は , これ らの 各 階 層 の マ イ コ ン を分 散 配 置 し, デ ー タ ハ イ ウェ イで 相 互 に結 合 す る こ とに よ り, 末 端機 器の 柿け御 か ら経 営 ま で の 機 能 を持 つ ハ イア ラ キ ー シス テ ム を構 成 す る こ とが近 い 将 来 夢 で な い こ とを思 わ せ る。 4 . 6 . 2 短 期 的 にみ た 場 合 の 機 器 開 発 1 9 8 0 年 代 と い う短 期 的 に みた 場 合 の 機 器 開 発 の 対 象 は , 現 在, 広 範 に普 ` 及 してい る フラ ス テ ック ハ ウス や ガ ラス 室 な ど の 施 設 の 近 代 化 あ る い は 大 規 -181- 表 4 ・2 3 施 村畿 換 含ヒ 気 命 温 光 保 遮 暖 房 房 日 設 に お け る複 合 環境 制御 機 器 の 基 本 機 能 持 箭 ・料畿暑 青 受わ 的 討 測 要 素 温 湿 度 調 節 天 窓 ・l R l 窓 開F ■ l モー タ 室 内外 温湿 度 C02濃 度 調 節 換気 用 ・送風機 空 気 の rli化 日身寸量 風 向 ・風逃 風 速 の 調 節 降 雨量 。その 他 温度低 下の 防止 保 曲 迷 北用 カ ーテ / 室内 夕+ 温湿度 温 度上 昇 の 防止 開閉モ ータ ( 熱負 荷 の 軽波 ) 日身寸」 賢 ー カ テ ン近傍 温 度 日 長 そ の他 調 節 泊 湿 度 調 節 温 湿 度 調 節 ( 力│ 1立) 池 温 風 ・温 水暖 房機 室 内 タト 温 お' 性 ボ イ ラ ・ボ ン ノ 日身寸量 およ 排 水 ・太 腸 熱 ・地 熱 上 中温度 利 用 の ため の 熱 交 換 器 設 備 ・機 器 の そ の他 待け 徹l 畳 ・そ の 他 網H 霧命 房用 ノズ ル 室 内外 温湿度 /k 換 器 命房用 熱 ・ ボ ン フ モ そ) 他 日射壷 卜の 設 備 ,機 岩 制 御量 。そ の他 C02施 用 C02濃 度 調 節 か ん 水 土 壊 水 分調節 は) (施 丹 肥 料成 分の調節 C02発 生 券 ・ ポ ン フ ・か ん 水装 置 C02 濃度 ・日射量 土 壌 7 k 分含 有 量 室内温 湿度 日射 畳 ` か ん 水 量 肥料 成 分 ` そ の他 水 耕 ポ / ノ ・施肥装置 養 液 櫓 水位 , 流 量 その 他 養 液 温 ・p H 肥 料 成 分 ・そ の 他 薬剤 散布 ポ ン ・ フ ・散布装 置 散布 量 3)ゃ 。 模 化 に伴 う複合 環境 制御機 器 であろ 多。表 4 ・2 3 に 橋本 古在 あ 報告 を も とに ま とめ た複合環 境 制御機 能 の 一 覧 を示 す。 複合 環 境制御 とは, 表 4 ・2 3 に示 した複数 の 環 境 制御 の 機 能 を 1 つ の シス テ ム と して と らえ省 エ ネル ギ ー, 産性 の 向_ L を図 ろ うとす る もの であ る。 それゆ え, 先 に述 べ た 名力 ぶ よびF に -182- 階 層 の機 能 で みれ ば , D D C と S C C を 結合 した ハ イ ア ラ キ ー シス テ ム で あ る。 この シス テ ム を開 発 す る際 の 基 本 的 考 え 方 に つ い て 整 理 す る と は) 各 機 器 の 規 格 化 と モ ジ ュ ー ル 化 に よ り, 互 換 性 , 保 守性 か よび経 済 性 を追 求す る 。 ま た, 故 障 検 知 診 断 機 能 の 強 化 や 計 算機 の 分 散 化 を図 る こ とに よ リ シス テ ム の 信 頼 性 を高 め る。 b)各 機 器 , 施 設 を対 象 と した 多変 数 制御, フ ィ ー ドフ ォ ワ ー ド制 御 , 適 応 制御 な ど, よ り高度 な制 御 機 能 の 充 実 を図 る。 ま た , ア プ リケ ー シ ョ ン ノ ログ ラ ム の 追 加, 変 更 が 容 易 な シス テ ム 設 計 に す る。 ( c ) 異 常監 視, 施 設 の 運 転 , 栽 培 管理 な どの た め の C R T を 介 した マ ンマ シ ー ンの コ ヾュ ニ ケ ー シ ョ ンの 機 能 の 充 実 を図 る 。 