ご参考資料 マンスリーレポート 2016年3月3日 2016年3月号 日 本 【実質GDP寄与度(前期比年率)の推移】 前月の振り返り (%) ●経済について 2015年10-12月期の実質GDP(国内総生産)成長率(1次速報値) は前期比▲0.4%(前期比年率▲1.4%)と2四半期ぶりのマイナス 成長となりました。内訳では個人消費が暖冬による悪影響などで 前期比▲0.8%と2四半期ぶりに大幅減少となったことがマイナス 成長の主因となりました。一方で、民間設備投資は前期比+1.4% と2四半期連続で増加しました。外需は原油安などで輸入の減少 が輸出の減少を上回り、成長にはプラスに寄与しました。 ●金融市場について 【株式】 日経平均株価は、下落しました。 日経平均株価は、月初に日銀によるマイナス金利政策の導入決 定を好感し一時17,800円台まで上昇しました。その後は欧米株式 や原油価格の下落で投資家のリスク回避姿勢が強まったことや、 急速な円高・米ドル安の進行で先行きの企業業績の悪化が懸念 され、一時約1年4ヵ月ぶりに15,000円を下回るなど大幅反落とな りました。中旬以降は欧州での信用不安が和らいだほか、円高 進行の一服や原油価格の反発が好感され、16,000円台を回復す るなど持ち直す展開となりました。 【債券】 10年国債利回りは、低下しました。 日本の10年国債利回りは、日銀のマイナス金利政策を背景にマ イナス圏に突入し、一時▲0.070%まで低下しました。市場ではプ ラスの利回りを求めて超長期国債を買う動きが加速し、20~40年 の国債利回りは軒並み過去最低水準を更新しました。 (2012年10-12月期~2015年10-12月期、四半期)) 15 10 5 0 -5 -10 -15 -20 -25 -30 個人消費 住宅投資 民間在庫品 公的需要 輸出 民間設備投資 輸入 実質GDP成長率 12/12 13/6 13/12 14/6 14/12 15/6 15/12 (年/月) 【株価の推移】 (2013年2月末~2016年2月末、日次) 2,000 (円) 22,000 日経平均株価(左軸) 20,000 1,800 TOPIX(右軸) 18,000 1,600 16,000 1,400 14,000 1,200 12,000 1,000 10,000 13/2 14/2 15/2 800 16/2 (年/月) 【10年国債の利回りの推移】 (%) 1.0 ●市場データ 日経平均株価(単位:円) 株式 TOPIX JPX日経インデックス400 債券 10年国債利回り 2月末 1月末 日本10年国債利回り 0.8 月間 騰落率 0.6 16,026.76 17,518.30 ▲8.51% 0.4 1,297.85 1,432.07 ▲9.37% 0.2 11,755.65 12,917.43 ▲8.99% -0.065% 0.095% ▲0.160 ※債券の騰落率は利回りの変化幅 ※数値は小数点第3位を四捨五入して表示 (2013年2月末~2016年2月末、日次) 0.0 -0.2 13/2 14/2 15/2 16/2 (年/月) (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 今後の見通し 国内株式市場は、政府・日銀による政策対応への根強い期待や公的年金の買い、自社株買いの動きなどが株価の下支えとなる一 方、円高に伴う企業業績の悪化懸念や外国人投資家の売却圧力などが相場の重石となることから、引き続き外部環境に振られる値 動きの荒い展開を見込みます。 国内債券市場は、国債市場の流動性低下が懸念される一方で、日銀のマイナス金利政策により中短期の国債を中心に利回り低下 が顕著なことや、さらなる追加金融緩和観測もくすぶり続けることから、長期金利は0%近辺での推移を見込みます。先行きは、日銀 の金融政策動向や消費増税後の財政状況などを見極めつつ、成長とインフレ率に見合った適正な金利水準を模索する展開となると 見ています。 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。 1/6 ご参考資料 米 国 【米実質GDP寄与度(前期比年率)の推移】 前月の振り返り (%) ●経済について (2012年10-12月期~2015年10-12月期、四半期) 10 米国の2015年10-12月期実質GDP成長率(改定値)は前期比年 率+1.0%と7-9月期の同+2.0%から伸びが鈍化しました。原油安 に伴うエネルギー産業の投資削減で設備投資が減少に転じたほ か、外需低迷や米ドル高の影響により純輸出が2四半期連続で マイナスに寄与したことが減速の主因となりました。一方、個人 消費や住宅投資などは伸びは減速したもののプラスに寄与しま した。 ●金融市場について 【株式】NYダウは、上昇しました。 