電 気 工 学

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平成 26 年度
電気工学
※ 問題番号【No.1】~【No.15】までの 15 問題のうちから,10 問題を選択し,解答
してください.
電気工学
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磁界の方向
力の方向
電流
電流
1.
a
ア
2.
b
ア
b
ア
3.
a
イ
イ
a
4.
b
イ
【No.1】 1 Ω の抵抗に 5 V の電圧を 1 分間かけたとき,この抵抗に発生する熱量
導体B
として,正しいものはどれか.
導体A
1.5 J
2.25 J
【解答】 4
3.300 J
【解説】
導体 A による磁界の方向は,右ねじの法則により流れる電流に対し右回りの
方向に働くので,図の b 方向に働く.
4.1 500 J
次に,平行な線状導体間に働く力は第 2-1 図のようになる.
【解答】 4
【解説】 R〔Ω〕の抵抗に I〔A〕の電流が t〔秒〕流れたとき,抵抗で発生する熱量 W〔J〕
I〔A〕
1
I〔A〕
2
I〔A〕
1
は,次式で求められる.
W = I 2 Rt {J} ………①
f〔N/m〕
f〔N/m〕
I〔A〕
2
f〔N/m〕 f〔N/m〕
ここで,抵抗にかかる電圧を V〔V〕とすると,オームの法則により,
I=
V
{A }
R
であるから,①式は,
平行な線状導体に逆向きの電流が
流れていると,反発力が生じる.
平行な線状導体に同じ向きの電流
が流れていると,吸引力が生じる.
⒜ 逆方向の電流による反発力
⒝ 同じ方向の電流による吸引力
図 2-1
2
V
V2
W =   Rt =
t {J}
 R
R
と表すことができる.この式に題意の数値を代入すると,
W=
52
× 60 = 1500 {J}
1
したがって,4 が正しい.
【No.2】 十分に長い平行直線導体 A,B に図に示す方向に電流を流したとき,導
体 A に流れる電流が導体 B の位置につくる磁界の方向と,導体 B に働く力の方向の
組合せとして,正しいものはどれか.
⒝図より,同じ方向に電流が流れている導体間には吸引力が働く.
したがって,4 が正しい.
【No.3】
図に示す平衡三相回路において,三相負荷の消費電力が 4 kW である場
合の抵抗 R の値として,正しいものはどれか.
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平成 26 年度
1. 10 Ω
2. 30 Ω
200 V
3. 90 Ω
4.270 Ω
200 V
200 V
R
R
R
【解答】 2
電気工学
−5−
1. m = 1 −
r
R
2. m = 1 −
R
r
3. m = 1 +
r
R
4. m = 1 +
R
r
r
A
R
【解説】 三相交流回路の電力は,次式で示される.
【解答】 3
P = 3 I 2 R {W}
ここで,問題の図は△−△結線であることから,負荷の△回路に流れる 1 相分の電流 I
〔A〕は,相電圧を V〔V〕とすると,
I=
【解説】 可動コイル形電流計では,可動コイルに流せる電流は数十 mA 程度にすぎな
いので,50mA 程度以上の大きさの電流を測定するには,問題に示された図のような分流
器を用いる.
V
{A }
R
I
a
r
I1
A
であるから,上式は,
P = 3×
( )
V
R
2
×R=
となる.上式を R について変形すると,
R=
R=
第4-1図
第 4-1 図のように電流を定めると倍率 m は,
3V 2
{W}
P
となる.この式に題意の数値を代入すると,
m=
I1 r = I 2 R
∴ I2 =
したがって,2 が正しい.
この分流器の倍率 m を表す式として,正しいものはどれか.
ただし,r〔Ω〕は,電流計の内部抵抗とする.
I +I
I
= 1 2 ………①
I1
I1
ab 間の電位降下が等しいことから,
3V 2
3 × 200 2
=
= 30 {W}
P
4 × 10 3
【No.4】 図のように可動コイル形電流計に抵抗 R〔Ω〕の分流器を接続したとき,
R
I2
3V 2
{W}
R
r
I1 ……………②
R
よって,倍率は,①式に②式を代入し,
r
I1 + I1
r
R
m=
= 1+
I1
R
となる.
したがって,3 が正しい.
b