電波を用いた物理層における 無線通信セキュリティ技術

Information security in wireless communication at physical layer based on radio propagation
研究キーワード
電波を用いた物理層における
無線通信セキュリティ技術
通信・情報処理
電気・電子
物理 ・ 計測
機 械
建築・土木
金 属
化 学
農 水
バイオ
生活・社会・環境
医療 ・ 福祉・健康
その他
ささ おか
ひで いち
理工学部 電子工学科
いわ
ひさ
理工学部 電子工学科
笹岡 秀一 Hideichi Sasaoka
い
と
岩井 誠人 Hisato Iwai
研究シーズ概要
使用用途
応用例など
備考
物理層セキュリティ、電波伝搬、無線通信、
秘密鍵共有、秘密情報伝送
最近、電波を用いた物理層セキュリティ技術が注目されており、その代表的なものに電波伝搬特性を活用した秘密鍵共
有と秘密情報伝送がある。秘密鍵共有では、電波伝搬の可逆性から得られた相関情報に基づいて鍵候補の生成が行われ
る一方、電波伝搬特性の場所依存性により盗聴者に対する安全性を確保している。また、電波伝搬特性の時変化が乏し
い環境では、所望の長さの鍵を共有するため、複数アンテナを用いて人工的に電波伝搬変動を発生させる手法が有効と
なる。また、秘密情報伝送の実現には、複数送受信アンテナで構成されたシステムの使用が有力である。
暗号技術など従来の情報セキュリティ技術と併用して安全性をさらに向上する用途も考えられるが、処理演算量の制限
等から従来の暗号技術の適用が制約される場合の代替手段としての用途が重要と思われる。具体的には、電力消費量に
制限があるような小さな無線端末(センサーネットワークなどのM2M)での用途が有力と考えられる。
物理層セキュリティ技術は、暗号技術など一般的な情報セキュリティ技術とは異なる原理に基づいおり、情報量的な複
雑性を安全性の根拠としている。これまで物理層セキュリティ技術で実用的なものは比較的少なかったが、本研究シー
ズでは電波を用いた秘密鍵共有装置を開発し、実環境実験により有効性を確認している。実用化への課題は、秘密鍵共
有や秘密情報伝送の高速化である。
電波伝搬特性を用いた秘密鍵共有の原理
複数送受信アンテナを用いた秘密情報伝送
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