さ らに, 施 設 の 運 転 と栽 培 管理 に関 す る知 識 ベ ー ス と櫛単 な推 論機 構 を も つ 初 歩 的 な ガイ ダ ンス シス テ ム を開 発 し, 知 識 工 学 的 色 彩 を もつ シス テ ム 制御 の 導 入 を図 る。 図 4 。2 6 に 複 合 環 境 制 御 を対 象 と した シス テ ム の 構 成 の 概 念 を示 す。 DDC用 とSCO用 の 計 算 機 は, 1 台 で共 用 して も よい が , 先 に も述 べ た よ うに 能 力的 に無 理 が 生 じる の で , 機 能 を分 離 して 規 格 化 した 方 が 融通 分 ( 例 え ば 計 算 機 ) が 故 障す る と施 設 の 運 転 停止 につ なが る。 こ の た め , ロセス入出力機 性, 拡 張 性 の 面 で優 れ てい る。 また , ° 即 事 性 を要 求 され る 多 重 ル ー フ化 部 D D C 坦 町出 マ イ ヨン シス テ ム の 中 で 重 要 な部 分 は デ ュ ア ョ/ピ _― グ人 出 力機 器 ル に す るか あ る い は , パ ソク ア ッノ ヨンピ、一 グ エ レジエ ア を設 け る な ど の 対 策 が 必 要 で あ る 。 例 えは, D D O 用 お よび S 0 0 用 の 計 算 機 で は, 緊急 時 に他 の 計 算機 が避 -183- 図 4 ・2 6 複 合 環境 制 御 を対 象 と し た シス テ ムの 構 成 の 概 念 転 に必 要 な最 低 限 の 機 能 を受 け もつ な どの 対 策 が 必 要 で あ ろ 少。 各 計 算 機 関 の 結 合 は, R S 2 3 2 0 や G P ― I B に よ り標 準 化 で き るが G P ― I B の 方 が 転 送 速 度 5 0 ∼ 1 0 0 k b y t e / S と約 l k b y t e / s 程度 の R S 2 3 2 0 に 比 べ て高 速 転 送 が で き る。 ま た , 比 較 的 安 価 な 多成 分 系 や グ ラス テ ック 系 光 フ ァイ パ ー の 導 入 に よ り, 現 在 で も数 臨 程 度 離 れ た場 所 で の 相 互 情 報 交換 が 中継 機 な しで可 能 で あ る。 農 家 を対 象 と して プ ラ ス チ ック ハ ウ ス や ガ ラ ス 室 の 複 合 環 境 制御 機 器 を開 発 す る場 合 に は, 特 に 開 発 に 関 す る基 本 的 考 え 方 の に) で述 べ た 機 能 の 充 実 が 必 要 で あ ろ う。 計 算 機 御1 御に よ り得 られ る メ リ ッ トは, 基 本 的 に は 利 用 者 の 技 術 水 準 に依 存 して い るの で, 大 きな メ リ ッ トを得 よ 少とす れ ば 当 然 高 い技 術 水 準 が 要 求 され る。 しか し, 一 般 農 家 に お い て機 器 や 制 御 な どに関 す る 高 い 技 術 水 準 を期 待 す る の は 困 難 で あ る の で, こ の 点 に 対 す る 対 策 が 十 分 に な され る必 要 が あ る。 この 機 能 に 関 し ては , 長 期 的 にみ た 場 合 の 機 器 開 発 に関 連 深 い の で 次 項 に お い て 詳 述 す る。 ま た, M E の 発 達 に よ リ マ イ コ ン をは じ め と した デ ィ ジ タ ル 機 器 は, 吉 に比 べ て 急、 速 に安 くな っ て き ては い るが, 小 規 模 の 施 設 で は , 特 殊 な場 合 を除 い て 経 済 的 メ リ ッ トを待 る こ とは む つ か し い 。 そ れ ゆえ, 適 性 規 模 の モ デ ル を想 定 した 開 発 と拡 張 の 際 に上 位 互 換 性 を もつ シス テ ム にす る こ とが必 要 で あ ろ う。 4 . 6 . 3 長 期 的 にみ た 場 合 の 機 器 開 発 1 9 9 0 年 代 さ らに 2 1 世 紀 をめ ざ した 機 器 開 発 の 対 象 は , 人 工 知 能 を持 つ 環 境 制御 機 器 や ロポ ッ トに よ り高度 に 自動 化 され た施 設 で あ ろ う。 