外国人の見た日本及び日本人

( 資料3 )
外国人の見た日本及び日本人
「そんなある日、自分たちはエルギン卿とともに遠足へ出かけました。道中の景色は美
しく、自分たちは清国で茶のために戦ったり、海賊のような広東人の間で警官役を務めた
りするのではなく、この美しい桃源郷で暮らせたら、どんなにいいだろうと思いました。
もちろん美しいのは景色だけではありません。日本の淑女の美貌は、フランス人が「悪魔
的な美貌」と呼ぶ種類のものであり、茶店の美しいオミツサ(おみつさん)やオマツサ(お
まつさん)たちには、優美さや親切さ、穏やかな素直さがあって、実に魅力的でありまし
た。士官や水兵たちの中で、いつか必ず日本に戻ってくると断言した者は、一人や二人で
はありません。
」
(
『日本への航海』シェラード・オズボーン イギリス人)
「特に日本人の子供たちは素晴らしい。彼らの黒い目は笑っていて、頬は赤くって、白
い歯は光っている。どの子も健康そのもので、生命力や生きる喜びに輝いていて、抱きし
めたいほど愛らしかった。子犬じゃないけど、その成長を止められないのが残念なほどだ。
」
「また日本人は、礼儀正しい国民でもある。彼らは子供の時から、礼儀をたたき込まれ、
それに少しでも外れると、非常に厳しい目でにらまれる。口のきき方や顔の表情、行動な
んか、最下層の人々でも、きちんとした礼儀が求められる。でも日本人は、求められれば
自分の意見を、自由にためらわずに述べもする。僕は青二才といっていい若者が、大名や
ゴロジョー(御老中)にむかって、フランクに素直な会話をするのを見たことがある。こ
うしたことができるのは、日本人が青少年に、地位と年齢を尊ぶ事を教える一方で、自己
の尊厳を主張することもキチンと教えるからだ。だから、こうして育てられた自尊心や独
立心は、日本人を他のアジア人や中国民族より、ずっと優れたものにするんだ。
」
「それから日本の上層部の人々は、下層の人々をとても大事に扱う。主人と召使の間に
は、普通、友好的で親密な関係が成り立っているけど、これは西洋自由諸国の僕らの感覚
知
「ユーモアがあってふざけ好きなのは、日本人すべての階層に共通する特徴だ。上流の
人々は、無理にかぶった『真面目の仮面』の下に、それを隠しているけど、威厳を保つ必
要がないとなると、すぐそれを外してしまう。下層階級の人々は仮面をかぶる必要もない
から、いつでもどこでも、煙草をふかしながら、口々に冗談を飛ばし、悪意のないからか
いをしている。皮肉を浴びせあっても、だれも怒らない。こうした点は、フランス人とよ
く似ている。
」
(
『江戸幕末滞在記』エドゥアルド・スエンソン デンマーク人)
からすると、まったく未 の関係といっていい。
」