第 19 講 平面図形(ⅲ) 数学 A 【問題 1】 (1) △ABC において,辺 AB の延長上に AD : DB = 3 : 2 となるように点 D をとり,辺 BC の 延長上に BE : EC = 10 : 3 となるように点 E をとる.直線 AC と直線 DE の交点を F とす るとき, AF を求めよ. FC (2)△ABC の内部の点 P と 3 頂点 A,B,C とを結ぶ直線が対辺 BC,CA,AB と交わる点を それぞれ D,E,F とする. BD : DC = 2 : 3,FP : PC = 1 : 2 であるとき, CE を求めよ. EA 117 【問題 2】 A 右図のように, 1 辺の長さが 1 の正三角形 ABC の辺 AB, AC 上に AD = CE となるように 2 点 D,E をとり,線分 BE と線分 CD の交点を P とする. AD = x のとき,三角形 PCE の面積を x の式で表せ. x D E P B 1 x C 118 【問題 3】 △ABC とその内部の点 P に対し,直線 AP と直線 BC との交点を D とし,直線 BP と直線 AC と の交点を E とする.点 D が線分 BC を 1 : 2 に内分し, △ABC = 11 であるとき, CE の値を求め △ABP 3 EA よ. 119 【問題 4】 △ABC の内部に点 P をとり,直線 AP と辺 BC の交点を A ¢ ,直線 BP と辺 CA の交点を B¢ , 直線 CP と辺 AB の交点を C¢ とし,直線 A ¢P と線分 B¢C¢ の交点を A ¢¢ とする.また, BA ¢ : A ¢C = 1 : a , AB¢ : B¢C = 1 : b , AC¢ : C¢B =1 : g , B¢A ¢¢ : A ¢¢C¢ = 1 : a ¢ とおく. (1)比 BP を a , b で表せ.また,同じ BP を a ¢ , g でも表せ. PB¢ PB¢ (2) a ¢ を a , b , g で表せ. (3) A ¢ が BC の中点ならば A ¢¢ は B¢C¢ の中点であることを示せ.逆に, A ¢¢ が B¢C¢ の中点ならば A ¢ は BC の中点であることを示せ. 120 第 19 講 平面図形(ⅲ) 解答 数学 A 【問題 1】 (1) △ABC において,辺 AB の延長上に AD : DB = 3 : 2 となるように点 D をとり,辺 BC の 延長上に BE : EC = 10 : 3 となるように点 E をとる.直線 AC と直線 DE の交点を F とす るとき, AF を求めよ. FC (2)△ABC の内部の点 P と 3 頂点 A,B,C とを結ぶ直線が対辺 BC,CA,AB と交わる点を それぞれ D,E,F とする. BD : DC = 2 : 3,FP : PC = 1 : 2 であるとき, CE を求めよ. EA (1) △BDE において,メネラウスの定理より A DA × BC × EF = 1 AB CE FD \ 3 × 7 × EF = 1 1 3 FD ① \ EF = 1 FD 7 3 C B 7 …① E F ② 次に,△ADF において,メネラウスの定理より D DE × FC × AB = 1 EF CA BD ①より DE = 8 であるから, EF 8 × FC × 1 = 1 CA 2 \ FC = 1 CA 4 したがって, AF = 5 = 5 FC 1 (2) △BCF において,メネラウスの定理より BA × FP × CD = 1 AF PC DB A \ BA × 1 × 3 = 1 AF 2 2 E F よって, BA = 4 より AF = 3 となるから, AF 3 FB B 1 ② P D 2 ③ C △ABC において,チェバの定理より AF × BD × CE = 1 FB DC EA \ 3 × 2 × CE = 1 1 3 EA したがって, CE = 1 EA 2 121 【問題 2】 A 右図のように, 1 辺の長さが 1 の正三角形 ABC の辺 AB, AC 上に AD = CE となるように 2 点 D,E をとり,線分 BE と線分 CD の交点を P とする. AD = x