欧州での信用不安の高まりや原油価格の下落を受けて投資家 のリスク回避姿勢が強まったほか、FRB(米連邦準備理事会)議 長の議会証言で米国の先行きの景気減速も懸念され、一時約2 年ぶりの安値に下落しました。月後半は原油価格や欧州株式の 反発などで市場心理が好転し、持ち直す展開となりました。 【債券】米10年国債利回りは、低下しました。 月前半には原油価格の下落などを受けて投資家のリスク回避姿 勢が強まったことや、FRB議長の議会証言で先行きの米利上げ ペースは緩やかとの見方が強まったことなどから、一時約1年ぶ りの低水準である1.6%台半ばまで低下しました。 【為替】米ドル/円は、円高・米ドル安となりました。 原油安や日米株式の大幅下落などを受けて投資家のリスク回避 姿勢が強まったほか、FRB議長の議会証言で先行きの米利上げ ペースは緩やかとの見方が強まったことなどから、一時約1年4ヵ 月ぶりの円高・米ドル安水準となる111円台をつけました。 5 0 個人消費 住宅投資 輸出 輸入 -5 -10 設備投資 在庫投資 政府支出・投資 実質GDP成長率 12/12 13/6 13/12 14/6 14/12 15/6 15/12 (年/月) 【株価の推移】 (2013年2月末~2016年2月末、日次) 2,400 (米ドル) 24,000 NYダウ(左軸) 22,000 2,200 S&P500(右軸) 20,000 2,000 18,000 1,800 16,000 1,600 14,000 1,400 12,000 13/2 14/2 15/2 1,200 16/2 (年/月) ●市場データ 2月末 NYダウ(単位:米ドル) 1月末 月間 騰落率 16,516.50 16,466.30 0.30% 1,932.23 1,940.24 ▲0.41% 株式 S&P500 債券 10年国債利回り 1.735% 1.921% ▲0.186 為替 米ドル/円 113.62 120.87 ▲6.00% ※債券の騰落率は利回りの変化幅、為替の単位は円 【10年国債の利回りの推移】 (2013年2月末~2016年2月末、日次) (%) 3.5 米10年国債利回り 3.0 2.5 2.0 1.5 今後の見通し 米株式市場は、FRBの利上げ先送り観測に加え、米ドル高や原 油安の一服感、企業買収や自社株買いなどの動きが下支えとな る一方、先行きの米国の景気減速や企業業績悪化への懸念な どが相場の重石となり、一進一退の推移が続く見込みです。 米債券市場は、FRBが先行きの利上げスタンスを堅持しているも のの、米景気の先行き不透明感が高まっていることや、原油安、 地政学リスク、欧州での信用不安などを背景に投資家のリスク回 避姿勢も根強いことから、当面金利は低位で推移すると見ていま す。 米ドル/円は、政府・日銀による円売り介入への警戒感の高まり や日本の公的年金などの外債投資の動きなどが引き続き円安・ 米ドル高を下支えすると見られます。一方で、根強い米国の利上 げ先送り観測に加えて原油価格動向次第ではリスク回避の円買 い圧力が再度高まる局面も想定されることから、当面は上値の 重い展開が見込まれます。 1.0 13/2 14/2 15/2 16/2 (年/月) 【為替の推移(対円)】 (2013年2月末~2016年2月末、日次) (円) 140 130 米ドル 120 110 100 90 80 13/2 14/2 15/2 16/2 (年/月) (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。 2/6 ご参考資料 欧 州/オーストラリア 前月の振り返り ●市場データ ●経済について<欧州> ユーロ圏の2015年10-12月期の実質GDP成長率(速報値)は前 期比+0.3%となり、伸び率は前期から横ばいとなりました。ドイツ では新興国景気の低迷などで輸出が軟調であったものの、多数 の難民流入に対応するため政府支出が増加したことなどが景気 を下支えしました。 株式 月間 騰落率 2月末 1月末 ドイツ DAX 9,495.40 9,798.11 ▲3.09% 英国 FTSE100 6,097.09 6,083.79 0.22% 豪 S&P ASX200 4,880.93 5,005.52 ▲2.49% ドイツ10年国債利回り 0.107% 0.325% ▲0.218 豪10年国債利回り 2.399% 2.635% ▲0.236 ユーロ/円 124.11 132.17 ▲6.10% 英ポンド/円 157.52 173.57 ▲9.25% 80.95 85.66 ▲5.50% 債券 ●金融市場について <欧州> 【株式】ドイツDAX指数は、原油価格の下落や欧州での信用不安 の高まりなどを背景に投資家のリスク回避姿勢が強まり、一時約 1年4ヵ月ぶりの安値に下落しました。その後は信用不安の一服 や原油価格の反発などを受けて持ち直し、下落幅を縮小しました。 