防災科学の基礎研究 - 同志社大学 リエゾンオフィス

Basic research for disaster prevention
研究キーワード
ダイナクック地層学、Shazam層序学、
シークェンス層序学、堆積相解析、堆積実験
防災科学の基礎研究
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ます
だ
ふ
じ
お
増田 富士雄 Fujio Masuda
研究シーズ概要
使用用途
応用例など
備考
理工学部 環境システム学科
平野や盆地の地形や表層地質の解析、河川や海岸付近での堆積作用の研究、堆積物の粒度組成や堆積構造の解析などを、
野外調査や水路実験、水槽実験、コンピュータ・シミュレーションなどを利用して行っている。地域的には大阪堆積盆
地や京都盆地・琵琶湖周辺を対象に、その形成過程や地層の累重様式のダイナミックな解明を行っている。水路や水槽
を使った実験では、粒子配列からベッドフォーム、さらに堆積構造の形成を通して自然への適用の基礎となるデータの
収集を行っている。野外調査では従来からの河川や海岸や浅海だけでなく、詳細な3次元調査が行われている遺跡の発
掘地を対象にした、新しい自然現象の発見に注目している。
解明した地形や地質構造は、地盤災害や地震災害の新しい重要なデータとなる。堆積物の粒度や堆積構造の解析やミ
ニチュア実験による再現は、自然の堆積物を逆問題として解明する際の重要な鍵となる。新しい解析法の開発、例え
ば地層区分やこれまで知られていない地形の発見などは、災害に対する従来と異なる対策が必要であることを意味す
る。こうした防災科学の基礎研究の充実が重要であると考えている。
地形や表層地質の新しい解析法は、地盤情報データベースの解析には不可欠なもので、そのためのさまざまなオーダー
での基礎研究は、まだ不十分で今後さらに深く行う必要がある。最先端のこうした研究が応用地質や地盤工学、海岸工学、
河川工学などにほとんど利用されていないのが現状である。
淀川流域の沖積層の解析
河川沿いの縦断面(上)と河口域の横
断面(下)を例示。関西圏地盤情報デー
タベースを利用して作成。我々が開
発したShazam層序学を利用して作
成。淀川流域の表層地質が明らかに
なった初めての例である。淀川流域
の沖積層の特徴は海成粘土層の中部
に天満砂州の堆積物が発達すること
である。増田ほか(2013)から。
その他 関 連 情 報
最近の研究成果の一部として、大阪平野の表層地盤環境の解析結果を図示します。詳細は増田富士雄ほか(2013)
「Shazam
層序学をボーリングデータベース解析へ適用する試み」地学雑誌、122、892-904.を参照して下さい。
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