3次元軌跡データの基本モデル とその限界

3次元軌跡データの基本モデル
とその限界
2次元:多様なパターンを描ける
モデルが既にあり、かつ動物の
諸々をデータから推定できる
2. 餌場での徘徊
餌場の魅力度,餌場の位
置, コントロール能力:
推定可
40
A
島谷健一郎(データ科学研究系)
1. 目標方向に向かう軌跡
N
30
̂
20
1 km
10
C Heading distribution
目標方向, 目標へ向かう意志の強さ,
50
15
飛翔のコントロール能力:推定可
40
3次元動物軌跡データは大量に収集されている
0
5
West
301
2次元を3次元に拡張 heading pitch
極座標表示 (r, θ) を (r, θ, ϕ) に変える
directino from t to t+1
1
0.00
-1.57
0.00
1.57
directino from t-1 to t
3.14
角度(円周上)の確率分布
West
リーダーのマネをしたい,
ダ
ネを た 自分の目標もある,
自分 目標もある
コントロール能力:推定可
 300
 300
 200
 100
0
球面上の確率分布
 
 
3
f vM
( y;  ,  )   exp( ( y   )) / sinh( )

 vM ( xt 1 xt  w ,  )
と書けば容易に3次元に拡張できる
南極のペン
ギンの潜水
単位ベクトル化
 
( yt ; , w , wt 2 ,  )
0
深度 (m)
3
vM
South East North
Heading direction
3. リーダーを追いかけるfollower
f vM ( y;  ,  )  exp( cos( y   )) / 2I 0 ( )
f
50
2を  ~ vM (arg(cos( )  w cos( ), sin( )  w sin( )),  )
t
t 1
t 1
von Mises分布 vM(  ,  )

40
von Mises分布を
f vM ( y;  ,  )  exp( (cos y cos   sin y sin  ) / 2I 0 ( )
 
 exp( ( y   )) / 2I 0 ( ) と書けば、容易に球面上に拡張できる
今進んでいる方向を特定の方向へ集中(回帰)させる
データ{ yi }に対して尤度
30
円周上の確率分布の3次元版(球面上の確率分布)
von Mises
Kato
sin
-1.57

20
これを3次元に拡張するために最初に必要なのが
1.57
t ~ vM 3 ( xt 1 xt  w ,  )
10
-20
 200
-3.14
-3.14
0
20
Yt 6
2次元のモデル
1
1. t    2 tan ( w tan(t 1   ) / 2)  et
2. t  arg(cos(t 1 )  w cos( ), sin(t 1 )  w sin( ))  et
3.  t    sin(  t 1   ) / w  et
-10
-10
0
West
South East North West
Heading direction
Yt 4
3.14
0
-20
30
10
 100
0
GPS:高度の精度に問題あり
地磁気ロガー:水中でも使える
ジ
ジャイロ:回転情報を累積
転情報を累積
音響:コウモリ
μ:平均方向
κ : 集中度
10
Frequency
0
Speed (m/s)
B Speed model
t
が最大となるパラメータ値を数値計算可。
-50
似たような軌跡を描ける
パラメータが得られた
-100
 Y1 1  Y1 2  Y1 3   W 1  W 2  W 3 
-150
1
様々な軌跡を描ける
61
121
実際の潜
水軌跡
181
時間(秒)
241
301
x-y, z への射影も似ている
シミュレー
ション例
20
0
simulation
-5
ペンギン (速さを1に変換)
15
深度
-10
10
-15
-20
シミュレー
ション例
-25
1
 X1 X2 X3 
 X1
   
X 2 X 3
深度変化の実測とシ
ミュレーション
海底での徘徊
0
 50
X t  8
X2 t  8  2  3
 100
深度
X2 t  8  3  3
X2 t  8  4  3
 150
100
200
t0 Tk2
1
X2 t  8  5  3
300
X2 t  8  6  3
n0
 7.229
0
25.342
 4
 8
0
1
10
20
t
30
0.8
0.7
t 7
t 82
 2
t 83
 2
X2 t 83n0
3
X2 t 84  3
10
X2 t 86  3
0
0
 10
0
0
0
10
20
30
 
t  s 1
t s
t
31
5
0
-10
-5
0
/(n  s )
40
50
Cs 1
Cs 1
Cs 2 0.8
Cs 2 0.9
Cs 3
Cs 3
Cs 4 0.6
60
0
2
4
6
s
t 81
 2
X2 t 82  3 20
深度
0.9
x-yX 射影
30
の実測と
X2
X2
シミュ
20
X2
レーショ
10
ン
30
300
X2 t 85  3
n
26
-15
v  v
浮上
Cs 4 0.8
40
X t 8
200
t0 Tk2
40
36
45
X2 t 81  3
100
Cs 
21
 6
50
00
16
時間
シミュレーションで作った軌跡の自己相関と比較
潜水
徘徊
 2
深度変化の実測と
シミュレーション
1
方向の自己相関
0
ペンギンの浮上
50
いかにモデルは外れているか
2
X2 t  8  1  3
11
 X 1 X 2 X 3 
 X1 X2 X3 

6
5
0
5
8
10
0.4
0
2
4
6
s
8
10
0.7
0
2
4
6
8
s
海底での徘徊以外、モデルは軌跡の特徴を
海底での徘徊以外
モデルは軌跡の特徴を
捉えて切れていない…
イメージは似ていても異なる性質を有する?
10