線形代数 I 中間試験 (2015 年 6 月 17 日) の案内 担当:新國裕昭 約束 • 学生証 を持参すること (当日, 受験票の代わりにチェックをします.). • 答えのみの解答は不可とします。計算の過程を必ず書いて,問題集の模範解答を作るつもりで答案を作 成しましょう. • 携帯電話やスマートフォン,タブレットなどの通信機器は電源を切ってカバンにしまって下さい.(時計 代わりに使用したり,外部との通信をしたりすることは禁止します.) • 机の上には筆記用具,学生証,時計以外のものは置かないで下さい. • 開始の合図があるまで,学籍番号・氏名以外のものは書き込まないこと. • その他,不正行為と思われる恐れのある行為はしないこと. • 問題に不備があると感じた場合は,それを指摘することを問題とし,正しく指摘ができていることによっ て正解, 正しく指摘していなければ不正解とする. • 解答は採点終了後,ホームページに掲載するので復習すること. • 試験は下記の座席表にしたがって着席して受けてください. 中間テストの内容(以下のことを勉強して試験に臨んでください.) 1 行列の積の計算,ベクトルの 1 次結合, パラメータを含む行列の rank の計算 (問題 No.5 の問題 3.5 の類題) 2 逆行列の定義および関連する性質の証明問題. (逆行列の定義(計算の仕方ではなく!)が何であるか確認 しておくこと.) 逆行列に関して授業中に証明した定理の証明を確認しておくこと. 3 連立一次方程式の一般解(教科書 51∼53 ページのような問題が解けるようになっておくこと. 講義中も 話したように,一般解の表し方は何通りもあり,教科書の答えはその一例であることに注意すること.) 次の定理をおさえておきましょう: ¶ 定理 ³ A を (m, n) 行列, b は m 次列ベクトルとする. このとき, 連立一次方程式 Ax = b の解について次の事 が成り立つ. (1) rank A , rank (A b) のとき,解は存在しない. (2) rank A = rank (A b) = n のとき, ただ一つの解を持つ. (3) rank A = rank (A b) < n のとき, 解は無数に存在する. 特に,一般解は, n − rank A 個の任意の定 数を含む. µ ´ 4 逆行列の計算…行基本変形を用いた逆行列の計算問題に慣れておいて下さい: ¶ 定理 ³ A を n 次正方行列, E を n 次単位行列とする. ( A | E ) → ( E | B ) となるとき (rank A = n となるとき), A−1 = B である. ( A | E ) → ( E | B ) とならないとき (rank A , n のとき),A−1 は存在しない. µ 注意点 基本変形 → の部分は = ではありません. = でない部分に = と書いていた場合は減点しますので注意 してください . 1 2 3 1 2 3 1 2 3 1 2 3 例 0 1 2 → 0 1 2 は正しいですが, 0 1 2 = 0 1 2 は正しくないので減点します. 3 7 1 0 1 −8 3 7 1 0 1 −8 ※ 『線形代数 1 演習』問題 No.4, No.5, No.6, No.7 をひと通りやっておくと良いかと思います. この資料に はタイプミス・計算ミスもあるかもしれません. 見つけた人はご報告をお願い致します. 先着 1 名様に一ヶ所に つき 3 点プレゼントします(複数名で報告に来た場合は割り勘にします.). ´ 線形代数 I 中間テスト(2015 年 6 月 17 日) 1 枚目 学籍番号 氏名 点数 1 0 2 1 −1 1 1 (1) 行列 A = 0 1 2 と B = 1 1 1 に対して, 積 AB と BA を計算せよ (10 点, 答えのみ可). 1 2 0 2 1 1 2 1 1 0 (2) ベクトル b = 0 を a1 = 0 , a2 = 1 , a3 = 1 の一次結合として表しなさい(5 点). 4 −1 0 −1 a 1 a (3) a は定数とする. 行列 A = 1 a 1 の階数 (ランク) を a の値によって分類せよ (10 点). a 1 a 2 (1) n 次正方行列 A に対して, X が A の逆行列であることの定義を書きなさい (5 点, 答えのみ可). (2) n 次正方行列 A に対して, A の逆行列は存在すればただひとつであることを証明せよ (10 点). (3) n を自然数とする. An = O であるとき, E − A は正則行列で (E − A)−1 = E + A + A2 + · · · + An−1 であるこ とを示しなさい (10 点). 線形代数 I 中間テスト(2015 年 6 月 17 日) 2 枚目 学籍番号 氏名 3 次の連立一次方程式の一般解を求めよ (存在しない場合もある. そのときは存在しないことを確かめよ.). なお, 途中計算や答えには分数を使わないように工夫して計算せよ (各 10 点). x1 + x2 + 4x3 + 4x4 = 0 x − 2y + z = 1 −x1 + x2 + 2x4 = 0 x1 + 2x2 + x3 = 1 (3) (2) (1) −x + 3y − z = 1 −x1 + x2 + x4 = 2 −x1 + 2x2 − x3 = 0 3x − y + 3z = 4 x1 + 2x3 + x4 = 0 次の行列の逆行列が存在するか調べよ. また, 存在する場合は逆行列を求めよ (各 10 点). 3 5 1 2 7 5 (1) A1 = 0 8 1 (2) A2 = 2 8 3 1 7 1 1 5 −1 4
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