香港支店情報(27年10月分 世界経済自由度ランキングで首位維持 他)

No.283
香港支
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平成 27 年 10 月 1 日
伊予銀行 香港支店
<経済>
○香港
世界経済自由度ランキングで首位維持
カナダのシンクタンク(専門家が集まる研究機関)が発表した2015年度世界経済自
由度で、香港は前年に続きトップを維持しました。本ランキングは、「政府の規模」「法制
度・知的財産権の保護」
「通貨の健全性」
「市場の開放度」
「信用・労働・ビジネスに関する
規制」の5項目を基準に指数化されるもので、香港は、全項目で高得点を獲得し、2位の
シンガポール、3位のニュージーランドを押さえ首位となりました。
一方で、中国系の会計事務所が発表した「世界動力指数」で、香港は前年の16位から
26位に急落し、シンガポールが6位から1位に浮上しました。本指標は、ビジネスの環
境、労働・人的資源、科学技術などを基準に算出されるもので、香港は科学技術の面で先
進国から大きく引き離される結果となりました。本指標を発表した会計事務所によると、
香港は金融、不動産、観光によって経済を支えるだけでなく、科学技術への投資を急ぐ必
要がある、との見方を示しました。
タクシー業界が配車アプリ導入へ
香港の街を縦横無尽に走るタクシーは、初乗り料金が22香港ドル(約350円)と安
く、市民の貴重な足として広く利用されています。しかし、統一の配車システムがないた
め、利用者は、20以上あると言われる配車サービスに個別に電話をかけたり、懇意にし
ている運転手に直接連絡して呼ぶなど、タクシーの配車に苦労してきました。
今般、運輸業界出身の議員の呼びかけにより、統一の配車アプリの導入に向け、タクシ
ー業者との交渉が進められています。議員は「香港にある約1万8千台のタクシー全てを、
アプリを通じて配車できるようにしたい」と、タクシー業者に参加を呼びかけています。
配車アプリの導入の背景には、昨年香港に
参入した、アメリカの配車アプリサービス「ウ
ーバー」の存在があります。今年8月香港警
察は、ウーバーを利用した、営業許可をもた
ないタクシーに対する一斉捜査を行い、ウー
バーの社員および運転手数名を逮捕しました。
しかし、ウーバーの人気は高まる一方で、既
存のタクシーはウーバーに利用者を奪われて
います。今回の配車アプリの導入には、ウー
バーに対抗し、利用者の利便性向上を図る目
<香港のタクシーとタクシーを待つ列>
的がこめられています。
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平成 27 年 10 月 1 日
伊予銀行 香港支店
「香港餐飲展(Dining & Bar – Eat, Drink, Trade)」開催
9月8~10日、香港コンベンション&エキシビションセンターにて、外食・レストラ
ン関連の展示会「香港餐飲展(Dining & Bar – Eat, Drink, Trade)」が開催されました。
本展示会には、食品、お酒、飲料、厨房用機械、食器など、外食・レストラン向けの商品
を取り扱う企業355社が、香港、中国、韓国、米国、ヨーロッパ、オーストラリア、日
本などから出展しました。日本からは5社が出展したほか、宮崎県や徳島県がブースを設
置し、地元企業数社が出展しました。
出展された当行お取引先によると、本展示会では、レストランのシェフやホテルの厨房
責任者に味や品質を直接アピールすることができ、なかには価格交渉を後回しにして商談
が進むこともあり、引き合い後の成約が高く見込めるとのことです。
香港で毎年8月に開催されている食品フェア「香港フードエキスポ」が、一般市民も入
場できるお祭り的なイベントであるのに対し、本展示会は、レストランやホテルをターゲ
ットとした、より専門的なイベントであることから、会場には、食品のバイヤーやレスト
ラン関係者が多く来場し、各ブースで活発な商談が行われていました。
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平成 27 年 10 月 1 日
伊予銀行 香港支店
香港・広東省の見本市予定(2015年10月~2015年12月)
香港
見 本 市 名
場 所
期 間
ファッションアクセス
HKCEC
10/7~10/9
カシミヤワールド
HKCEC
10/7~10/9
AWE
10/18~10/21
HKCEC
10/13~10/16
HKCEC
10/20~10/23
HKCEC
10/27~10/29
AWE
10/27~10/30
香港国際ライティングフェア 2015
HKCEC
10/27~10/30
グローバルソースファッションショー
AWE
10/27~10/30
国際環境保護トレードフェア(Eco Asia)
AWE
10/28~10/31
香港国際建築資材・装飾資材・機械設備展
AWE
10/28~10/31
香港眼鏡展
HKCEC
11/4~11/6
香港インターナショナルワイン&スピリッツフェア
HKCEC
11/5~11/7
コスモプロフ・アジア 2015(美容関連見本市)
HKCEC
11/11~11/13
中国国際新エネルギー自動車展覧会
AWE
11/25~11/27
香港国際宝石製造業者展覧会
HKCEC
11/26~11/29
グローバルソースギフト&ホームショー
(ギフト&プレミアム、ホーム用品等)
国際コンポーネント・アセンブリ・エレクトロニクス製造
専門見本市(electronicAsia 2015)
MEGA SHOW PART 1(ギフト、家庭用品、おもちゃ等)
MEGA SHOW PART 2
(アジア文房具、贈答、ホームデコレーション等)
ファッションアクセサリー&履物、アパレル&材料、
下着&水着展
