数列の収束 有界単調数列の収束

数列の収束 有界単調数列の収束
6
基本事項
1 単調数列
def
・数列 {an }n∈N が単調増加 ⇐⇒ ∀n ∈ N, [an <
= an+1 ]
def
・数列 {an }n∈N が単調減少 ⇐⇒ ∀n ∈ N, [an >
= an+1 ]
(特に,単調増加数列または単調減少数列を単調数列という.
)
2 有界単調数列の収束
・上に有界な単調増加数列 {an }n∈N は sup{an | n ∈ N} に収束する。
・下に有界な単調減少数列 {an }n∈N は inf {an | n ∈ N} に収束する。
【6−1】 次の各場合に数列 {an } の有界性と単調性を調べ,その極限値を求めよ。
(1) a1 = 1, an+1 = 2an + 3
an + 2
(3) a1 = 1, an+1 =
√
3 + an
(2) a1 = 1, an+1 =
(4) a1 = 1, an+1
√
2an
= 1
2
(
an + 3
an
)
(
)
1 n が収束することを以下の手順で示せ。ただし, n は自然数とする。
【6−2】 xn = 1 +
n
(1) xn =
n
∑
k=0
(2)
nCk
nCk
1 を示せ。
nk
1 < 1 < 1 (k ∈ N) を示し,x が上に有界であることを示せ。
n
= k! = k−1
nk
2
(3) (1) を利用して {xn }n が単調増加であることを示し,極限の存在を示せ。
【6−3】 自然対数の底 e を用いて次の極限の値を示せ.
(
)n
(1) lim 1 + 1
(2)
n→∞
2n
(
)n
(3) lim 1 + 2
(4)
n→∞
n
(
lim
n→∞
(
lim
n→∞
1− 1
n
1− 3
n
)−n
)n
【6−4】 lim
√
n
n→∞
n = 1 を以下の手順で示せ.
√
(1) { n n}n は n >
= 3 のとき,単調減少することを示せ.
√
(2) lim n n が存在することを示せ.
n→∞
(3)
lim
n→∞
√
n
n > 1 とすると矛盾することにより, lim
n→∞
【6−5】 a > 0 に対して, lim
n→∞
√
n
√
n
n = 1 を示せ.
a = 1 であることを示せ.
補充問題
【6−6】 上に有界な単調増加数列 {xn } は sup{xn ; n ∈ N} に収束することを示せ.
【6−7】 数列 {xn } において,ある a, r ∈ R (ただし,0 <
= r < 1 とする) で
∀
|xn+1 − a| <
= r|xn − a| ( n ∈ N)
となるとき,{xn }n は収束し,極限値は a であることを示せ.