短 期 的 に み た機 器 開 発 が 主 に環 境 情 報 に基 づ ぐノ ロセ ス ォ ー トメ ー シ ョ ン で あ ったの に 対 し, 植 物 情 報 を も加 え た 総 合 的 な プ ロ セ ス オ ー トメ ー シ ョ ン化 と ロポ ブ トの 導 入 に よる種 苗 生 産 か ら, 栽 培 , 収 穫, 貯 蔵, 加 工, 流 通 に至 るま での メ カ ニ カ ル オ ー トメ ー シ ョ ン化 で あ る。 また , M I S の 動 化 や, 双 方 向 O A T V ( 有 線 テ レビ ) , さ 導 入 に よる管 理 の 自 らに 電 々公 社 が 開 発 を 目指 し てい る 高度 情 報通 信 シス テ ム, I N S ( I n f o r m a t i O n N e t t o r k S y s t e m ) な ど と結 -184- 合 した 管 理 , 教 育 , 経 営 な どに関 す る情 報 の 広 域 相 互情 報 交 換 ネ ッ トワ ー ク シス テ ム の 開 発 で あ る。 これ は , も は や 施 設 栽 培 とい う よ りは, 植 物 工 場 と い うに相 応 しい 。 これ らの 機 器 開 発 は 多 岐 に わ た るの で , 開 発 の 基 幹 で あ る 知 識工 学 を導 入 した シス テ ム 制御 に限 定 して そ の 考 え 方 に つ い て 述 べ る。 知 識 工 学 と は , 人 工 知 能 の 応 用 分野 で あ り, 専 門 家 が 問 題 を解 決 す る際 に 使 用 す る知 識 ( 経 験 を含 む ) を 計 算 機 に知 識 ベ ー ス と して替 え , そ の 知 識 ベ ー ス に基 づ く推 論 に よ って 問 題 を解 決 してい こ うとす る新 しい 法 で あ る 手 。 す なわ ち, 第 5 世 代 の 計 算 機 開 発 にみ られ る よ りに, 計 算 機 が 従来 の 数 値 計 算 の み を 行 う機 能 か ら脱 して, 考 え る機 能, 推 論 す る機 能 を持 つ の が 特 徴 で あ る。 そ して, 知 識 の 構 造 化 と論 理 過 程 を計 算 機 に組 込 む こ とに よ って 専 門 知 識 を非 専 門 家 が 利 用 す るため の 意 志 決定 支 援 シス テ ム と な る。 最 近 , 工 学, 医学 , 教 育 な ど多 くの 分 野 に 歩 い て, 種 々 の 複雑 な問 題 の 解 決 に 有 効 で魅 力 7)。 あ る ア プ ロー チ と して注 目 を浴 び て い る 農 業 に対 し て この 考 え 方 をあ て はめ てみ る と, 農 民 が 作 物 の 栽 培 を して い る と き, 自分 の 知 つてい る知 識 を最大 限 に 活 用 して , 今 ど りい う生 育 状 態 に あ るか, 次 に ど 少 な るの か , 今 後 ど う しなけ れ ば な らな い か な ど を推 論 す る に違 い な い 。 篤 農 家 と呼 ば れ る人 連 は, 一 般 の 農 民 に 比 べ て 高 度 の 知 識 を有 して い る 。 そ れ ゆえ, ま ず 考え られ る こ とは, こ の 篤 農 家 の 知 識 を知 識 ベ ー ス に 蓄え , 簡 単 な推 論機 構 を計算機 に仕 組 む こ とに よ り, 一 般 の 農 民 さ らに は , 今 ま で 農 業 に 関 係 しなか った 非 専 門 家 で も栽 培 管 理 が で きる よ うな意 志 決 定 支 援 シス テ ム で あ る。 勿論, 栽 培管 理 だけ で な く, 施 設 の 管 理 も含 まれ る。 この シス テ ム は, 開 発 にそ れ 程 の 時 間 ・労 力 を要 しな い で す む の で, 短 期 的 な機 器 開 発 の範 臨 に 入 る。 しか し, この 推 論 に用 い られ る知 識 は , 篤 農 家 とい え ど も原 因 ―結 果 の 断 片 的 な関 係 に 関す る知 識 で あ る場 合 が 多 く, 必 ず し も論理 的 な もの で は な い 。 