講演テーマ:「グローバル化における本国拠点の変化

【講演概要】
講演テーマ:「グローバル化における本国拠点の変化」
長谷川 功
ダイキン工業株式会社 空調生産本部 生産技術部長
当社は空調事業を主体とするメーカで2000年以降に海外展開を積極
的に行い事業拡大してきた。この拡大を支えてきたのは海外事業の拡大
で、2000年は3割であった海外売上比率をこの15年で7割まで上げた。
海外拠点設立では「地域最寄化」という地産地消の生産戦略で、需要
のある地域に生産拠点を設立してきた。2000年には5拠点であった空調
海外拠点が2014年には32拠点にまで増やした。
海外拠点をリードする日本のマザー工場の役割は、「圧倒的なものづく
り力」の確立で、開発力、生産力、品質力、調達力を高める取り組みを行
ない、その事例を紹介します。
商品開発では、海外の多様な地域ニーズに対して多様な商品を開発
し対応してきたが、現在、日本ではグローバル共通機種の開発「ベースモ
デル戦略」で、機能部品ユニットの共通化や部品の共通化などを行い、
地域ニーズ対応とコスト競争力のある商品開発を行っている。
品質管理においては、グローバル拡大でリスクの影響も大きくなるため、
品質保証協定を海外拠点と結び、日本と海外生産拠点、販売拠点の責
任と役割を明確にした。不具合発生時には素早い是正処置が行えるよう
に、早期発見、早期開発が行えるようにトレーサビリティや素早い是正処
置のしくみを構築している。