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せらにし小学校研修部
平成27年 6月15日
№1
上田先生,先日は貴重な授業提案をありがとうございました。今年度最初の授業
研究で,丁寧な指導,丁寧な板書,児童の落ち着いて学ぶ姿勢など,多くのことを
学ぶことができました。
6月10日(水)
第6学年 算数科「分数のかけ算」
講師
豊田 尚子 先生
上田
早地子
教諭
○参観者から
学びたい点
・ペア活動・対話のやり方(話型)を示している。
・グループでの学び合いができていた。対話により自分の間違えに気づいていた。
・前学年との系統性を意識した声掛けをしていた。
・「ことばの式」を全体で立てて自力解決に入るなど,見通しをもたせていた。
・約分など,日頃の指導の成果が出ており,基本的な計算力が身についている。
・板書が丁寧で,児童がノートをまとめる際のヒン
トとなる。また,学習の流れが分かる。
・「学びの7か条」が定着している。
改善点
・能動的に取り組ませるためのめあての提示の仕方を検討する。
・算数用語をしっかり使えるようになれば,論理的な説明につながるのではないか。
・発問によって児童が疑問を抱き,自分の考えをもたなければ能動的な活動ができない
と思うので,発問の工夫が必要。
・途中の式を省かず,書かせることを徹底して指導する。
○校長先生から
良かった点
・学習のパターンができている。
・整理された板書がノートにつながっており,後で見直すことができる。
・「発表して良かった。」と思えるように受けとめる。
今後へ向けて,全体で取り組むこと
・実態を見取りながら,児童にできる体験をさせていく。それが,定着へとつながる。
・
「じっくり考えさせる」前に,
「しっかり教える」ことを忘れずにすることが大切であ
る。
○豊田先生から
良かった点
・学習指導案の単元観
教材分析がしっかりされていた。
↓
△【つけたい力】・・・何をつけたいのか明確に。
「数と計算」領域で大切なこと
①式の意味が分かる
②計算の仕方が分かる(既習事項から導き出す)
③計算に習熟し,別の場で使うことができる。
・学習規律が身についており,集中して学習に向かっている。
・答えを導き出すための方法を子どもたちがしっかりもっている。
(指導者が大切にしている)
・板書がきちんとされているので,使えるノートになっている。
・ペア活動の取り入れ方が良い。説明の仕方が分かっており,全員が話せていた。人間
関係もよくできている。
・課題2で,ふたつのやり方を比較させたことが良かった。
改善点
・単元を見通した計画を立てる。教える時間,考えさせる時間をはっきりさせる。
児童が自分の知識を総動員して,自力解決する場を仕組む。
これまでの積み上げがあっての本時。前時までに教えたこと(線分図やことばの式)
は児童が見てパッと分かるように掲示しておく。
・児童に課題意識をもたせることが大事。問題文→課題の設定。
ノートに問題を書かせるなら,指導者が板書しながら同時に書かせる。読みながら行
うことが大事。目から情報が入る児童,耳から情報が入る児童がいるので配慮を。
・線分図の描き方の手順を丁寧に指導する。
・教科書を読み込んで,意図を考えた上で課題を設定する。
本時の流れは,「問題文の提示→図をかく→式を立てる→課題の設定」が良い。
・指導者がしゃべりすぎないようにする。子どもに何を言わせたいか,そのためにどう
支援するかをはっきりさせておく。大事なことは子どもに言わせる。
本時のねらいに直結する児童の説明を取り上げて,児童に復唱させる。
6月11日(木) エルダーさんのお話より
○授業改善をする意味
児童が大人になったとき,困らないように。
投げ出さず,やりきれるように。
恥をかくことがないように。
○論理力の育成のために,児童の言葉をとりあげて,「これは,比較なんだよ。」「これ
は,分類だね。」と意味づけ,価値づけをしていくことで,意識させていく。
☆今後へ向けて
・単元全体を見通して計画を立て,
「教える時間」
「考えさせる時間」をはっきりさせてお
くことで,児童に自力解決する力をつけていく。
・単元の中で,教えたことを掲示しておく。
・教材を読みこみ,課題を設定する。そして,発問を工夫することで,児童に能動的な学
びをさせる。
・指導者が「論理力育成の系統表」をしっかり理解し,子どもがどの論理力を活用したか
把握し,意味づけていく。
※「能動的な活動」とは,児童が自ら学習対象や友達にはたらきかけていくことだと思い
ます。
「考えたい。」「説明したい。」と児童が思える授業をつくっていきましょう。
「論理力育成の系統表」を拡大したものを,近々配ります。教室に掲示し,授業の中で
使ってください。よろしくお願いします。
◎今後の研修予定
6月26日(金) 外国語提案授業研修(小6・中3連携)
6月30日(火) せ教研全体会・部会
7月 1日(水) 提案授業研修(自閉・情緒)
※夏休みの研修予定については,別途提案します。