チャイルドが暮らす地域のご紹介 ECU-196377 チャイルド・スポンサーシップは、1人の子どもを対象にしたお金や物の提供ではありません。 支援地域の人々が、子どもの健やかな成長のために必要な環境を整えていくことを支援するプログラムです。 チャイルドが暮らす地域と、現地でワールド・ビジョンが実施している開発プログラムについてご紹介します。 エクアドル共和国 国情報 南アメリカ大陸の北西部、赤道直下に位置する国で、コ ロンビア、ペルーと接し、西は太平洋に面しています。国 土の中央はアンデス山脈が縦断しているため標高が高 く、首都キトの標高も2,800mです。白人と先住民の混血 (メスティーソ)が国民全体の8割弱を占め、公用語はス ペイン語、宗教はキリスト教(カトリック)が主流です。 出典:外務省 地域情報 コルタ地域開発プログラム (ECU-196377) 支援期間:2010年~2026年* *支援期間はプログラム準備期間を含みます。支援終了予定日や活動の目標は、 エクアドル共和国 予期しない突発事項やプログラムの進捗状況により、変更される場合があります。 首都のキトから南に206キロメートル、車で4時間程の、チンボラソ州コルタ県 シカルパ郡とコルンベ郡にて、プログラムを実施しています。標高3,000m以 上の山岳地帯で、先住民が住民の9割を占め、スペイン語以外にケチュア語 も使用されています。貧富の格差が大きいエクアドルの中でも特に貧しい地 域で、インフラ整備の遅れや家庭の経済的困窮に加え、薬物・アルコール依 存、女性や子どもに対する家庭内暴力などが問題となっています。 ● キト コルタ 地域開発プログラム 地域の課題 生計向上 住民の大部分が極貧層に属し、ほかの地域や海外へ 出稼ぎに行く住民が多い 教育の質 標高3,000m以上の高地に位置する支援地域 中等教育へ進学できない子どもたちが多い 栄養状態 親の知識不足により多くの子どもが栄養不良 衛生知識の不足 支援地域の一般的な住居と地域の女性たち 頻繁に起こる子どもの下痢と肺炎 生計向上 教育の質 地域住民の大部分が、生活の基本的なニーズが満 たされない極貧層に属しています。親(特に父親)が 出稼ぎで不在の家庭が多く、模範となる大人の不在 が問題となっています。出稼ぎ先で薬物やアルコー ル依存などの習慣を身に付けてしまう若者もいます。 ワールド・ビジョンが行う支援活動 アンデス地方のタンパク源であるクイ(食用 モルモット)の飼育・繁殖による収入向上の支援 酪農を行う家庭への牧草の種の支給 コルタ地域はエクアドル国内で最も識字率が低い地 域の一つです。毎日山道を長距離歩いて通学しなけ ればならない子どもたちも多く、学校の設備、教材、 カリキュラム、教授法の改善が課題となっています。 ワールド・ビジョンが行う支援活動 不足している学校の備品の支給 教師に対する教材作成や教授法に関する研修 地域住民に対する、子どもの権利や教育の重要 性についての啓発活動 子どもたちが質の高い 教育を受けられるよう 学習環境を整備します 子どもたちの保護者が 安定した収入を得られ るように支援します 栄養状態 経済的な貧しさや、栄養バランスのとれた食事についての親の知識不足が 原因で、栄養不良の子どもが多くいます。支援地域の5歳未満児の49%が 低体重(2010年)、29%が貧血(2014年)の状態にあります。 ワールド・ビジョンが行う支援活動 子どもの健康管理、病気の予防、栄養に関する保護者への研修の実施 家庭菜園での野菜の栽培支援 栄養バランスのとれた食事の調理法に関する研修の実施 ビタミン剤や粉ミルクの支給 家庭菜園で育てた野菜を使い、母親たちが 栄養ある食事を作れるように指導します 衛生知識の不足 基本的な衛生知識の不足や、安全な水が得られな いことが原因で、下痢や肺炎にかかる子どもが後を 絶ちません。 ワールド・ビジョンが行う支援活動 手洗いや爪切りなど衛生的な習慣についての 啓発活動 安全な水の使用方法(煮沸消毒等)に関する研修 地域の人々が衛生的な 習慣を身につけ、健康に 過ごせるよう支援します 支援は人々の生活を変える力となります 両親がいないカルロス君(左)とマリアちゃん(右) は、祖父母とともに暮らしています。高い山に囲まれ た荒地での農業による収入は少なく、貧しい生活が 続いていました。 しかし、ワールド・ビジョンの支援により、祖父母は クイの飼育を始めました。増えたクイを売って得たお 金で、祖父母は子どもたちの学用品や制服など、必 要なものを買えるようになりました。 ワールド・ビジョンは、カルロス君やマリアちゃんの ような子どもたちが教育を受け、将来に対する希望 を持って成長できるよう、支援活動を行っています。
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