【債券】ドイツ10年国債利回りは、欧州での信用不安の高まりに よる逃避買いやECB(欧州中央銀行)の追加金融緩和観測の強 まりなどを背景に、一時約10ヵ月ぶりの水準まで低下しました。 【為替】ユーロ/円は、原油価格の下落や欧州での信用不安の高 まりなどから投資家のリスク回避姿勢が一段と強まり、円への買 いが強まりました。下旬は英国のEU(欧州連合)離脱を巡る不透 明感の高まりから欧州通貨への売りが加速し、一時約2年11ヵ月 ぶりの安値水準となる123円台まで円高・ユーロ安が進みました。 <オーストラリア> 為替 豪ドル/円 ※債券の騰落率は利回りの変化幅、為替の単位は円 【株価の推移】 (2013年2月末~2016年2月末、日次) 13,000 ドイツ 英国 オーストラリア 11,000 9,000 7,000 【株式】S&P ASX200指数は、月前半は中国経済への懸念の高ま りや原油など商品相場の下落を嫌気して投資家のリスク回避の 動きが強まり、一時約2年7ヵ月ぶりの安値に下落しました。 【債券】豪10年国債利回りは、欧州での信用不安の高まりや商品 相場の下落などから投資家のリスク回避姿勢が一段と強まり、 一時約10ヵ月ぶりの低水準である2.3%台後半に低下しました。 【為替】豪ドル/円は、円高 ・豪ドル安となりました。 今後の見通し <欧州> 欧州株式市場は、ECBの追加金融緩和観測が相場の下支え要 因となる一方、欧州の銀行に対する信用不安や資源価格の長期 低迷による企業業績の悪化懸念などがくすぶり続けることから、 引き続き値動きの荒い展開を見込みます。 欧州(ドイツ)債券市場は、ユーロ圏の景気が概ね緩やかな回復 基調を維持している一方で、ECBの追加金融緩和観測が根強い ことから、当面金利は概ね低位で推移すると見込みます。 ユーロ/円は、欧州の銀行に対する信用不安やECBによる追加 金融緩和観測などがユーロ安要因となるものの、米追加利上げ の先送り観測などからユーロが強含みとなる局面も想定され、当 面は一進一退の推移を見込みます。 <オーストラリア> 豪株式市場は、値動きの荒い展開を見込みます。 豪債券市場は、豪景気が概ね底堅く推移している一方、中国経 済の減速懸念や商品相場下落への警戒感、RBA(オーストラリア 準備銀行)の追加金融緩和観測が依然くすぶり続けることなどか ら、現状水準を中心としたもみ合いでの推移を想定します。 豪ドル/円は、RBAの追加金融緩和観測がくすぶり続けるものの、 豪経済は内需が概ね堅調に推移しており、高金利通貨としての 需要も根強いことから、当面は現状水準を中心にもみ合う展開を 見込みます。 5,000 3,000 13/2 14/2 15/2 16/2 (年/月) ※ドイツ:DAX指数、英国:FTSE100指数、オーストラリア:S&P ASX200指数 【10年国債の利回りの推移】 (2013年2月末~2016年2月末、日次) (%) 6.0 ドイツ 5.0 オーストラリア 4.0 3.0 2.0 1.0 0.0 13/2 14/2 15/2 16/2 (年/月) 【為替の推移(対円)】 (2013年2月末~2016年2月末、日次) (円) 200 180 160 140 120 100 80 60 13/2 ユーロ 英ポンド 豪ドル 14/2 15/2 16/2 (年/月) (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。 3/6 ご参考資料 新 興 国 ●市場データ 前月の振り返り 月間 騰落率 2月末 1月末 2,687.98 2,737.60 ▲1.81% インド ムンバイ SENSEX指数 23,002.00 24,870.69 ▲7.51% 南アフリカ FTSE/JSE アフリカ 全株指数 49,415.31 49,141.94 0.56% ●金融市場について ブラジル ボベスパ指数 42,793.86 40,405.99 5.91% 【株式】 ・上海総合指数は、景気刺激策や国有企業改革への期待を背景 に上昇したものの、企業改革試案の発表で材料出尽くし感が広 がり、月末にかけて急反落となりました。 ・インド株式は、モディ政権による経済改革の停滞や追加金融緩 和の後ずれ観測が重石となり、下落しました。 ・南アフリカ株式は、月後半には中国・人民元相場や原油価格が 落ち着いた動きとなったことで投資家のリスク回避姿勢が後退し、 上昇しました。 ・ブラジル株式は、新政権誕生への期待が再び高まったことや、 鉄鉱石など商品相場の持ち直しなどを好感し、上昇しました。 【債券】 ・インドネシア国債利回りは、インフレ率鈍化や追加利下げ観測 を背景に海外からの資金流入が強まり、低下しました。 ・トルコ国債利回りは、トルコ中央銀行が2月の金融政策会合で 政策金利を据え置いたことなどを受け、概ね横ばい推移となりま した。 ・南アフリカ国債利回りは、財務相の辞任観測報道などを受け政 治的なリスクが意識され、上昇しました。 ・ブラジル国債利回りは、大手格付会社による長期債務格付の 引き下げがあったものの、新政権誕生への期待の高まりなどを 受けて、低下しました。 【為替】 ・インド・ルピーは、モディ政権による経済改革の停滞や追加金 融緩和の後ずれ観測が重石となり、下落しました。 ・インドネシア・ルピアは、新興国通貨内では相対的に底堅く推移 したものの、リスク回避による円買いの加速を受けて下落しまし た。 ・トルコ・リラは、アンカラでの自爆テロなど地政学リスクの高まり を受けて、下落しました。 ・メキシコ・ペソは、原油価格の下落で国営石油会社が進める油 田開発が遅れるとの見方などが重石となり、下落しました。 ・南アフリカ・ランドは、景気後退のリスクが意識されたことや、財 政再建を進めてきた財務相の辞任観測などを嫌気し、下落しまし た。 ・ブラジル・レアルは、大手格付会社による長期債務格付の引き 下げや、財政再建の遅れなどを嫌気し、下落しました。 インドネシア国債利回り 7.765% 7.981% ▲0.216 10.940% 10.990% ▲0.050 8.959% 8.724% 0.235 14.717% 15.240% ▲0.523 ●経済について 中国 上海総合指数 中国の1月製造業PMI(購買担当者指数)は政府発表分が低下、 民間発表分が上昇とまちまちとなったものの、輸出入は前年同 月比で大幅な落ち込みとなり、内需・外需とも弱さが目立つなど、 引き続き景気の停滞を示唆するものとなりました。 株式 トルコ国債利回り 債券 南アフリカ国債利回り ブラジル国債利回り インド・ルピー 1.65 1.78 ▲7.30% インドネシア・ルピア 0.85 0.87 ▲2.30% 38.05 40.69 ▲6.49% メキシコ・ペソ 6.22 6.59 ▲5.61% 南アフリカ・ランド 7.03 7.46 ▲5.76% ブラジル・レアル 28.41 29.70 ▲4.34% トルコ・リラ 為替 ※国債利回りは2年国債利回りを使用、ただし南アフリカは4年国債利回り を使用 ※債券の騰落率は利回りの変化幅、為替の単位は円 ※インドネシア・ルピアは100ルピア当たりのデータ ※数値は小数点第3位を四捨五入して表示 【為替の推移(対円)】 (2013年2月末~2016年2月末、日次) 130 120 110 インド・ルピー 100 インドネシア・ルピア 90 トルコ・リラ 80 メキシコ・ペソ 70 南アフリカ・ランド ブラジル・レアル 60 50 13/2 14/2 15/2 16/2 (年/月) ※グラフ開始日を100として指数化 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 今後の見通し 新興国の株式、通貨は、米国の景気や金融政策の見通し、中国・人民元や原油価格の動向など外部要因に左右される展開が続き そうです。足もとでは米国の景気・インフレ指標に持ち直しの動きがあり、米国の景気減速懸念の後退は新興国株式の下支え要因と なりそうです。一方、年内の米利上げ観測が再度意識される場合は、新興国通貨の重石となりそうです。新興国債券は各国間のイン フレ動向の違いを背景にまちまちの動きが見込まれます。日本、ユーロ圏のマイナス金利政策を背景に先進国の国債利回りが低下 しており、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)が安定している国の債券市場には一定の資金流入が期待されます。 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。 4/6 ご参考資料 R E I T 市 場 ●市場データ 前月の振り返り ●J-REIT 東証REIT指数は、上昇しました。 東証REIT指数は、日銀のマイナス金利導入発表を受けて月初は 約8ヵ月ぶりの高水準に上昇したものの、その後は世界的な株価 下落や大幅な円高進行を受けて投資家のリスク回避姿勢が強ま り、一時1,690ポイントまで下落しました。月後半には日本の10年 国債利回りがマイナス圏に低下するなか、配当利回りに着目した 投資家の買い需要が高まり、一時1,880ポイント台まで買い進ま れる展開となりました。 ●海外REIT S&P先進国REIT指数は、下落しました。米REIT市場は、米国の 長期金利低下が下支えとなったものの、米景気の先行き不透明 感や欧州での信用不安の高まりなどを背景に投資家のリスク回 避姿勢が強まったことなどから、下落しました。欧州REIT市場も ECBの追加金融緩和観測が下支えとなったものの、欧州での信 用不安が拡大したことなどを嫌気して下落しました。 