生活科学習指導案 指導者 小林 恵子 1 日 時 平成 27 年 11 月 16 日(月)第5校時 2 学 年 第1学年 9名(男子6名,女子3名) 3 単元構成 「あきのおもちゃだいしゅうごう」 (全 11 時間) 小単元 「あきのおもちゃをつくろう」 (本単元) 小単元 「みんなであそぼう」 4 本単元「あきのおもちゃをつくろう」について (1)単元観 小学校学習指導要領 内容(6) 「身近な自然を利用したり,身近にあるものを使ったりなどして,遊びや遊びに使う物を工夫 してつくり,その面白さや自然の不思議さに気付き,みんなで遊びを楽しむことができるよ うにする。 」 関連する内容 (5) 「季節の変化と生活」 本単元は,身近にある自然を利用したり,身近にある物を使ったりなどして遊びに使う物を工夫 してつくることを通して,遊びの面白さや自然の不思議さに気付くとともに,みんなで遊びを楽し むことができるようにすることを目指している。 本単元では,既製のおもちゃでなくても身近な自然のものを使って遊ぶことの楽しさを感じるこ とができる。また,比べたり繰り返したり試したりする活動を通して,友達との共通点や相違点に 気付いたり,新たな疑問が生まれたり,きまりに気付いたりすることができると考えられる。その ような体験から,友達とかかわり合いながら活動する楽しさを味わうことのできる単元である。 さらに,身近な自然や身近にあるものを使っておもちゃをつくり,自然の不思議さや面白さを実 感する学習活動を行うことで,2 年生の生活科の学習につながっていく教材である。 (2)児童観 本学級の児童は,飼育や栽培活動には,意欲的に取り組み,アサガオの水やりや生き物の飼育な どを熱心に行った。身近な自然と触れ合うことにも興味を持っているが,自然のものを使って遊ぶ ことは少ない。 「みずであそぼう」では,水鉄砲やシャボン玉で楽しく遊んだ。よく飛ぶ水鉄砲をくふうして作 ったり,色々なシャボン玉の吹き口を作ったりした。積極的に自分から進んで改造する児童がいる 半面,先を見通した自分の考えが持てない児童もいた。 活動をする際,自分の気分が乗らないと参加しない児童や,友達に対して過干渉な児童もいる。 そのため,他の児童とかかわり合いながら活動をしたり,楽しんだりすることができない場面も見 られる。 また,自分の考えや思いを言葉や絵などで表現するのが苦手な児童もいる。 (3)指導観 指導にあたっては,前単元「たのしさいっぱいあきいっぱい」と関連させ,自分たちで木の葉や 木の実などを見つけたり採りに行ったりする活動を繰り返し設定する。野外に出かけ身近な自然と かかわる活動を通して,地域にはたくさんの植物があり,季節によって様子が変わることを感じ取 らせる。そして,見つけた秋のものを使っておもちゃや飾りをつくることを通して,自然の物には 色や形など特性があることにも気付かせていきたい。 また,比べたり繰り返したり試したりする活動を意図的に設定していき,何度も遊びを試す中で, 工夫したり活動を広げていったりすることができるようにする。そして,つくったおもちゃで試し 遊びを繰り返し,改良することを通して,遊びに使う物を工夫してつくることの面白さも実感させ たい。 友達とかかわり合いながら活動することの楽しさを味わわせるために,グループでの活動を取り 入れる。つくったおもちゃを友達と比べる場を設定し,お互いの共通点や相違点に着目して自分の おもちゃを改良する視点をもてるようにする。また,視点に合わせたワークシートを用意し,実際 のものを見ながら自分の考えを書きやすくしていきたい。 おもちゃを使って遊ぶ際には,保育園児と一緒に遊ぶ場を設定する。相手が園児であることを意 識させることで,自分の思いだけでなく園児が楽しく遊ぶためのルールを工夫したり,相手の気持 ちを尊重したりできる態度を身に付けさせたい。 5 布野中学校区オリジナルカリキュラムとの関連 小 初 1年生 めざす姿 思 課題の発見や解 決場面で,思考の 技術を使って自 分の考えを整理 することができ る。 期 2年生 前 3年生 学 校 期 4年生 中 5年生 中 期 6年生 1年生 ○何を考 えたら よいか 分 か る。 ○既習事項 と関連づ けたり,共 通点や相 違点に気 づくこと ができる。 ○発問の精選を する。 ○友だちの考えを しっかり聞か せ,違いや良さ に気付かせる。 ○活用することの良さを 感 じ さ せ る 授 業づ く り を行う。 ○声の大 き さ を 意識し, ル ー ル に 従 っ て 自 分 の 考 え を 発 表 できる。 ○自分の考 えに理由 をつける ことがで きる。 ○友だちの発言の との関連を意識 しながら,結論 と理由を分かり やすく表現でき る。 ○一つの考えを 一般化したり, 既 習事項を活用し たりして,新しい 考えかたを作り 出したりするこ とができる。 後 2年生 学 校 期 3年生 ○いろいろ な視点か ら多面的 に考える ことがで きる。 課題の発見や 解決場面で,思 考の技術を使 って自分の考 えを整理する ことができる。 考 取 組 思考の技術(視 点,比較,関連付 け)の定着と活用 めざす姿 表 場面や相手によ り,表現技術を使 い分けて,自分の 考えを分かりや すく伝えること ができる。 現 取 組 ○「声のものさ ○理由を最後まで し 」 を指 導 す 言い切らせる。 表現技術 (相手意 る。 ○同じような考え 識,理由,構成, ○発言者に視線 でも自分の表現 まとめ) の定着と を向けさせる。 で発表させる。 活用 ○前の人の発表に対し,同 じ 意 見 か 反 対 意見 か 等 を区別させる。 ○結論と理由を意識して 発表させる。 ○一つの事象に関わ って複数の視点を 提示する。 ○複数の事象に関わ って同じ視点を提 示する。 ○自分や友 だちの考え をまとめ, 分かりやす く表現する ことができ る。 ○自分や相手の考え のポイントを整理 する場を設定す る。 ○前の人の意見との 関係性(同じ,反 対・異なる等)を 意識させる。 思考の技術(視 点,比較,関連 付け)の定着と 活用 場面や相手に より,表現技術 を使い分けて, 自分の考えを 分かりやすく 伝えることが できる。 表現技術(相手 意識,理由,構 成,まとめ)の 定着と活用 ノートづくり めざす姿 ノート等の作り 方を工夫し,授業 や家庭学習など, 自分の学習活動 に活用すること ができる。 ○文字を 丁寧に 書く。 ○自分の 考えを 書く。 ○根拠をも とに自分 の考えを 書く。 ○自分や友 だちの考 えや学習 内容のま とめるこ とができ る。 ○目的に応 じたノー ト活用が できる。 ○友だちの考えや 既習事項をもと に深まった自分 の考えを書く。 取 組 ノートの書き方の指導・ノート整理の時間の確保・ 机間指導での個別指導・板書の工夫・家庭学習のチェック(評価) ノート作りと活 用する力の向上 ノート等の作 り方を工夫し, 授業や家庭学 習など,自分の 学習活動に活 用することが できる。 ノート作りと 活用する力の 向上 ○ 思考 長く回るこまの条件に気づき,自分のこまの工夫について考える。 ○ 表現 わかったことや気づいたことを発言や文章で表現する。 ○ ノートづくり こまを作ったことや遊んだことを絵や文章で,見つけたよカードにかく。 6 本単元の目標 ○ 秋の校庭や学校の周りで集めた木の葉や木の実を使って,おもちゃや飾りを工夫してつくったり, 遊び方を工夫したりすることを通して,秋の遊びの面白さや自然の不思議さに気付き,みんなで遊 びを楽しもうとする。 7 本単元の評価規準 ア生活への 関心・意欲・態度 イ活動や体験についての 思考・表現 ①秋の身近な自然を使って遊 ①集めた秋の自然物の中から ウ身近な環境や自分についての 気付き ①秋の自然を利用した遊びの楽 んだり,遊びに使うものをつ 使ってみたいものを選び,比 しさや,遊びを工夫したり遊び くったりすることに関心を べたり,試したり,見立てた を創り出したりする面白さに もち,みんなで楽しく遊ぼう りして,工夫しながらおもち 気付いている。 としている。 ゃをつくっている。 ②自分たちで集めた木の葉や ②みんなが楽しく遊べるよう 木の実を使って,遊びや遊び に遊びの約束やルールを考 に使う物をつくろうとして え,遊びを創り出している。 いる。 ③遊びを工夫したり,友達とか かわって遊んだりしたこと を振り返り,自分なりの方法 で表現している。 ②友達とかかわって遊ぶ楽しさ や,友達のよさや自分との違い に気付いている。 8 活動計画(全 12 時間 本時6/12) 次(時数) 一(9) 関 学習内容(時数) 意 態 思 表 気 付 評価方法 評価規準 き 見つけた秋を思い出し,秋の ○ 自分たちで見つけた秋や身 発言 おもちゃランドの計画を立て 近にあるものを使って,みんな ワー ク シ ー る。 で遊べるものをつくる計画を ト 立てている。 ◎ (ア-①) みんなが楽しく遊べるよう に学習計画を考え,表現してい おもちゃづくりに必要な材料 る。 (イ-②) 身近な自然の中から,使って 行動観察 ○ を採りに行く。 (2時間) みたい物を見つけている。 (イ-①) どんぐりごまのつくり方を知 ○ 秋の身近な自然を使って,遊 行動観察 り,つくって遊ぶ。 (2時間) びに使うものをつくることに 発言 関心をもち,みんなで楽しく遊 ワー ク シ ー ぼうとしている。 ながく回るこまの条件を見つ ○ (ア-②) ト よく回るこまの条件を考え, 行動観察 ける。 【本時】 比べたり繰り返したり試した 発言 りして,工夫しながらこまをつ ワー ク シ ー くっている。 ながく回るこまの条件を参考 (イ-①) ト よく回るこまの条件を理解 行動観察 ○ にし,よく回るこまをつくる。 し,工夫しながらよく回るこま を作っている。 材料を工夫してこま以外のお ○ もちゃをつくる。 (2時間) (イ-①) 秋の自然を利用した遊びの 行動観察 楽しさや,遊びを工夫したり遊 びを創り出したりする面白さ 二(3) に気付いている。 (ウ-①) 保育園児につくったおもちゃ ◎ みんなが楽しく遊べるよう 行動観察 をプレゼントし,一緒に遊ぶ。 に遊びの約束やルールを考え, (2時間) 遊びを創り出している。 (イ-②) ○ 保育園児と遊ぶ活動を通し て,みんなで遊ぶことの楽しさ や自分や友達のよさ,自分との 違いに気付いている。 (ウ-②) おもちゃをつくったり,遊ん ○ 遊びを工夫したり,友達とか 発言 だりして楽しかったことや見つ かわって遊んだりしたことを ワー ク シ ー けたことをまとめる。 振り返り,自分なりの方法で表 ト 現している。 (イ-③) 8 本時の学習 (1)本時の目標 ながく回るこまの条件を考えながら,工夫してよりながく回るこまをつくる。 (2)本時の評価規準 ながく回るこまの条件を考え,比べたり繰り返したり試したりして,工夫しながらこまをつくっ ている。 (活動や体験についての思考・表現) (3)準備物 様々な形のどんぐり つまようじ 穴あけ器 粘土 (4)本時の学習展開 過 程 学習活動 ○発問 ・予想される児童の反応 つ 1 指導上の留意点 ◆「努力を要する」状況と判断した 児童への指導の手立て 評価規準 (評価方法) 前時につくったこまについ ○どのように回ったか交流することによっ か て,気付いたことや思ったこ て,自分と友達のこまの共通点や相違点 む とを発表する。 に目を向けさせる。 ・回ったけどすぐにたおれた。 ・ぜんぜん回らなかった。 ・ながく回ってうれしかった。 ・○○くんのこまはよく回って いた。 2 学習課題を把握する。 ながくまわるどんぐりごまのひみつをみつけよう。 3 どこを改良すればよいか予 ◆どんぐりを形別に整理し,選びやすくす 想する。 考 ○どうしたらもっと長く回るよ え る。どんぐりの形を選ぶ場合,記述式で はなく選択式のワークシートにする。 うになるのだろう。 ・ ・もっと丸いどんぐりを使う。 学 ・もっと長細いどんぐりを使う。 び ・ようじをどんぐりの真ん中に 合 さす。 う 4 集めた材料の中から使いた ○材料コーナー,改造コーナー,お試しコ いものを選び,繰り返し試し ながら改良する。 ーナーなどの場所を決めて活動させる。 ○遊びながら友達のこまと比較させること よく 回 るこ ま の で,共通点や相違点に気付かせる。 条件を考え,比べ ○うまく回らない場合は,なぜうまく回ら た り 繰 り返 し た ないのか考えさせる。 り試したりして, 工夫 し なが ら こ まを つ くっ て い る。(行動観察・ 5 誰のこまが長く回るか競争 発言・ワークシー をする。 6 ト) よく回るための条件を話し 合い,まとめる。 まとめとして期待したい児童の反応 C:丸くて大きいどんぐりがよく回りました。 C:ようじを短くしたらよく回りました。 C:真ん中にまっすぐようじを刺せばいいと思います。 ○長く回り続けたこまとうまく回らなかっ たこまの共通点と相違点を分類しながら 条件をまとめていく。 ○栗で作ったこまを回させてバランスが大 ま 8 本時の学習を振り返る。 切だということに気付かせる。 と ○工夫することでより長く回るようになっ め たこと,友達のよかったことなどを振り る 返る視点とする。 (5)板書計画 11/16 ながくまわるどんぐりごまのひみつをみつけよう。 ○よそう 1.ほそくて大きい ・まんなかに 2.ほそくて小さい ・まっすぐさす 3.まるくて大きい 4.まるくて小さい かたち ようじの さしかた ○まとめ ながくまわるどんぐりごまのひみつは… ① まるくて大きいどんぐり ② まんなかにまっすぐようじをさす ③ バランスがいい ④ ようじがみじかい
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