Pege.1

平成27年6月1日
水稲栽培管理情報
県央農林総合事務所
第 2 号
1 気象概況
(JA金沢市版)
(金沢アメダスデーター)
1.5月第4半旬の平均気温は高く、日照時間は少なく、降水量はかなり多かった。第5
半旬の平均気温はかなり高く、日照時間はかなり多く、降水量はかなり少なかった。
2.5月28日発表の向こう1か月の予報(新潟地方気象台)では、6月の気温は高い確
率50%、降水量は平年並または少ない確率ともに40%、日照時間は平年並または
多い確率ともに40%となっている。
2 生育概要
(5月28日調査)
草丈(cm)
区
品種名
分
集 落
観 北寺
観 柚木
観測田平均
ゆめみづほ
平
J
J
J
J
沖
上辰巳
不動寺
下安原
均
観 御供田
観 袋板屋
観測田平均
コシヒカリ
平
均
J
J
J
J
J
沖
上辰巳
北森本
不動寺
下安原
茎数(株)
本
前
年
年
20.8
21.9
21.4
27.2
24.3
25.5
27.2
24.5
28.3
23.4
25.9
34.6
27.5
28.4
27.7
30.7
28.7
22.1
23.3
22.7
21.4
21.6
前
年
比
%
94
94
94
127
113
25.1
23.1
27.8
28.0
27.9
29.5
24.9
25.3
29.5
26.6
27.4
108
107
102
84
93
117
110
112
94
115
105
茎数(㎡)
本
前
年
年
11.2
10.0
10.6
19.0
10.2
13.7
9.9
12.3
12.1
10.1
11.1
16.1
9.7
11.6
8.3
6.9
10.7
11.8
7.7
9.7
10.8
6.7
前
年
比
%
95
130
109
176
152
5.5
8.8
10.8
13.1
12.0
7.8
7.3
4.6
5.5
4.5
7.7
180
147
112
77
93
206
133
252
151
153
155
葉数(葉)
本
前
年
年
214
188
201
346
216
208
180
225
227
202
215
293
177
158
126
126
187
137
229
183
197
142
前
年
比
%
156
82
110
176
152
100
161
200
258
229
142
133
63
84
82
137
180
149
114
78
96
206
133
251
150
154
155
本
前
年
年
6.9
6.5
6.7
7.4
6.7
6.2
7.2
6.9
6.2
6.3
6.2
7.3
6.6
7.1
6.5
7.3
6.8
6.4
6.9
6.6
6.6
6.2
前
年
比
%
108
94
101
112
108
6.5
6.5
6.9
6.6
6.7
6.6
8.3
6.3
6.4
6.5
6.8
111
107
90
96
93
111
80
113
102
112
100
<管内全体からみた生育概況>
・全般的に分げつの発生が旺盛で、生育は良好である。
<生育調査田からみた生育概況>
ゆめみづほ: 草丈は、前年に比べやや長い。
茎数は、前年に比べ多い。
葉数の展開から見る生育進度は、前年に比べ2日程度早い。
コシヒカリ: 草丈は、前年並である。
茎数は、前年に比べ多い。
葉数の展開から見る生育進度は、前年並である。
3 今後の管理ポイント
水管理・肥培管理
○気温の高い日が続いているので、直ちに1~2日程度の田干しを行い、土壌中のガスを
取り除き、根の健全化を図る。
○中干しの実施について
1. 生育が早い圃場で目標穂数の70%に達している場合は、直ちに開始する。
2. 開始時期の目安
① 目標穂数の約70%
品種
ゆめみづほ
コシヒカリ
60株植え
17~18本/株
14~15本/株
50株植え
21~22本/株
17~18本/株
② 分げつの発生が遅れている圃場でも、遅発分げつを抑制するため、田植後1ヶ月頃を
目安に中干しを開始する。
※ 今年は、分げつの発生が旺盛で、今後も気温が高い日が予想されており、生育過剰
が懸念されるので、中干し開始が遅れないよう注意する。
③ 晩期コシヒカリ栽培では、
低位の分げつが発生し、
今後、
茎数が急激に増加するので、
株当たり茎数を確認し、適期に中干しを開始する。
<中干し開始の目安:1株当たり13~14本>
※普通田植えより少なめの茎数で中干しを開始する。
○藻や表土剥離が発生している圃場では、圃場の水を入れ替えするか、落水する。
特に、除草剤を散布する場合は、藻などがあると除草効果が半減しやすいので、事前に
上記の方法を行うか、モゲトン粒剤を散布する。
<参考:藻や表土剥離の原因>
→ 好天が続き、水温が20~30℃になると土壌の還元状態が強まり、表土剥離が
発生するとともに、有機物が分解し、微生物の活動が活発化して、藻類が発生す
る。雨が降れば、藻や表土剥離は少なくなる。
また、水温30℃以上になれば、アオミドロや藻は死滅するとされている。
病害虫防除
○ 葉いもち
晩期栽培は、普通期栽培に比べ軟弱となりやすいことから、葉いもちの発生に注意
する。
・発生源の除去 → 補植苗を早急に圃場から撤去する。
・苗箱に箱施薬していない圃場は、下記の剤を6月10~15日に散布する。
オリゼメート1キロ粒剤
1㎏/10a
○イネドロオイムシが6月上旬に 1 株当たり 1 卵塊以上認められた場合は、トレボン粉
剤DLを3~4kg/10a 散布する。
雑 草 防 除
○ 残った雑草対策
雑草の種類によって上手に使い分けをする。以下の剤で対応するか、手取り除草をす
る。
・ヒエが残った場合 → ヒエクリーン1キロ粒剤、クリンチャー1キロ粒剤
クリンチャーEW
・広葉雑草
〃
→ バサグラン粒剤、バサグラン液剤
・ヒエ、広葉
〃 → クリンチャーバスME液剤、サンパンチ1キロ粒剤、
ワイドパワー粒剤