今年こそインターネットEDIシステムを活用する!

2009年9月号
2012年1月号
今年こそインターネットEDIシステムを活用する!
~成功のポイントと導入効果の最大化を考える~
新店舗展開やスクラップ&ビルド、物流センター構築、M&Aなど経営戦略を推進する一方で、IT基盤を
整備し積極的に情報活用することで同時に業務改善を図る。今や経営戦略とIT戦略は表裏一体の関係
にある。しかし、IT基盤整備といっても何から手をつければいいのか迷っている経営者も少なくないだろう。
ともすれば現有システムを単純に更新するだけに留まっているケースも多い。当研究所がIT基盤整備の
最優先として挙げるのはインターネットEDIシステムだ。なぜならば、店舗、本部、物流センター、仕入先を
結ぶネットワークとして、情報交換および情報共有の要となるからだ。残念なことに、小売業には必須の
システムでありながら、いまだ旧態依然のJCA手順によるEOSのまま、老朽化した仕組みが使われ続け
ていることが多い。 今年こそインターネットEDIシステムを活用し業務改善を実現して頂きたい。
■成功事例の視察で成功ポイントを見極める
インターネットEDIシステムに関する情報は世の中に溢れている。従来から経済産業省が中心となって
流通BMSの普及にチカラを入れているし、小売関係団体が推奨している流通BMSサービスなどもある。
もちろんシステムベンダー各社も様々なサービスやシステムを提案してくる。情報が多すぎるのでどれを
選べばいいのか迷うところだが、どんなシステムでも良いという訳ではない。インターネットEDIシステムの
選定ポイントについては過去の記事でも取り上げたが、
①取引先に負担をかけないこと ②最も普及しているシステムであること、である。
しかし、これだけでは自社にとって重要なシステム投資を決断するには材料不足である。最も重要なの
は、経営者層やシステム責任者自らが自分の目で見極めて判断を下すということだ。その時に役に立つ
のがシステムを導入済みで軌道に乗って効果が出ている「成功事例の視察」だ。先行している同業他社
に教えてもらうのが一番手っ取り早い。小売業同士の情報交換なのでメリットやデメリットも自社に置き換
えて考え易いし、導入前に確認できるので安心感も得られる。できれば1社だけでなく何社か視察して、
自社でも同様な効果が得られると確信することが一番大切だ。
■システム導入による波及効果とは?
流通BMSもそうだが、せっかくインターネットEDIシステムを導入したのに従来型EOSを廃止できず伝
票も残ってしまい、想定していた効果に遠く及ばないのでは意味がない。最低限の効果として、ほぼ100%
の取引先が接続できてJCA手順やFAX発注を廃止でき、伝票も請求書も無くすことで本部スタッフの事
務作業を大幅に削減できなければならない。更に、空いた時間をどのように使うかによって波及効果を得
ることも可能だ。あるスーパーでは、伝票入力を担当していたパート従業員数名分の作業を削減できた。
しかし、解雇はせず、従来あまりチカラを入れられなかった「お客様の声※」に対応する仕事を担当させて
売り場の改善や商品調達に活かした結果、顧客満足度の向上や売上に貢献したという。東日本大震災で
人と人との絆・ふれあいの重要性が再認識される中、一人でも多くの従業員がお客様と接することができ
る環境をつくり、地域のコミュニティとしての役割を担う。これも波及効果と言えるだろう。
※店舗に設置してあるアンケートボックスにお客様が苦情・要望を自由に記入して投函する仕組み
●お問合せ:「ニュートラル研究所」編集部
http://www.neutral.co.jp/institute
東京都港区赤坂7-9-1トーユー赤坂ビル別館 TEL:03-5575-3655 FAX:03-5575-3654 E-mail:[email protected]
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