月間 騰落率 2月末 1月末 1,873.29 1,781.00 5.18% 237.70 238.92 ▲0.51% J-REIT 東証REIT指数 海外REIT S&P先進国REIT指数 ※いずれも配当なしベース ※S&P先進国REIT指数は除く日本、米ドルベースを使用 【REIT指数の推移】 (2013年2月末~2016年2月末、日次) 400 2,500 2,000 300 1,500 200 J-REIT(左軸) 1,000 100 海外REIT(右軸) 0 16/2 500 13/2 14/2 15/2 (年/月) (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 今後の見通し ●J-REIT J-REIT市場は、国内金利がマイナス圏に低下したことで利回り面でみたJ-REITの相対的な魅力度は一段と高まるものと思われます。 国内の不動産市況についても地価の上昇やオフィス空室率の低下、賃料上昇圧力の強まりなど概ね改善傾向を続けています。また、 日銀はJ-REITの買入を継続するため、昨年12月にはJ-REITの買入基準を緩和していますが、今年も追加金融緩和による強力な市 場の下支えが期待されると考えています。J-REIT市場は、運用難が続くなか相対的に高いJ-REITの投資魅力度に着目する見方は 依然根強く、加えて日銀買入による下支えも期待されることから、緩やかな上昇が続くと見ています。 ●海外REIT 海外REIT市場は、もみ合う展開を見込みます。米REIT市場は、米ドル高や原油安の影響を受けた米国の景気動向や先行きの金融 政策動向をにらみながら一進一退の展開を見込みます。一方欧州REIT市場は、ECBによる追加金融緩和観測を受け概ね底堅い推 移を見込みます。 コ モ デ ィ テ ィ 市 場 【コモディティ価格の推移】 ●原油市場 原油市場は、上昇しました。 月前半は根強い需給緩和観測や産油国による協調減産への期 待の後退を大幅に下落しました。月後半にはサウジアラビア、ロ シアなどによる増産凍結での合意やイランの支持表明などが一 先ず好感され、持ち高調整の買いなどから上昇に転じました。 ●金市場 金市場は、上昇しました。 欧米株式や米ドルの下落を受けて投資家のリスク回避目的の資 金流入が強まり、大幅に上昇しました。 (米ドル/バレル) 120 (2013年2月末~2016年2月末、日次) (米ドル/トロイオンス) 原油(左軸) 金(右軸) 2,000 100 1,800 80 1,600 60 1,400 40 1,200 20 13/2 14/2 15/2 1,000 16/2 (年/月) ※原油:ニューヨーク・マーカンタイル取引所 WTI*先物価格、 金:ニューヨーク・マーカンタイル取引所 先物価格 *WTI:ウエスト・テキサス・インターミディエート (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。 5/6 ご参考資料 【ご留意事項】 ●当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したものであり、金融 商品取引法に基づく開示書類ではありません。 ●ご購入のお申込みの際は最新の投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。 ●投資信託は値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替変動リスクを伴います。)に投資しますので基準価額は変動 します。したがって、投資元本や利回りが保証されるものではありません。ファンドの運用による損益は全て投資者の皆様に 帰属します。 ●投資信託は預貯金や保険契約とは異なり預金保険機構および保険契約者保護機構等の保護の対象ではありません。また、 証券会社以外でご購入いただいた場合は、投資者保護基金の保護の対象ではありません。 ●当資料は信頼できると判断した各種情報等に基づき作成していますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。 また、今後予告なく変更される場合があります。 ●当資料中の図表、数値、その他データについては、過去のデータに基づき作成したものであり、将来の成果を示唆あるいは 保証するものではありません。 ●当資料で使用している各指数に関する著作権等の知的財産権、その他一切の権利はそれぞれの指数の開発元もしくは 公表元に帰属します。 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、 証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。 6/6
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