統計学 II レポート課題 23:χ2 分布と t 分布の性質 学籍番号: 氏 名: 提出期限は、11 月 15 日。 問題 (1) 互いに独立で同一の正規分布 N (µ1 , σ12 ) に従う n 個の確率変数を (X1 , X2 , . . . , Xn ) とおく。さらにそれとは独立に、互いに独立で同一の正規分布 N (µ2 , σ22 ) に従う m 個 の確率変数を (Y1 , Y2 , . . . , Ym ) とおく。 確率変数 Z1 , Z2 , W1 と W2 を n ∑ Xj − µ1 Z1 = , σ1 j=1 m ∑ Xj − µ 2 Z2 = , σ2 j=1 n ( ∑ Xj − µ1 )2 W1 = , σ1 j=1 m ( ∑ Xj − µ2 )2 W2 = σ2 j=1 とおくとき Z1 , Z2 , W1 , W2 と W ′ = W1 + W2 の従う分布を答えよ。W ′ は何故その分 W1 /n 布に従うか理由も述べること。さらに T = W はどのような分布に従うか? 2 /m √ (2) (a) 自由度 (1, n) の F 分布に従う確率変数 V に対して U = V はどのような分布 に従うか? (b) 正規母集団 N (µ, σ 2 ) からの n 個の標本 (X1 , X2 , . . . , Xn ) を考える。このとき標本 平均 X を標本分散(不偏)S 2 を用いて標準化した確率変数 X −µ Z∗ = √ S 2 /n の従う分布を答えよ。また Z ∗ 2 の分布はどうなるか? 解答 (1) 定義から Z1 ∼ N (0, n)、Z2 ∼ N (0, m)、W1 ∼ χ2 (n)、W1 ∼ χ2 (m)、T ∼ F (n, m) はすぐ分かる。W1 は互いに独立な n 個の標準正規確率変数 (Y1 , Y2 , . . . , Yn ) で W1 = Y12 + Y22 + · · · + Yn2 と表せ、また W2 は互いに独立な m 個の標準正規確率変 2 2 数 (Yn+1 , Yn+2 , . . . , Yn+m ) で W2 = Yn+1 + · · · + Yn+m と表せるから 2 2 + · · · + Yn+m W ′ = W1 + W2 = Y12 + Y22 + · · · + Yn2 + Yn+1 は、m + n 個の互いに独立な標準正規確率変数の2乗和となり、自由度 n + m の χ2 分布に従う。 (2) (a)U は自由度 n の t 分布の絶対値をとってできる分布に従う。(b)Z ∗ は自由度 n−1 の t 分布、Z ∗ 2 は自由度 (1, n − 1) の F 分布にそれぞれ従う。 (各分布の定義を理解し ていれば容易に分かる。) 1
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