のとき,三角形 PCE の面積を x の式で表せ. x D E P B 1 x C △PCE = PE ´ △BCE BE また, △BCE = EC ´ △ABC = x ´ 3 = 3 x AC 1 4 4 △ABE に直線 DPC が通り,メネラウスの定理から AD × BP × EC = x × BP × x = 1 DB PE CA 1 - x PE 1 2 \ PE = x BP 1 - x x2 \ PE = BE 1 - x + x 2 よって, △PCE = x2 △BCE 1 - x + x2 = x2 ´ 3x 4 1 - x + x2 = 3x 3 4( x - x + 1) 2 122 【問題 3】 △ABC とその内部の点 P に対し,直線 AP と直線 BC との交点を D とし,直線 BP と直線 AC と の交点を E とする.点 D が線分 BC を 1 : 2 に内分し, △ABC = 11 であるとき, CE の値を求め △ABP 3 EA よ. A x B ① D E P ② C 上の図で △BCE を直線 APD で切るとしてメネラウスの定理を用いると, BD × CA × EP = 1 DC AE PB ここで CA : AE = 1 : x とおくと 1 ´ 1 ´ EP = 1 2 x PB \ EP = 2x PB 1 △ABC = S とおくと, △EBA = xS さらに △ABP = PB × △EBA BE PB = PB = 1 BE PB + PE 1 + 2x \ △ABP = x S 1 + 2x S = 11 △ABP 3 仮定より \ 1 + 2x = 11 x 3 6x + 3 = 11x これより \ x=3 5 CE = 1 - x = 2 ¸ 3 = 2 EA x 5 5 3 123 【問題 4】 △ABC の内部に点 P をとり,直線 AP と辺 BC の交点を A ¢ ,直線 BP と辺 CA の交点を B¢ , 直線 CP と辺 AB の交点を C¢ とし,直線 A ¢P と線分 B¢C¢ の交点を A ¢¢ とする.また, BA ¢ : A ¢C = 1 : a , AB¢ : B¢C = 1 : b , AC¢ : C¢B =1 : g , B¢A ¢¢ : A ¢¢C¢ = 1 : a ¢ とおく. (1)比 BP を a , b で表せ.また,同じ BP を a ¢ , g でも表せ. PB¢ PB¢ (2) a ¢ を a , b , g で表せ. (3) A ¢ が BC の中点ならば A ¢¢ は B¢C¢ の中点であることを示せ.逆に, A ¢¢ が B¢C¢ の中点ならば A ¢ は BC の中点であることを示せ. (1) A A ① ① B¢ P B ① C¢ β ○ A¢ γ ○ C α ○ A¢¢ ① ' α ○ B¢ P B メネラウスの定理より BP × B¢A × CA ¢ = 1 Û BP × 1 × a = 1 PB¢ AC A ¢B PB¢ 1 + b 1 BP × B¢A ¢¢ × C¢A = 1 Û BP × 1 × 1 = 1 PB¢ A ¢¢C¢ AB PB¢ a ¢ 1 + g 同様に \ BP = a ¢(1 + g ) PB¢ b +1 = a ¢(g + 1) a (2) (1)の結果から \ a ¢= 1+ b \ BP = PB¢ a b +1 a (g + 1) (3) A ① ① B¢ C¢ β ○ γ ○ B ① A¢ α ○ C チェバの定理より BA ¢ × CB¢ × AC¢ = 1 A ¢C B¢A C¢B b \ 1 × × 1 =1 a 1 g \ ag = b よって, (2)より 124 a¢ = 1+ b a+b …① A ¢ が BC の中点のとき,a = 1 であるから①より a ¢= 1 となり, A ¢¢ は B¢C¢ の中点と な る . 逆 に A ¢¢ が B¢C¢ の 中 点 の と き , a ¢= 1 で あ る か ら ① よ り a + b = 1 + b \ a = 1 となり, A ¢ は BC の中点となる. ・・・終 125
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