チャイルドが暮らす地域のご紹介 IND-194856 チャイルド・スポンサーシップは、１人の子どもを対象にしたお金や物の提供ではありません。支援地域の人々が、子どもの健やかな成長のために必要な環境を整えていくことを支援するプログラムです。チャイルドが暮らす地域と、現地でワールド・ビジョンが実施している開発プログラムについてご紹介します。インド国情報パキスタン、中国、ネパール、ブータン、バングラデシュ、ミャンマーと国境を接し、約12億人（世界第2 位）の人口をもつ南アジア最大の国です。公用語はヒンディー語ですが、憲法で公認されている州の言語は21あります。宗教はヒンズー教が約80%と主流で、イスラム教、キリスト教と続きます。出典：外務省地域情報プドゥコッタイ地域開発プログラム（IND-194856）支援期間：2009年～2023年* *支援期間はプログラム準備期間を含みます。支援終了予定日や活動の目標は、予期しない突発事項やプログラムの進捗状況により、変更される場合があります。ベンガル湾に面する商業都市チェンナイから南へ約400Kmの場所に位置する、タミル・ナドゥ州プドゥコッタイ郡プドゥコッタイ地区にて、プログラムを実施しています。この地域はタミル族が多く、タミル語が広く使われています。支援地域では女性の社会的地位が低く、物事の決定権や家計は男性が握っています。同じ日雇いの仕事でも、女性の賃金は男性に比べ低く設定されており、女性は経済的にも弱い立場に置かれています。教育の面でも、女の子には小学校教育しか受けさせず、家事や弟妹の世話をさせたり、早くに結婚させる家庭が少なくありません。インドプドゥコッタイ地域開発プログラム ●チェンナイ地域の課題慢性的な貧困 3割以上の住民がインド政府が定める貧困ライン以下の生活教育支援地域では女性や女の子の社会的地位が低く、進学を含めて家庭の外で活動するのが困難です小学校卒業後学業を継続できない子どもが多い栄養状態 5歳以下の低体重の子どもの割合約38%（2015年）保健・衛生支援地域の住居の様子衛生的なトイレを持たない世帯約87%（2015年）慢性的な貧困農地が狭く、灌がい設備が整備されていないため、収穫は乏しく不安定です。このため、小学校卒業後、地域外に出稼ぎに行く子どもたちも多くいます。ワールド・ビジョンが行う支援活動  家畜飼育や農業についての研修の実施  学校に通っていない10代の女子に対する職業訓練  貧しい世帯で構成される「自助グループ」での貯蓄・貸付活動の支援教育教育に対する親の理解不足や、経済的な理由、地域に中学校の数が少なく通学が難しいなどの理由で、小学校卒業後に学校をやめてしまう子どもが少なくありません。早婚を理由に中退する女の子もいます。ワールド・ビジョンが行う支援活動  子どもたち自身が地域の課題を話し合い、地域の行政機関に声を届ける「子ども議会」の組織化  子どもたちがリーダーシップや子どもの権利について学ぶ「ライフ・スクール」の実施子どもたちが継続的に教育を受けられる地域を目指します農業以外の生計手段を得て、出稼ぎに頼らず生活できるよう支援します栄養状態多くの子どもが栄養不良の状態です。住民の間で、妊産婦や乳幼児に対する栄養・健康管理の意識が低く、知識が不足しているため、栄養バランスのとれた食事についての知識の普及が必要です。ワールド・ビジョンが行う支援活動     母親を対象とした栄養バランスのとれた食事の作り方の研修家庭菜園での野菜の栽培についての研修特に栄養状態の悪い子どもを持つ世帯への家畜の提供 5歳以下の子どもの健康状態のモニタリング母親に料理指導を行うことにより、子どもたちの栄養状態の改善に取り組みます保健・衛生多くの住民が安全な飲み水を手に入れることができません。トイレを使用している世帯は約13%で、多くの住民が野外で排泄しています。このため、水が原因で下痢や感染症が発生しやすい状況です。ワールド・ビジョンが行う支援活動  水タンクやトイレの設置支援  手洗いなどの衛生習慣についての啓発活動手洗いなど衛生的な生活習慣の普及を促します支援は子どもたちの生活を変える力となりますマヘシュワリちゃんは、慢性的な栄養不良による低体重の状態にありました。しかし、ワールド・ビジョンから90日間栄養価の高い食事の提供を受け、母親は安価で手に入りやすい材料で栄養価の高い食事を作るための研修を受けました。さらに、乳牛の提供を受け、毎日牛乳を飲むことができるようになりました。マヘシュワリちゃんの栄養状態は改善し、家族は余った牛乳を売って現金収入を得られるようになりました。ワールド・ビジョンは、マヘシュワリちゃんのような子どもたちが健康に成長できるよう、支援活動を行っています。