斜里町公共施設等総合管理計画【概要版】

概要版
斜里町公共施設等総合管理計画
平成 28 年 3 月
斜里町の公共施設の現状と課題
公 共 施 設 の保 有 状 況
公共建築物は 204 施設、341 棟、延べ床面積の合計は約 158 千㎡である。
インフラ施設は、道路(町道)延長が約 490 ㎞、橋梁は全 117 橋、トンネル延長 48m、公園 10
箇所、上水道配水管延長は約 110 ㎞、下水道延長は約 82 ㎞である。
更新・改修コストの見通し
(億円)
35
インフラ施設
した結果、25 年で約 334 億円、年平均
で約 13 億円の見通しとなる。
さらに道路や橋梁などのインフラ施設
を含めると、年平均約 20 億円との見通
しとなる。
※算出条件は総務省「更新費用算出ソフト」に則り
「60 年周期で建て替え、大規模改修を中間年
(30 年)で実施する」と設定。
30
公共建築物
25
20
15
10
5
0
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2023
2024
2025
2026
2027
2028
2029
2030
2031
2032
2033
2034
2035
2036
2037
2038
2039
2040
公共建築物の更新・改修コストを算出
※
(西暦年)
人口動向
財政見通し
国立社会保障・人口問題研究所の人
地方交付税に大きく財政依存して
口推計結果によると、2040 年には
おり、地方交付税は年々1~2%減
約 9,500 人(2010 年比 73%)
少するなどの見通しから、歳入は
まで減少すると見込まれている。
年々減少が見込まれる。
今後、多くのコストを必要とすることが予想されるが、将来的な人口減少と財政規模縮小が見込
まれる中、公共施設量を現状のまま維持しつづけることは困難と考えられる。
町民が必要とするサービスを効率的・持続的に提供するためには、公共施設等の今後のあり方と
施設配置を検討し、公共施設の最適化を図る(公共施設マネジメントを行う)必要がある。
1
計画の目的・計画期間
・本町が保有する公共施設等の今後のあり方と、施設配置を検討し、町民が必要とするサービスを効率
的・持続的に提供するため、公共施設の最適化を図るものとして策定する。
・2016 年度から 2040 年度までの 25 年間を計画期間とする。
公共施設のマネジメント基本方針
分野
基本方針(要約)
公共施設の機能・品質を維持し、定期的な点検・診断で劣化や損傷を早期に発見す
点検診断
ることで補修費用を削減する。点検マニュアル等に基づき、各施設管理者は定期的な
パトロールや劣化状況診断を行い、施設の劣化状況や対策履歴等の情報を記録する。
その情報を全庁的に共有し、計画的な施設の維持管理対策に役立てる。
将来にわたり長く利用する施設は、計画的な維持補修や保全により長寿命化(後述)
維持管理
を推進する。改修や更新の時期が重なることで過度な財政負担が生じないよう計画的
・修繕・更新
に事業を実施する。施設の維持管理や運用に、民間事業者などの専門的な知識やノウ
ハウを積極的に導入し、財政負担の軽減とサービス水準の向上を図る。
供用中の施設に高い危険性が認められた場合は、安全確保措置を速やかにとるとと
安全確保
もに、他の施設による代替可能性を含めて補修や改修などの機能確保策を検討する。
廃止施設に高い危険性が認められた場合は、近隣への影響や危険性、除却費用など
を総合的に考慮して、計画的に施設の除却を進める。
災害発生時および災害復旧時において、公共施設は避難所、避難経路、防災備蓄拠
耐震化
点など重要な役割を担う。災害時等を考慮した公共施設の適正配置や避難路の検討を
行い、施設の改修や更新に併せて施設の防災機能の強化を図るとともに、避難施設や
多数が利用する施設などについて計画的に耐震化を進める。
補修・改修を計画的かつ予防的に行うことで劣化の進行を遅らせ、公共施設の機
長寿命化
能・品質を維持する。破損や機能低下が予見されるときは早めに改修を行うことで、
施設の耐用年数を延ばす(長寿命化)ことを目指す。
統合や廃止
原則として施設の新設は行わない。人口動向や利用ニーズ、財政状況などを総合的
に勘案して、施設の再編・統合・廃止に取り組む。
数値目標
目 標 1 : 総量 削 減
目 標 2 : コス ト 削 減
施設の再編や複合化等により、公共建築物の
適切な改修・補修で、施設の長寿命化とコス
総量を削減する。
ト削減を図る。
⇒公共建築物の総量(延べ床面積)を 2040
⇒公共建築物の改修・更新にかかる費用見込
年に対現状※比 80%まで削減する。
額を、対現状※比 75%まで削減する。
※2015 年現在の公共施設量を変えず、
