2015 年度 順天堂 (医) 入試問題 注意事項 試験時間は 70 分。 I 、 II はマークシートに解答。 III は専用の解答用紙に記述解答。 2015 順天堂大学・医 I . に適する解答をマークせよ。 (1) 与えられた 2 点を通る放物線の一般式を求めてみよう。たとえば点 A(1, 3)、点 B(4, 9) とする。この 2 点を通る直線は y = f (x) = ア x+ である。またこの 2 点と x 座標が共通の 2 点 (1, 0)、 ³ ´³ ´ (4, 0) で x 軸と交わる 2 次の係数が 1 の放物線は y = g(x) = x − ウ x− エ である。ただ イ し、 ウ 5 エ とする。 ³ ´ \ 0) が 2 点 A、B を通る放物線の一般式である。こ y = オ x + カ + α x2 − キ x + ク (α = の放物線が点 C(−1, 9) を通るとすると、α = ケ である。 \ 0) と 同様にして A、B、C の 3 点を通る 3 次曲線は一般に y = ax2 + bx + c + α(x3 + dx2 + ex + f ) (α = 表すことができる。ただし、a = コ 、b = サシ 、c = ス 、d = セソ 、e = タチ 、f = ツ である。 (2) 底面の半径 2、高さ 4 の円錐形の内面をもつ容器を考える。底面を上にして容器を垂直に立てて水を満 アイ たしたとき、水の体積は π になる。底面の一つの直径を AB、円錐の頂点を O としたとき、OB ウ が鉛直となるように静かに傾けた。このとき残る水の量を求めたい。 傾けたときに水面の縁となる楕円を E、OB と楕円 E の交点を C とする。初めの位置で、頂点 O を原 点、頂点を含み底面に平行な平面を xy 平面、O を通る鉛直線を上向きに z 軸、BA に平行な直線を x 軸 とし、A の x 座標が正となるように座標系を定める。以下、この座標系で考える。 エ 容器内面の円錐の方程式は x2 + y 2 = は コ , 0, サシ 、楕円 E 上の点は z = ス 楕円 E の長軸の長さは セ ソ q チ ツ テ したがって、残る水の量は ³ ´ カ , 0, キ 、C の座標 オ クケ z 2 となる。また A の座標は 、短軸の長さは q ト q ナニ 、OC は ヌ q ヒフ x + タ を満たす。 ヘホ ネ ノ ハ π である。 マミ B A C O となる。 (3) x 軸上の動点 P、y 軸上の動点 Q があり、PQ = 1 をたもって動くとき、線分 PQ の動く範囲を求めよう。 この範囲は x 軸および y 軸に対し対称なので第 1 象限のみについて考える。 y P(t, 0) とするとき PQ は x + √ = 1 となる。この方程式を満たす (x, y) の範囲を求めれば t a + btc よい。 ひとつの x の値に対して y を t の関数とみなしたとき、x = dte を満たす t で y が最大となる。したがっ て、線分 PQ の動く範囲は不等式 xf + y f 5 1 で表される。ここで、a = ア 、b = イウ 、c = エ 、 d = オ 、e = カ 、f = キ である。 ク √ √ −→ −→ √ (4) AB = 2 3、AC = 2 2、AB · AC = 6 − 2 3 であるとき、点 D を次の 2 つの条件を満たす点とする。 −→ −→ −→ −→ AB · AD = 6、AC · AD = 4 q q イ − ウ このとき、AD = ア 、sin ∠BCD = である。 エ II . に適する解答をマークせよ。ただし、同じ記号の y = g(x) = x3 − 3x がある。この関数の変曲点は がある場合は同一の値が入る。 ³ ´ ア , イ であり、x = ウエ で極大になり、 x = オ で極小となる。この関数のグラフと直線 y = g(α) が 3 つの交点を持ち、2 つの囲まれる部分が存 在する。その 2 つの部分の面積比が 2 : 1 になるように α (0 5 α 5 1) を定義する。以下、面積比が 2 : 1 と いうときには直線の上の部分を 2、下の部分を 1 とし、2 番目の交点というときには、3 つの交点を x 座標 の小さい順に並べたときの 2 番目の交点とする。 例えば、傾きが 9 の直線で、この関数 y = g(x) のグラフとその直線により囲まれる 2 つの部分の面積比が ³ ´ 2 : 1 になるものを求めたい。