設備投資する企業に税制措置あり!

2014年7月号
設 備 投 資 す る 企 業 に 税 制 措 置 あ り!
~生産性向上設備投資促進税制を活用しよう!~
19年ぶりの消費税増税から3カ月。幸いなことに駆け込み需要による落ち込みも増税そのものの影響
もほぼ想定範囲内で、少しづつデフレ脱却の兆しも見えてきた。アベノミクスでは今年1月に景気回復の
ため企業を支援する目的で産業競争力強化法が施行されたのだが、生産性向上を目的した設備投資を
行う企業に対して税制措置が新設されている。概要を紹介する。
■中小企業には優遇措置あり
名称は『生産性向上設備投資促進税』といい、その名の通り、事業の生産性を上げるための設備投資
が対象だ。投資額を即時償却するか、または税額控除5%のいづれかを選択できる。投資する設備の内
容によって、先端設備を導入する場合(A類型)と生産ラインやオペレーションの改善に資する設備を導入
する場合(B類型)の2種類に大別されている。特に中小企業(資本金1億円以下、または常時雇用者が1
000人以下)の場合は、A類型の対象設備の範囲が広くなる、B類型の認定要件が緩和される、中小企
業投資促進税制の上乗せ措置が選択できる、などの優遇措置があるので効果は大きい。
■店舗や物流センターの新設にも適用できる!
基本的に業種や企業規模に制限がないので、流通業でも大いに活用できる。例えば、A類型の器具備
品ならば年平均1%以上の生産性向上ができれば良いので、冷凍・冷蔵の陳列棚やケース、冷暖房用
機器を省エネのために最新型に入れ替えることができる。違う設備ならば同じ期内で何回でも使えるの
で、新店舗を出す都度使うこともできる。B類型は機械装置、工具、器具備品、建物や構築物、附属設備
の全てが対象になるので、物流センターや工場の新設など大型投資のチャンスだ。但し、生産性向上が
目的なので本店機能しかない建物や福利厚生施設には適用できない。また、設備投資を後押しすること
が目的なので、国内の利用で新品であること、単品の取得価格や一事業年度内の取得合計最低額はそ
れぞれ決まっているし、リースの場合、適用に条件や制限がある。
■中小企業はサーバーやソフトウェアも対象
バックオフィス用の事務用器具備品も適用外なのだが、中小企業だけは『設備の稼働状況等に係る
情報収集機能及び分析・指示機能を有するもの』という条件を満たせば、サーバーやソフトウェアも対象
になる。自社内の管理目的ではなく、先端設備を使って取引先と相互にやり取り(情報収集・分析・指示)
ができて生産性を上げられるインターネットEDIシステムなどは、この対象となる。具体的な申請方法は、
A類型の場合は、予めメーカーが自社製品を登録しておき工業会が証明書を発行する方式なので、申請
する企業はその証明書を添付するだけで申告できる。B類型は全て自社で必要な情報を提出して経済産
業局から直接確認を受ける必要がある。時限立法なので期限は3年間に限られている。最終年は特別
償却率が半減したり税控除率が減ってしまうので、是非とも早く決断して活用して頂きたい。
■利用に関する詳しい手引きやQ&AなどはWeb から。または当研究所へ!
・経産省 http://www.meti.go.jp/→政策について→経済政策パッケージ
→生産性向上設備投資促進税制 または 中小企業投資促進税制
● お問合せ:「ニュートラル研究所」編集部
http:// www.neutral.co.jp/institute/
東京都港区赤坂7-9-1トーユー赤坂ビル別館 TEL:03-5575-3655 FAX:03-5575-3654 E-mail:[email protected]
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