神経・内分泌生理学特論

神経・内分泌生理学特論
単位数:2
必修
担当教員名:鈴木はる江
開講時期:1 年次 前期
●テーマ
神経系と内分泌系が協調しつつ、各種生理機能を調節する仕組みを学ぶ。
① 一般目標
達成目標
概要
キーワード
神経系による調節の特徴、内分泌系による調節の特徴、両者
の関係性を説明できる。
② 行動目標
① 神経系(特に自律神経系)による各種生体機能の調節の仕
組みを説明できる。
③ 内分泌系による各種生体機能の調節の仕組みを説明でき
る。
④ 神経系と内分泌系が連携して、種々の生理機能が正常に営
まれることを理解している。
生体の各種機能は神経系と内分泌系により調節されている。神経系は神経細
胞が神経線維を伸ばして標的細胞に達し、末端から化学物質(神経伝達物質)
を放出して標的細胞を調節する。他方、内分泌系は内分泌細胞が化学物質(ホ
ルモン)を血液中に放出して、血液を介して遠隔の標的細胞を調節する。本科
目では、これら両調節系の特徴と、両者が関連しながら種々の身体機能を調節
していることを学ぶ。
具体的には、脳・神経系および神経細胞の特徴、自律神経系の働きの特徴、
各種生理機能の調節の仕組みを学ぶ。ついで内分泌系について、その働きの特
徴、各種内分泌器官から分泌されるホルモンの働き、ホルモン受容体の特徴に
ついて学ぶ。
神経系は素早い調節、内分泌系は長期にわたる調節に関わると一般的に理解
されるが、両者は連携しつつ、循環機能や消化機能を調節していることを理解
する。さららに両者が関わる生体の内部環境の恒常性の維持、すなわちホメオ
スタシスの仕組みについて、その概要を理解する。
以上の学習を通じて、心身ともに健康を維持するためには自律神経系と内分
泌系の働きを良好に保つことが重要であり、それには運動や食事などの生活習
慣に留意する必要があることを理解する。管理栄養士として科学的根拠に基づ
いて生活習慣改善について助言できるよう、神経系と内分泌系の働きの特徴の
知識を修得する。
神経系、内分泌系、神経内分泌、循環、消化、排泄、下垂体、甲状腺、副腎、
膵臓ランゲルハンス島、ホメオスタシス
学修内容
授業内容
1 時限
神経系とは、神経細胞
2 時限
脳神経系、末梢神経系
3 時限
自律神経系の概要
4 時限
循環機能の調節
5 時限
消化機能の調節
6 時限
排泄調節、体内リズム調節
7 時限
自律神経機能の様々な調節
キーワード(重要語句)
神経系、神経細胞、シナプ
ス
脳、脊髄、脳神経、脊髄神
経
交感神経、副交感神経、二
重支配、拮抗支配
血圧、血液量、圧受容器反
射
唾液分泌、胃液分泌、胃運
動
排尿、排便、サーカディア
ンリズム
皮膚刺激、マッサージ、ア
8 時限
内分泌系の特徴
9 時限
視床下部、下垂体
10 時限
甲状腺・副甲状腺
11 時限
12 時限
膵臓ランゲルハンス島
副腎皮質・髄質
13 時限
性腺、その他のホルモン
14 時限
ホメオスタシスとは
15 時限
ホメオスタシスにおける神経
系と内分泌系の連携
ロマ
内分泌、神経内分泌、ホル
モン受容体
視床下部-下垂体系、下垂体
前葉、下垂体後葉
サイロキシン、PTH、カルシ
トニン
インスリン、グルカゴン
コルチコイド、カテコール
アミン
性腺ホルモン、消化管ホル
モン、メラトニン
内部環境、恒常性、ホメオ
スタシス
血圧調節、体温調節
≪予習≫
講義予定にそって、テキストの該当箇所を読んでおき、理解が難しい箇所を
学修
リストアップしておくこと。
(予習・復習) ≪復習≫
の内容
授業で配布した資料を参考に、テキストを読み返して、予習でリストアップ
していた項目の理解を深めること。
① 教科書
使用教材
② 参考図書
鈴木はる江(編著)
、
「自律神経生理学第 3 版」、人間総合科学
大学、2011 年
原田玲子ら(編著)、「人体の構造と機能および疾病の成り
立ち-人体の構造と生理機能」、医歯薬出版、2007 年
配布資料
久住眞理(監修)、「心身健康科学概論第 2 版」、人間総合
科学大学、2012 年
③関連学会誌
等
④リーディン
グリスト
授業方法
講義・演習を行った後、学生間でディスカッションを行う。
授業への取り組み、課題レポートの内容、最終試験の成績を総合的に評価する。
成績評価
備考