不易流行!未来を生きる生徒に今求められている教育実践

教育目標「自立した生徒を育てる」~生かして「挑戦」,生かされて「感謝」
,学ぶ喜びと「感動」の創出~
【職員版】
校長だより №14
平成 27 年 9 月 16 日(水)
安芸太田町立筒賀中学校
校 長 近藤 毅
【地域公開するということ!「生きること」につながる「学び」の探究!】
不易流行!未来を生きる生徒に今求められている教育実践
ふ えき
もとい
ふう
●「不易を知らざれば 基 立ちがたく,流行を知らざれば 風新たならず」
これは,芭蕉の教えなどをその弟子(向井去来)がまとめた書物『去来抄』にある言葉です。
時代を経ても変化しない本質的なもの(不易)を知らなければ基礎が確立せず,常に時代の変化
を知り,その新しいもの(流行)に目を向けていかなければ新たな進歩がない,という意味です。
学校も,ゆるぎない普遍的な教育理念を持つとともに,保護者・地域の願いや世の中の動きを
敏感に察知し,生徒のためを願って可能な限りそれに応えようとする柔軟性が求められています。
●現在,国は今後の教育の検討に入っています。この会議では将来の社会を,グローバル化,少
子高齢化や人口減少に伴う自治体の減少をはじめとして,今の仕事がコンピュータやロボットに
とってかわり職業が大きく様変わりする「変化の激しい社会」としています。
先日本校では,
「今後の国の教育動向と本校の教育のめざすもの」というテーマで校内研修を実
施しました。生徒が働き手となる,上記のような社会を想定するとき,学校はどうあればよいの
か,本校がめざすもの,本校の教育目標がもつ意味を,改めて全職員で考えました。
変化の激しい時代を自立した人間としてたくましく生き抜いていく力,そうした力を子どもた
ちに育む学校とはどんな学校なのか? 国の検討会議では次のように述べられています。
学校は,多様な人々とつながりを保ちながら学ぶことのできる,開かれた環境となることが不可欠。
こうした社会に開かれた学校での学びが,子どもたち自身の生き方や地域貢献につながっていく。
●「ありがとう!ふるさと!!~地域に感謝,そして貢献~」これは生徒たちが決めた今年の地
域公開のテーマです。10 月 10 日,この公開は,これまで地域とつながりながら学んできた学習
発表の機会であり,地域の人たちと交流する機会でもあります。ですから,生徒が自らのよさ(可
能性)を存分に発揮し,地域の人たちと触れ合い,貴重な生き方と出会える場にしたいのです。
当日午前の協調学習の授業も,午後の生徒発表においても,生徒たちがそれらの学びを「自己
の生き方」との関係でとらえなおし,自らの成長を実感する場とする。そして,その実感がまぎ
れもなく周りの人たちとの触れ合いの中で生まれてきた手ごたえのあるものだと気づき,それゆ
えに感謝の想いを抱くことができる場となれば,と期待するのです。
●文頭の言葉は「不易と流行」ということです。この両者の根本は一つであると芭蕉は言ってい
ます。芭蕉流に考えれば,筒賀中が,地域との学びを伝統として大切に継承してきたことも,そ
の時々で現状に甘んじることなく挑戦し発展してきたということも,
「目の前にいる生徒たちの将
来を想い,最大限にその生徒の可能性を開花させる」という点で基は一つだったのだと思います。
●今回の地域公開における生徒たちの感謝の想いが,今芽生えつつある『地域のために役立ちた
い。私に何かできませんか』という貢献の想いに,いっそう深くつながっていく公開となるよう,
生徒の可能性の開花を指導の「基(もとい)」に据えて,われわれ教職員も全力挑戦しましょう!
それが,本校のミッション「活気ある地域づくりに貢献できる生徒の育成」を志向するという
ことであり,未来を生きる本校生徒に今求められている教育の実践であると考えます。
【伝統「龍頭太鼓」の練習の様子】
【校内研修「職員夏ゼミ」の様子】