g(x) = x3 − 9x = x3 − 12x の変曲点は g(x) と同じ ア , イ になり、こ のグラフは y = g(x) を変曲点を中心に x 軸方向に カ 倍、y 軸方向に キ 倍したものになる。したがっ て、g(x) − 9x のグラフと x = カ α において 2 番目の交点を持つ x 軸に平行な直線によって 2 つの部分の 面積比は 2 : 1 となる。すなわち、y = g(x) 上の x = カ α の点を通る傾き 9 の直線が求める直線である。 この例を利用して、次の 3 つの場合を考えてみよう。 場合 1 : y = g(x) と y = x に平行な直線で囲まれる 2 つの部分の面積比が 2 : 1 となるとき、2 番目の交点 q ク ケ の x 座標は α である。 コ ³ ³ ´´ 1, g 1 場合 2 : y = g(x) と を通る直線で囲まれる 2 つの部分の面積比が 2 : 1 となるとき、この直 2 2 線の傾きは cαd + e である。ただし、c = サ 、d = スセ 、e = ソタ である。 シ 場合 3 : y = x3 − x2 − x + 1 のグラフと x 軸に平行な直線で囲まれる 2 つの部分の面積比が 2 : 1 となる とき、2 番目の交点の x 座標は チ ツ α+ テ ト である。 III . 次の問いに答えよ。 (1) 座標平面に三角形 ABC と 1 点 O がある。ここで、O を中心として ABC 上の任意の点 P に対して、直 線 OP 上の点 Q で OP : OQ = 1 : t となる Q の軌跡はどのような形になるか述べよ。 (2) O を原点とし、放物線 y = x2 + 1 の任意の点 P に対して直線 OP 上の点 Q で OP : OQ = 1 : t となる Q の軌跡を求めよ。 (3) 放物線 y = (x − a)2 + b と y = 1 (x − ta)2 + tb について、直線 y = sx との交点を求めよ。ただし、 t 0 < t < 1 とする。 (4) 放物線 y = x2 + 1 に対して共通接線を 1 本しか持たないような放物線 y = a(x − b)2 + c について、a、 b、c の条件を与えよ。 2014 年度 順天堂 (医) 入試問題 注意事項 試験時間は 70 分。 I 、 II はマークシートに解答。 III は専用の解答用紙に記述解答。 2014 順天堂大学・医 I . に適する解答をマークせよ。ただし、同じ記号の がある場合は同一の値が入る。 (1) 行列 (2) y = √ x を微分すると y 0 = axb となる。ただし、a = ア 、b = イ の (1, 1) での接線の式は y = カ x+ キ は √ ク √ x のグラフ であり、接線上で x = 1 + h での値は コ + ケ サ h シ サ シ h < 1 h2 が成立する) 8 ス である。y = オ 1 + h の良い近似となっている。(h > 0 のときは 0 < コ + v u u √ u たとえば 17 = 4t1 + ウエ である。この近似値は タ 1 + セソ チ ツテ = ト + ナ であ ニ √ る。 17 を小数第 2 位まで求めると ヌ . ネノ となる。 同様に √ 37 の近似値は ハ + ヒ √ であり、 37 を小数第 2 位まで求めると ホ . マミ となる。 フヘ (3) 3 次関数 y = x3 − 4x のグラフを平行移動して、x 軸と 1、2 及びもう一点で交わるようにしたい。この q q ア − イ ような平行移動は 2 通りある。一つは x 軸方向に 、y 軸方向に エ 平行移動する ウ q オ − カ キ もので、3 つ目の交点の x 座標は である。 ク q q ケ + コ もう一つは x 軸方向に 、y 軸方向に − シ 平行移動するもので、3 つ目の交点の x サ q ス + セ ソ 座標は である。 タ √ √ √ √ (4) 極を O とする極座標を考える。( 2, 0) に A0 が、( 2, π ) に B0 が、( 2, π) に C0 が、( 2, 3 π) に 2 2 D0 があり、四角形 A0 B0 C0 D0 は一辺 2 の正方形となっている。 √ √ An 、Bn 、Cn 、Dn (n = 1, 2, · · · ) を次のように定義する。点 An を An−1 Bn−1 を 3 − 3 : 3 + 3 に √ √ 内分する点とし、点 Bn を Bn−1 Cn−1 を 3 − 3 : 3 + 3 に内分する点とし、点 Cn を Cn−1 Dn−1 を √ √ √ √ 3 − 3 : 3 + 3 に内分する点とし、点 Dn を Dn−1 An−1 を 3 − 3 : 3 + 3 に内分する点とする。