消化と吸収

こんにちは!栄養科です。
消化と吸収
第 86 号
発行日:H26.5.15
消化のよい食べ物とは?
排便のあと、便の観察をしたら、食品がそのままの形で出ていることがありません
か? そんな時、
「あー、消化してないな。
」なんて思ったりします。この「消化って
どんなことを言うのかなあ?」とふっと思ってしまいました。
私たち人間は、体の中に食物を取り込む時には、まず口の中でしっかりと噛み砕い
てこなごなにして飲みこんでいます。これって自然にやっている動作ですけど、食品
の中に含まれている栄養分を取り組むための第一段階の作業なのですよね。その後で、
食物は胃液、胆汁、膵液などによってさらに分解されて小さくなっていきます。この
ように食べた食品の中に含まれている栄養分が体の中に取り
込まれる状態にまで分解することを「消化」と言います。
ところで、野菜などに含まれている食物繊維(すじ)は、
人間の消化酵素では消化されない物とされています。だから
野菜をたくさん食べると、便の量も増えるということになり
ます。便をよくよく観察すると、野菜の繊維をみつけること
があります。けれど、魚の身や肉がそのままの形で便に出て
くることはないですよね。つまり、たんぱく質は、ちゃんと
消化されるということなのですよね。
食品の中に含まれている栄養分は、体の中に取り込まれる
状態にまで分解されてからやっと吸収されます。この吸収と
は、小さく分解された栄養分が細胞を通り抜けて血液の中に
移動することであり、つまり、腸などの消化菅の中にいる状態では、吸収されたとは
言えないのです。
また、風邪をひいた時などは、「消化のよい食べ物を食べるように」など医師から
言われることがあると思います。さてさて、消化のよい食べ物ってどんな物でしょう
か? 食べてから消化に時間がかからず、胃腸の働きに負担をかけない食べ物と思っ
たらよいでしょう。胃腸が弱った時には、よく「おかゆ」をと言われます。「おかゆ」
は、加熱され、柔らかく、脂肪や食物繊維が少ないので、消化のよい食べ物と言えま
すね。
それから、消化を良くする方法としては、①煮たり、茹でたりして柔らかくする
②消化されにくい繊維は細かく切る ③胃での停滞時間の長い脂肪分を少なくす
る ことでしょうね。
引き続き栄養科をよろしくお願いします。
執筆は、西本善子です。