増え続ける買い物難民を救う方法はあるか?

2009年9月号
2010年6月号
増え続ける買い物難民を救う方法はあるか?
~企業、行政、消費者が知恵を出しチャレンジしよう!~
いわゆる「買い物難民」は地方の農村部に限らず都市部にも広がっており、経済産業省の推計では
600万人に達しているという。少子高齢化が進む中、今後も増え続けるのは確実で深刻な問題だ。
■買い物難民を救う様々な試みが始まっている
買い物難民の多くは、遠方への移動が困難な高齢者や交通手段の無い交通弱者が多い。交通手段
があれば買い物に行けるという場合は、コミュニティバスやスーパーの送迎バスなど安価な交通手段が
あると喜ばれるが、いずれも採算性をクリアするのは厳しい。一方、最近は買い物代行サービスをする
自治体が現れたり、NPO法人や地域住民による様々な試みも始まっている。例えば、町の商工会が主
体の買い物代行事業、住民ボランティアによる青空市の開催、NPO法人による安否確認など付加サー
ビスと併せた買い物代行サービス、市町村の所有車を自治会へ貸与する買い物運行、自治体が採用し
た非常勤職員による買い物代行など、その数は少ないが新しい取り組みが見られるようになった。
■移動スーパーを今も続ける高知県のスーパー「サンプラザ」
現在、全国でも数少ない移動スーパーを継続している高知県土佐市のスーパー「サンプラザ」が注目さ
れている。25年前に参入し「ハッピーライナー」と名付けた6台のマイクロバスに300アイテムの食品、生
鮮品、雑貨を積み込んで22コース、約2千世帯を回っている。しかし、採算は合わないという。人件費に
加え山間部を走るため燃費が悪くガソリン代高騰が追い打ちをかけ、同社も撤退を余儀なくされそうに
なった。その危機を救ったのは県による車両購入費の補助だ。これにより赤字は最小限に抑えられた。
さらには商品を納入する仕入先の協力も得られるようになって今後5年間は移動スーパー事業を継続す
るという。同社は、他にも自社店舗に顧客を無料送迎するバスを運行させたり、県の「地域見守り活動」
にも参加、地域の暮らしを守るための活動を続けている。
■収益事業に育てるビジネスチャンスと捉える
大手小売が中心に展開している「ネットスーパー」の活用も買い物難民対策の一つだ。ただ、「インター
ネットやパソコンが使えない」「経済的な問題で配送料が払えない」など否定的な意見もある。確かにボ
ランティアや行政に頼る福祉サービス的な生活支援はビジネスとしては馴染まない。しかし、買い物難民
と言っても実態は様々だ。FAXで注文を受けたり、高齢者でも簡単に操作できる機器(例えば「iPAD」の
ような機器)によって利用者が拡大すれば採算が取れる可能性はある。配送料の問題も、お店側が昔な
がらの”ご用聞き”を復活させたり配送料を無料にすればクリアできる。当初は行政の支援策などを活用
しながら知恵を絞って収益事業に育てていくビジネスチャンスと捉えてはどうだろう。
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