「自立した生徒を育てる」~生かして「挑戦」,生かされて「感謝」 ,学ぶ喜びと「感動」の創出~ 平成 27 年 4 月 24 日(金) 安芸太田町立筒賀中学校 校 長 近藤 毅 二見教育長が若いころ体育の先輩教師から「教科・単元の本質を見極めて,何を教えるの かを突き詰めなければならない」と言われ, 「どういうことですか」とその意味を尋ねたそう です。その先輩は,水泳を例にして「泳げるようになるためには何が必要と思う?泳げると は,究極は浮くことと息をすること。あとは何でもいいんだよ」と。水泳指導の本質でした。 教えるべき本質を突き詰めていくことで,授業のキーワードが鮮明になってきます。 「校長だより№3」において,学力向上の手立てのひとつに「授業キーワード」を取り上げてい ます。授業キーワードは,授業における思考・表現・判断・観察・読解等において,問題解 決のヒントとなったり,根拠・観点・基準を与えたりする中核となる言葉(真理・原理・原 則等の基本概念・用語)です。 この授業キーワードの活用により,授業における生徒の思考の「つながり・ひろがり・ふ かまり」を助け,より強固で生きた知識のネットワーク化が図れます。 例えば,授業の展開で Q どこがちがうか,これらのキーワードに留意して描いてみよう。 Q どのようになるか,これらのキーワードを使って予想してみよう。 Q 第 1 段落の要旨を,このキーワードをつかって 1 文で表してみよう。 Q この文章の主張は何か,このキーワードと本文中の言葉で表してみよう。 Q なぜこのようになるのか,これらのキーワードを使って説明してみよう。 終末の「振り返り」で Q この 2 つのキーワードを使って今日の授業のまとめを書いてみよう。 Q 今日の授業でキーワードに関連していた特に大事なこと 2 つ書いてみよう。 Q 授業でよくわかったこと(疑問点)を,キーワードを使って簡潔に書こう。 Q 今日の授業のキーワードと日常生活(経験)の何とつながりがあるか,箇条書きしよう。 こうした手法は,基礎学力をつけていく初期的な段階の指導として有効です。いずれは, キーワードを明示することなく思考・表現できたり,生徒自身のオリジナルキーワードへと 発展させたりしてゆきたいものです。生徒の実態に応じて先生方で工夫してみてください。 また,次の「イメージマップ」のように「キーワード」と関連用語の関係性を豊かにして いったり,それによって新たな疑問や発想を生み 出したりする方法もあります。 ←Q「足利義満」にどんなことが関連しているか, 思い出して書いてみよう。次に教科書で調べて書 こう。原因と結果は矢印で結ぼう。このつづきは 「家庭学習」として次時に生かそう。 「知識」は,その繋がり方(脈絡)や活用のさ れ方によって,より強固になり記憶・再生を容易 にし,生きて働くものになっていきます。 ★ 「授業キーワード」を活用して,より確かな学力の定着を図っていきましょう。
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