AgriPro Asia Expo 2015(農林水産、食・飲料、食品加工) HKCEC
12/3~12/5
World SME Expo(流通・取引サービス、IT・e-サービス展) HKCEC
12/3~12/5
香港国際ベーカリー展(IBE 2015)
HKCEC
12/3~12/5
HKCEC
12/11~12/13
第 81 回ウェディングフェア
(クリスマス・海外ウェディング)
(次頁につづく)
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伊予銀行 香港支店
見 本 市 名
場 所
期 間
HKCEC
12/24~12/27
HKCEC
12/24~12/28
香港自動車ショー
HKCEC
12/24~12/27
Hong Kong HOMEX 2015(家具/寝具、家電製品)
HKCEC
12/24~12/27
第 13 回香港 MEGA SHOW CASE(家庭用品、プラント/デザイ
ン、電機製品ほか)
第 13 回香港フードフェスティバル
(香港デリ、東南アジア、日本、韓国等の食品など)
※ HKCEC:香港コンベンション&エキシビジョン・センター
※ AWE:アジアワールド・エキスポ
広東省
見 本 市 名
場
所
第 18 回アジアペット展覧会
PWTC
期 間
10/8~10/11
第 10 回中国国際ロジスティクス&運輸フェア
(CILF 2015) SZCEC
10/14~10/16
深圳国際ホテル設備・用品展覧会
SZCEC
10/14~10/16
第 23 回中国(深圳)ギフト・家庭用品見本市
SZCEC
10/20~10/23
第 32 回広州(錦漢)家居用品及礼品展覧会
PWTC
10/21~10/27
第 118 回中国輸出入商品交易会(広州交易会)
Phase I:機械・工業技術、電器・電子製品
Phase II:キッチン用品、食器、家庭用品
10/15~19
琶洲会場
10/23~27
10/31~11/4
Phase III:事務用品、食品、医薬品
中国国際シルバーサービス業博覧会
PWTC
11/6~11/8
東莞国際プラスチック展 2015
GDE
11/18~11/21
第 13 回中国(広州)国際自動車展覧会
琶洲会場
11/21~11/29
深圳国際タッチパネル技術展
SZCEC
11/25~11/27
第 15 回中国国際皮革鞄フェア 2015
琶洲会場
11/26~11/28
(次頁につづく)
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平成 27 年 10 月 1 日
伊予銀行 香港支店
見 本 市 名
場
所
期 間
中国広州服装・服飾博覧会
琶洲会場
11/26~11/28
国際グリーンビルディングエキスポ
PWTC
12/10~12/22
※SZCEC:深圳コンベンション&エキシビジョン・センター
※琶洲会場:中国出口商品交易会琶洲展示館(広州)
※PWTC:中国広州保利世貿易博覧館(琶洲)
※GDE:広東現代国際展覧中心(東莞)
上記の見本市は予定が変更になる場合もありますのでご留意下さい。
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平成 27 年 10 月 1 日
伊予銀行 香港支店
★トピックスレポート(香港人スタッフ便り)★
香港国際空港第三滑走路計画
香港国際空港は貨物・旅客ともに世界で最も取扱量の多い空港の一つであり、アジアの
ハブ空港としての役割を果たしてきました。しかし近年、香港の隣国、特に中国の空港施
設の急速な発展により、国際ハブ空港としての地位が弱まる懸念が高まっています。ハブ
空港としての地位を維持するため、また国際的に増加する空港需要に対応するため、以前
より識者は、香港国際空港に新たに第三滑走路の建設を提案しています。
現在の二本の滑走路に加え、新たに第三滑走路を建設する費用は1,415億香港ドル
(約2兆1,800億円)となる見通しです。プロジェクトの資金は、銀行借入・債券発
行、空港の運営利益および配当、2016年から2023年まで乗客・航空会社に課す空
港利用料の増加でまかなわれる予定です。2016年に建設が始まれば、2023年には
完成する予定です。年間62万便が受け入れ可能となり、フライト数は、現在の一時間あ
たり68便から102便まで増加します。
しかしながら、新たな滑走路の建設は650ヘクタールの土地の埋め立てが必要であり、
近隣の生態系に大きな影響を与える懸念があります。そのため、香港空港計画では海洋生
態系と、近海に住む貴重な中国シロイルカへの悪影響を最小限に抑えようと、環境に優し
い高度なセメント技術を使用することが提案されています。第三滑走路建設のための土地
開発には389億香港ドル(約6,000億円)の費用がかかると予想されていますが、
これらの大半は、埋め立て費用と、中国シロイルカを守るための高度なセメント技術にか
かる費用となっているようです。
香港市民の中には第三滑走路の建設について、「深刻な環境破壊をもたらし、中国シロイ
ルカの生態系に悪影響を与える」
、
「経済的利益にのみ注目し環境保全をないがしろにして
いる、持続可能な開発計画ではない」などといった反対意見を持つ者も多くいます。
近年の社会的意識の高まりにより、このような環境保全を求める声は政府・市民の両方
から大きくなっています。しかしながら、極端に環境保全を強調するあまり、香港全体が
偏った考えにならないように、香港政府は開発と環境保全の適切なバランスをとらなけれ
ばなりません。第三滑走路の建設について香港政府は、経済的競争力の維持と、中国シロ
イルカが生息できる豊かな海洋環境の双方に配慮した開発が求められています。
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