将来にわたり全ての施設を維持する
※現状は 2015 年現在。
場合に比べて。2016 年から 2040
年までの合計額で比較。
2
公共建築物の施設用途別マネジメント方針
町が保有する公共建築物を 14 の施設用途に分類し、それぞれ以下の方向性に沿って施設マネジメ
ントを実施する。
施設用途
全体の方向性(要約・部分抜粋)
集会所・公民館については、当面は現状の管理体制を維持するが、今後、25 年以
集会施設
内を目途に各々の施設機能の見直しを行い、自治会等、地域での自主管理の可能性に
ついても検討する。
温浴施設
温浴施設については、地域ニーズや利用実態などを踏まえ、適切な維持管理を行う。
博物館・図書館などの社会教育施設、斜里町の特色である自然環境の保護と利用を
社会教育施設
進める知床自然センター関連施設は、今後とも現行レベルでの維持管理を行う。
今後、行政利用の可能性がない施設については、民間活用の検討をする。
運動・観光施設
運動施設及び観光施設については、概ね現状どおり活用しながら、経年劣化に応じ
適切な維持管理と修繕、改修を行う。
供用が継続される施設については、定期的な点検を行いながら維持管理を行う。閉
校となる学校の利用方法については、自治会(地域住民)⇒行政利用⇒その他の利用
学校教育施設
の順に検討することとしているが、統合後の学校については、現在自治会としての利
用要望はあがっていないことから、今後、行政利用の有無を確認した上で、住宅と合
せて売却・長期貸出を検討する。
子育て支援施設
保健福祉施設
医療施設
(国保病院)
行政施設
子育て支援施設は、基本的に現状維持とし、適切な維持管理を行う。
将来需要を見込みながら、保健・福祉施設機能を維持することを基本として、既存
施設の効率的な利用や計画的な修繕について検討し、適切な維持管理を行う。
町内唯一の入院施設を有した医療機関であることから地域住民からの需要が高い
施設であり、適切な維持管理及び老朽化度合に応じた修繕を行いながら維持管理を行
っていく。
行政施設ということもあり、基本的に適切な維持を行う。
公営住宅は、斜里町町営住宅等長寿命化計画に基づき整備を行う。教員住宅は、小
住宅施設
学校統合に伴い活用方法の検討を行う。職員住宅は、現状維持を基本とし計画的な長
寿命化(外壁・屋根)の改修及び住戸内改善を行う。
公園や周辺環境など利用形態に変更が生じない限り現在の「トイレ」は必要である。
トイレ施設
また、長寿命化修繕計画を策定している施設は、計画に基づき予防保全を行いながら、
現状の機能や設備の維持管理を行う。
生活環境施設
(ゴミ処理施設)
町民の生活環境を支える不可欠な施設であり、適切な維持管理を行う。
斎場・霊園
オホーツク斎場は、更新等のタイミングで広域利用の検討も行う。
その他施設
遊休施設については、基本的に老朽化が著しくなった時点で、除却撤去の具体化を
(遊休施設等)
進める。
3
インフラ施設の施設種別の基本方針
施設種別
道路
基本方針(要約)
計画的な道路の改修・維持管理により、安全で安心な道路機能の確保
と構造物や附帯施設のライフサイクルコストの縮減を図る。
従来の「事後的な修繕・架換え」から「予防的な修繕・架換え」への
橋梁
転換を図り、
「橋梁の高い安全性の確保」「道路ネットワークのサービス
水準の維持」
「維持補修費の縮減および平準化」を目指す。
トンネル
上下水道
計画的な維持管理により、異常箇所の早期発見等の安全性の確保を図
り、長寿命化計画の策定を検討し、将来の維持補修費の縮減を目指す。
安全で快適な生活環境の確保を目指し、老朽化施設の計画的な更新・
延命化や施設の統廃合による事業の効率化により施設の再構築を行う。
公共施設マネジメントの推進に向けて
全 庁 的 な 取組 体 制 の 構築
各部局を横断する庁内会議において、施設管理の
進捗状況把握と計画の改善を進めていく。
施 設 情 報 の共 有 と 一 元化
全庁的な取組体制の構築に併せて、公共施設情報
を共有・一元化していく。
計 画 の 評 価と 改 善
計画を着実に進め、また、状況変化に適切に対応
するため、定期的な評価と改善を実施する。
もっと知りたい方は
【問い合わせ先・担当】
【計画の詳細はインターネットで公開中】
斜里町役場 総務部 企画総務課
〒099-4192
<斜里町ホームページ>
斜里町本町12番地
https://www.town.shari.hokkaido.jp/
TEL 0152-23-3131
斜里町ホームページ > 町政情報 > 町の計画
FAX 0152-23-4150
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