この とき、以下の問いに答えよ。 q q ア エ An O = 、An Bn = ウ An−1 O イ オ n 、A0 、A1 、A2 、· · · は曲線 r = aebθ 上にある。た q だし、a = カ 、b = 6 log π キ である。 ク A0 B0 C0 D0 の面積 + A1 B1 C1 D1 の面積 + A2 B2 C2 D2 の面積 + · · · = ケコ である。 (5) 半径 1 の球がある。この球を平面で 2 つに切り分けることを考える。たとえば、中心からの距離が 1 の 2 平面で 2 つに切り分けると、小さいほうの部分の体積と大きいほうの部分の体積の比は ア : イウ となる。次に、楕円 1 x2 + y 2 = 1 について考える。この楕円の接線で傾きが 2 で x 軸の正の部分で 4 3 交点を持つ接線は y = 2x− 3 エ である。次にこの楕円を x 軸のまわりに一回転させてできる回転 オ カ 体 V について考える。このとき、V の体積は π になる。ここで xy 平面に垂直な平面で、xy 平 キ 面との交線が y = その面積は 2 x − a (a = 0) となる平面を考える。まず、a = 0 のときは、断面 ∗ は楕円となり、 q3 ク ケコ π となる。a = サ シ のとき、体積を ア : イウ に V を分ける。 ス *補足: 「断面」とは a = 0 のときの xy 平面に垂直な平面と V との交線の作る楕円をあらわしている。 II . に適する解答をマークせよ。 コ 、 サ は下の選択肢から適当なものを選べ。ただし、同じ記号 の がある場合は同一の値が入る。 中心 (−2, 0)、半径 r の円 C があり、この円上の動点 P(p − 2, q) をとる。ただし p2 + q 2 = r2 である。点 S(2, 0) とするとき、PS の垂直二等分線が動く範囲を考えたい。 点 X(x, y) がある垂直二等分線上にある場合は、PS の中点を M とすると PS と XM は直交する。このとき、 ³ ´ 2 qy = −p x + ア + イ x + r となる。X に対して動点 P が存在する条件を考える。この場 ウ 合、両辺を平方しても p が満たすべき式としては一般性を失わないことがわかっているので、次の式を得る。 2 ½³ ¾ ´2 ³ ´ 2 2 r r + イ x+ − r2 y2 = 0 p2 x+ ア + y 2 − 2p x + ア イ x + ウ ウ p が異なる 2 実数解をもてば、点 X に対して二つの垂直二等分線が存在する。 ³ ´ ´ 2 ³ r2 − エオ > 0 となる。この式が満たす領域の境界となる 2 この条件は r2 y 2 + r2 − エオ x2 − r 4 ³ ´ ´ ³ ´ ³ ´ 2 ³ r 2 2 2 2 r2 − エオ = 0 で、その焦点は カキ , 0 および ク , 0 次曲線は r y + r − エオ x − 4 である。r > ケ のとき コ となり、r < ケ のとき サ となる。 (a) 楕円 (b) 放物線 (c) 双曲線 (d) 円 (e) 直線 (f) サイクロイド III . 次の問いに答えよ。 (1) 三角形の内心の定義を述べよ。 − → − → → − − → − → − → → − − → (2) u を長さ 1 のベクトル、 v を u と平行でないベクトルとする。さらに、 w = v − ( v · u ) u とした − → − → とき、 u と w は直交することを示せ。 − → → − − → → − − → (3) u 、 v を長さ 1 の平行でないベクトルとする。さらに、 w = k v + u とおく (k 、l は正の実数)。 − → − → − → − →→ − − → − → → − − →− → → − − → x = w − ( w · u ) u 、 y = w − ( w · v ) v とおくとき、| x | = | y | となる k 、l の条件を与えよ。 −→ − → −→ − → (4) 三角形 OAB に対して、辺の長さを OB = a、OA = b、AB = c とおく。さらに、OA = f 、OB = g − → − → → − とおく。さらに、三角形 OAB の内心を I としたとき、OI を f 、 g で表せ。 