この た め , 省 エ ネ ル ギ ー, 省 力, 生 産性 , 運 転 の 安 定 性 と い った 指 標 を総 合 的 に評価 した 管 理 は で きな い 。 そ れ ゆえ , 原 , 因 一 結 果 の 因 果 関 係 だけ で な く, 施 設 や植 物 な ど の 対 象 の 物 理 的, 化 学 的, -185- 篤 農家 研 究 者 技 術 若 ・設 計 者 そ の他 ラ/チ 問 ク ノ ロセ ス イ ンタ ー 施 設 末端機 器 施 設 占 よび梅物 に 関 す る 計 漂け データ フ ェイ ス エ 知 識 ベ ース や施 設 れヽ び植 物 に 伊│ する↑ キ報 t ( 力│ づ く議 野 イ) 組: 屯て 梅! 4勿 働 劣││ ォ 1距 角 声伊 Ⅲ 機 杵│ 作 業 川! ロ オす / ト 操 作 l lカ わ イグ‐ ス 1 れ常! イダ イス 比 ﹂付 既 機 、制 御 機 行に シ ス テ ン イ t, れ ‖ ! 市1 算 機 シ ス テ ム 側 芸施 設 粧 物 十場j 図 4 ・2 7 施 設 栽 培 あ るい は 植 物 工 場 に お け る論 理 的 な 推 論 機 能 を も つ エ キ ス パ ー トシス テ ム の 概 念 パ 生 理 的 機 能 に 関 す る知 識 を加 え, 論 理 的 な推 論機 能 を もつ エ キ ス ー トシス テ ム の 開 発 が 必 要 で あ る。 パ ー トシス テ ムの 概 念 図 4 。2 7 に , 従 来 の シス テ ム 制御 と融 合 した エ キ ス 3)の ー 報告 を示 す 。 この 図 の 知 識 ベ ス と推 論 機 構 の 構 成 に つ い て は , 元 田 ら -186- を 参 考 に した 。 知 識 ベ ー ス は, 篤 農 家 や 研 究 者 の ノ ウ ハ ウ, 施 設 や 植 物 な ど ° の シス テ ム 解 析 の 結 果 に 基 づ く連 伝 管 理 方 法 に 関 す る知 見 な ど で あ り, フ ロ ・ グ ク シ ョン ル ー ル で 表 わ す 。 ま た , 施 設 や 植 物 な ど の 動 特 性 を評 価 す るた め の シ ミュ レ ー シ ョ ン モ デ ル や デ ー タ ベ ー ス も知 識 ベ ー ス の 構 成 要 素 で あ る 。 推 論 機 構 は , 施 設 や 植 物 の 実 測 あ る い は 観 察 デ ー タ と知 識 ベ ー ス の 知 識 に基 づ き論 理 を組 み 立 て , ガ イ ・ ダ ン ス 情 報 を生 成 す る。 得 られ た ガ イ グ ン ス 情 報 は , マ ン マ シ ン イ ン グ ー フ ェ イ ス を 介 して オ ペ レ ー タ 1 7 6 提 供 され る と と もに, シ ス テ ム 制 御 機 能 で も利 用 され る。 観 察 テ ー タは , 画 像 計 測 や 生 体 計 測 な ど を 導 入 す る こ と に よ り, て きるだけ オ ン ライ ンの 実 測 デ ー タとす る方向 で機 器 の 開 発 を進 め る。 また, ° オ ペ レー タの 作 業 も, ア ロセス 制御機 器 や ロボ ッ トで 置 き換 え, 可 能 な限 り 自動 化 す る 。 こ の よ りな方 向 で の エ キ ス パ ー トシ ス テ ム の 開 発 は , わ が 回 に 4,0)は な い て す で に 橋 本 りや 高 辻 5 〕 らに よって 始 ま っ て い る 。 高 倉 , こ の よう に 高 度 な機 能 を持 つ エ キ ス パ ー トシス テ ム で は な く, マ ン マ シ ー / の コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン と篤 農 家 の ノ ウハ ウの デ ー タ ベ ー ス 化 に 重 点 を お い た ガ イ グ・ン ス シス テ ム の 開 発 を 目指 し て い る 。 これ らの 研 究 は , ま だ 緒 に つ い た と こ ろ で あ るの で , 実 用 化 に は 至 っ て い な い が , 今 後 , 従 来 の 自動 制 御 手 法 と互 い に欠 点 を 補 少か た ち で 実 際 の シス テ ムに組 み 入れ られ , 発 展 して い くで あ ろ う。 < 引 用文 献 > 1)古 在 豊 樹 : 温 室 環 境 制御 へ の コン ピ ュ ー タ利 用 に 関 す る国 際 ワ ー キ ン グ ・パ ー テ ィ ー 農 業 気 象 3 5 : 2 6 3 - 2 6 6 ( 1 9 8 0 ) 2)船 田周 : 施 設 栽 培 の 現 状, 施 設 栽 培 , 植 物 工 場 に か け る計 測 と制御 講 習 会 テ キス ト 1 - 1 0 計 3)橋 測〕自動 制御 学 会 ( 1 9 8 3 ) 本 康 : 植 物 生 体 情 報 に よる植 物 生 育 プ ロセ ス の 制御 遺 伝 3 5 ( 1 ) 18-24(1981) 4)高 倉 1 付: 施 設 栽 培 の 地 ■ 環 境 制 御 施 設 栽 培 梅 物 工 易 に か け る 手1 測 と -187- 制御 討 習 会 テ キス ト 1 1 - 1 8 計 測1 自動 制 御 学 会 ( 1 9 8 3 ) 5)高 辻 正 水 : 野 菜 工 場 の 進 展 計 測 と制 御 2 2 : 5 2 2 - 5 2 8 ( 1 9 8 3 ) 6)古 在 豊 樹 ! 施 設 栽 培 に お け る マ イ コ / 利 用 施 設 栽 培 , 植 物 工 場 に おけ る 計 測 と 制御 講 習 会 テ キ ス ト 3 6 - 4 5 計 測 自動 制 御 学 会 ( 1 9 8 3 ) 木 義 一 : シ ス テ ム 制 御 工 学 と知 識 工 学 の 融 合 計 測 と 制 御 7)継 22:505 -507(1983) J 浩 ・木 日 高 志 ・小 林 節 雄 : 知 識 工 学 の 原 子 カ シス テ ムヘ の 応 用 シ :「 8)克 ス テ ム と制 御 2 7 : 4 4 8 - 4 5 4 ( 1 9 8 3 ) 倉 直 ・庄 野 浩 資 ・本 条 毅 : 知 識 工 学 的 手 法 に よ る 栽 培 管 理 シ ス テ ム 化 9)高 (1)促 成 トマ トの 栽 培 管 理 シ ス テ ム 3 9 : H 3 - 1 1 6 ( 1 9 8 3 ) (大 政 謙 次 ) 47 人 46節 工 環 境 栽 培 施 設 用 機 材 と して の 新 素 材 ・新 技 術 の 応 用 に な い て 述 べ た よ うに 人工 環 境 栽 培 施 設 に おヽ け る 自動 化 は, 現 在 , 複 合 環 境 制 御 に マ イ コ ン を 導 入 す る と い 少段 階 に あ る 。 こ れ は , 施 設 の ブ ロ セ ス オ ー トメ ー シ ョ ン 化 の 初 期 の 段 階 で あ り, 今 後 , 環 境 要 因 だ け で な く椎 物 の 情 報 を も加 え , 知 識 工 学 的 色 彩 を も った シス テ ム 制 御 の 導 入 に よ り, よ り高 度 で 総 合 的 ブ ロ セ ス オ ー トメ ー シ ョ ン 化 に 向 少 で あ ろ う。 ま た , 種 苗生 産 か ら, 栽 培 , 収 穫 , 貯 蔵 , 加 工 , 流 通 に 至 る ま で の メ カ ニ カ ル オ ー トメ ー シ ョン化 や 双 方 向 C A T V , I N S な ど と結 合 した 管 理 , 教 育 , 経 営 な どに関 す る 情 報 の 広 域 相 互 情 報 交 換 ネ ッ トワ ー ク シ ス テ ム の 開 発 も進 む で あ ろ う。 こ れ らの 施 設 を対 象 と した 技 術 の 進 歩 は , マ イ ク ロ エ レ ク トロニ ク ス ( M E)と そ の 応 用 機 器 , ロ ポ ッ ト, 光 フ ァイ パ ー な ど と い っ た 最 先 端 技 術 に依 存 す る と こ ろ が 大 き い 。 そ こ で , こ こで は , こ れ らの 最 先 端 技 術 に つ い て 簡 単 に 解 説 す る と と もに, 人 工 環 境 栽 培 施 設 用 機 材 と し て の 可 能 性 に つ い て 述 べ る。 4`7.1 ME技 術 の 進 歩 とそ の 応 用 -188-
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