2016年2月1日 ブラジルの金融市場動向 Weekly Report 【2016年1月23日~2016年1月29日の推移】 【1】為替動向 先週のブラジル・レアルは対米ドル、対円ともに上昇し ました。OPEC(石油輸出国機構)加盟国のサウジアラビ アが非加盟国のロシアに対して原油の減産を提案したと の報道から原油価格が持ち直したこと、米国のFOMC (米国連邦公開市場委員会)やGDP(国内総生産)統計 などにより米国の利上げペースが緩やかになるとの観測 が強まったこと、日銀が予想外にマイナス金利を導入し たこと、などにより市場のリスク回避姿勢が弱まり、新興国 および資源国通貨の買い戻しの動きが見られました。 今週も海外の投資センチメントに左右される展開になる と思われます。リスク回避の動きが弱まれば円安レアル高 の流れは継続すると思われます。また、国内の材料として は、経済対策と財政健全化に向けた政治動向が注目さ れます。 【ブラジル・レアル 為替推移】 (2015年12月25日~2016年1月29日) 36 (円/レアル) (レアル/米ドル) 円/レアル(左軸) 34 2.00 レアル 2.50 レアル/米ドル(右軸、上下反転) 30.28 32 3.00 30 3.50 28 4.00 26 4.50 高 安 4.00 24 12/25 1/1 1/8 1/15 1/22 5.00 1/29 ※四捨五入の関係で数値とグラフの目盛りが一致しない場合があります。 【2】金利動向 先週のブラジル債券市場は金利低下となりました。 Copom(金融政策委員会)議事録では、政策金利を据え 置いた理由として、景気鈍化によりインフレ率が落ち着く との見通しを示しており、今後も政策金利の水準を維持 するとの市場観測が高まったことを受けて、金利が低下し ました。基礎的財政収支は、市場予想に対して大幅に悪 化しましたが、投資センチメントの回復により影響は限定 的となりました。 今週は、インフレ率の発表があります。中央銀行が政策 金利を据え置く姿勢を示しているため、インフレ率が上振 れした場合は、金利上昇圧力が高まると思われます。グ ローバルな投資環境では、ECB(欧州中央銀行)と日銀 が緩和的な金融政策を継続していることが支えとなって いますが、中国経済の鈍化懸念など投資家のセンチメン トが悪化する局面には注意が必要です。今週も、国内外 の材料に注意を要する状況です。 【ブラジル 金利推移】 17.0 (2015年12月25日~2016年1月29日) (%) 16.5 16.0 15.5 2年国債 15.12 15.0 14.5 12/25 1/1 1/8 1/15 1/22 1/29 【3】先週と今週発表の主要経済指標 発表日 1/28 1/29 2/2 2/5 発表頻度 期間 毎月 2015年12月 毎月 2015年12月 毎月 2015年12月 毎月 2016年1月 指標名 失業率 基礎的財政収支(億ブラジル・レアル) 鉱工業生産(前年同月比) インフレ率(前年同月比) データ 6.9% -717 --- (参考)前回 7.5% -196 -12.4% 10.67% (出所:ブルームバーグより大和投資信託作成) 当資料のお取り扱いにおけるご注意 ■当資料は、ファンドの状況や関連する情報等をお知らせするために大和投資信託により作成されたものであり、勧誘を目的としたものではありません。 ■当資料は、各種の信頼できると考えられる情報源から作成していますが、その正確性・完全性が保証されているものではありません。 ■当資料の中で記載されている内容、数値、図表、意見等は当資料作成時点のものであり、将来の成果を示唆・保証するものではなく、また今後予告なく変更される ことがあります。 ■当資料中における運用実績等は、過去の実績および結果を示したものであり、将来の成果を示唆・保証するものではありません。 販売会社等についてのお問い合わせ⇒大和投資信託 フリーダイヤル 0120-106212(営業日の9:00~17:00) HP http://www.daiwa-am.co.jp/ 1/1
© Copyright 2025 ExpyDoc