2013 年度 順天堂 (医) 入試問題 注意事項 試験時間は 70 分。 I 、 II はマークシートに解答。 III は専用の解答用紙に記述解答。 2013 順天堂大学・医 I . に適する解答をマークせよ。 (1) 初項が共通で公比の異なる 2 つの無限等比数列 {an }、{bn } があり、それぞれの無限級数は 6 と 4 に収 b 束する。また、それぞれの項の比を各項とする無限等比数列 { n } の無限級数は 3 に収束する。 an a1 = b1 = アイ 、数列 {an } の公比は ウ (2) x = 2 1+ 2+ エ 、数列 {bn } の公比は オ 1 カ である。 キ のように分数を無限に連ねた連分数を考える。この連分数の値が求まるこ 1 1 2 + ··· とが知られている。 y= 1 2+ 2+ 2+ 1 とすると、y は ay 2 + by + c = 0 を満たす。ただし、a > 0、a、b、c の最大公約 1 2 + ··· 数は 1 とする。このとき、a = q ので、x = ク となる。 q ア 、b = イ 、c = ウエ であり、y = オカ + (3) 方程式 x loge 2x − x loge 6 + loge 9 − loge 4 = 0 の解を α、β とすると、2α = ア 、2β = キ となる イ となる。 ウ (4) 行列 (5) 正五角形 BCDEF を底面として持つすべての辺の長さが 2 の五角錐 ABCDEF について考える。対角線 q BE と CF の交点を G とおくと 4BCF と 4GFB は相似になる。このことより、BE = ア + イ 、 q q ク 2π = カキ + BG = ウエ + オ となる。これより、cos となる。頂点 A から底面に下し 5 ケ q q コ サ + シス ソタ チ + ツテ た垂線を AO とおく。このとき、OB2 = 、OA2 = 、 セ ト q −→ −→ ニ となる。 AB · AD = ナ − II . に適する解答をマークせよ。 空間内に一辺の長さが 2 の 2 つの正方形 S : ABCD、S0 : A0 B0 C0 D0 がある。S、S0 の対角線の交点を O、O0 −→ −−→ −→ 1 とし、OO0 はそれぞれの面を直交し、長さは 3 とする。さらに、OA と O0 A0 のなす角は π であり、OA 4 −− → 1 0 0 0 0 0 と O B のなす角は π である。このとき、2 つの正方形を 8 つの線分 AA 、AB 、BB 、BC0 、CC0 、CD0 、 4 0 0 DD 、DA で結び、底面が S と S0 で、側面が 8 つの二等辺三角形からなる立体を考える。この立体の体積 を求めてみよう。 底面 S から高さ h の面で切ったこの立体の断面 Sh の面積を S(h) とし、軸 OO0 と断面 Sh の交点を Oh とする。4AA’B’ と断面 Sh の交線 lh に注目する。Oh から lh の距離は h が 0 から 3 まで変化するとき、 q ウエ a= ア − イ だけ減少するので、Oh から lh の距離の h に対する増加率は a となり、また線 オ 分 lh の長さは カ h である。同様に、4B’AB と断面 Sh の交線について考えると、Oh との距離の h に キ 対する増加率は ク a となり、線分の長さは ケ 面積の増分 ∆S は セソタ h+ チ S(h) = ツ コサ h + ス となるので、h の増分を ∆h とおいた時、 シ a∆h となる。S(0) = ト を考慮すると、 テ ナニ h2 + ヌ ネ h a + ハ となる。この S(h) を 0 から 3 まで積分すると、 ノ q この立体の体積は ヒ a + フヘ = ホ マ + ミ となる。 III . 次の問いに答えよ。 (1) 2 つの x の 1 次関数 y = ax + b と y = cx + d があるとき、そのグラフが互いに直交する必要十分条件 を導け。 (2) 放物線 y = x2 上の 2 点 O(−1, 1)、A(a, a2 ) に対して、この放物線上のもう 1 点 B(b, b2 ) で ∠OBA が 直角となるものが存在する a の条件を与えよ。 (3) 放物線 y = x2 上の 2 点 O(−1, 1)、A(a, a2 ) に対して、この放物線上の点をもう 1 点とり、直角三角形 を作ることを考える。直角三角形が 4 つできる a の条件を与えよ。
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